この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

モップガール。

2008-09-23 23:52:10 | 読書
 加藤実秋著、『モップガール』、読了。

 図書館でテキトーに借りた一冊なんですが、意外や意外結構面白かったです。
 時代劇が大好きという設定のヒロイン桃子を始め、桃子がバイトをする、わけあり清掃会社の面々、翔、重男、未樹といったキャラクターがきっちり性格付けがされていて、彼らの会話を読んでいるだけで充分楽しめました。
 お話自体は特に捻りのないオカルト・ミステリでしたが、文章そのものは非常に読みやすく、この作者の小説をまた読んでもいいかな、と思わせるに充分でした。

 予備知識として本書はテレビドラマのノベライズだと思っていたのですが、事情は若干複雑なようで、企画会社の提案を元に作者がタイトル、人物、設定などを考案し、さらにそれを元にテレビドラマは作られたそうです。
 テレビドラマの方は評判はなかなかよかったようなのですが、アメリカのテレビドラマ『トゥルー・コーリング』との類似点を指摘され、要はパクリではないかと叩かれ、そのためかDVD化もまだのようです。
 と書くと作者の加藤実秋がパクったかのような印象を与えますが、そうではなく、テレビドラマ化される時点で作者の設定は大幅に変更されています。
 たた二つのドラマに共通する「過去に戻って(亡くなるはずだった)人を助ける」という設定自体別に『トゥルー~』のオリジナルアイディアってわけじゃなし、仮に基本設定がパクリだったとしても、それを元にオリジナルティが発揮されていれば問題ないような気がするんですけどねぇ、、、テレビドラマの方は未見なので、それを見るすべがないというのは非常に残念です。
コメント (3)
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