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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

オトコタチノ狂。

2006-06-27 23:55:01 | 新作映画
ジョン・イシイ監督、『オトコタチノ狂』、DVDにて鑑賞。

自分が最も尊敬している映画レビューブロガーの一人、ミチさんのブログで紹介されていた『オトコタチノ狂』を見てみました。

この作品は、もし目の前に突然幕末の志士が現れたら?という思いつきが最初にあったのではないかとそんな気がしました。
普通そういった荒唐無稽な思いつきが最初にあると、コメディっぽい作品になりがちですよね?
でも『オトコタチノ狂』はそうじゃないんです。まぁコメディ的要素がまったくないかというとそうでもないのですが、例えば袴にちょんまげのサムライがカップラーメンを美味そうに啜る図というのは単純に笑えます、でも基本的にマジなんです。
「お前の夢はなんだ?志は?」
サムライたちが直球でそう問い掛けてくるんですよ。
いや、夢も志もなく、ただだらだらと生きている自分にはちょっとグサッとくる質問でした。

この映画は低予算で作られた作品です。
だから正直いってチープに見えるシーンもあります。ストーリー上、不満がないわけでもありません。
けれど低予算であることを逆手にとって面白いものを作ってやろうじゃねぇか、という作り手の本気が随所に伺えて、自分には好ましかったです。

あと、作品解説を読むとほとんどのスタッフ、キャストがノーギャラで参加されたと書いてあって、世の中、どーでもいい作品が溢れ返っているというのに、どうして本気で面白いものを作ってやろうという意気込みを持つ連中に資金を出そうとしないのか、つくづく日本の映画業界って不思議だ、そう思わずにはいられませんでした。
まぁ本作の監督であるジョン・イシイに関しては心配無用でしょう。これだけの作品を撮ったのであれば、時代が彼を放って置かないでしょう。
次回作に期待です。
コメント (2)
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