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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ウルトラ・ヴァイオレット。

2006-06-25 12:00:40 | 新作映画
 カート・ウィマー監督、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演、『ウルトラ・ヴァイオレット』、Tジョイ久留米にて鑑賞。


 映画『リベリオン』をただの『マトリックス』のパクリ作品だと評されている方は、失礼ながら『リベリオン』の真価を捉えていないと思います。
 『リベリオン』の真価はストーリーにあるのでなく、またキャラクターにあるのでもなく、個人的にはそのどちらも好きですが、ともかく、『ガン=カタ』という空想の武術を用いたアクションにあります。
 武術や武道を習うのって実は空しいことですよね。だって空手なり、柔道なり、剣道なり、それら武術を二十年習ったところで、結局は銃を持った十歳の子供には敵わないんですから。
 ですから単に強さを求めるのであれば、武術を習うより、どうにかして銃を手に入れた方が手っ取り早いということになります。(異論のある方もいらっしゃるでしょうけれど、ここではそう極論させてください。)
 なので、これまで格闘アクション映画においては不自然なほど銃の存在が排除されてきました。ま、仕方ないですよね、武術の達人だって所詮一丁の銃には敵いっこないんですから。そのいい例が『トム・ヤン・クン!』の一対四十の組み手でしょう。四十人は悪の組織のチンピラなんですけど、誰一人として銃を持っていないんです。笑。
 ともかく、現実の世界では武術は銃の後塵を拝すしかありません。
 けれど、現実の世界でそうだからといって、映画の中でもそうでなければいけないっていう決まりはないはずですよね。映画って人々の夢を叶える場でもあるわけだし。銃の存在を排除することなく、一つの武術を極めることによって銃の脅威すら無効にする世界観を持つ映画があったっていいじゃないですか。
 その世界観を持つ映画とはすなわち『リベリオン』であり、その武術とはすなわち『ガン=カタ』なんです。
 ですから『リベリオン』は荒唐無稽ですし、また馬鹿馬鹿しいです。けれど、多くの人々が望んで叶えられなかった夢を(映画の中だけとはいえ)実現させた傑作でもあるといえるのです。
 
 前置きが長くなりました。(でも語らずにはいられない。)
 ともかく、自分が『リベリオン』にどれぐらい思い入れがあるのかについては理解していただけたと思います。
 そんな自分がカート・ウィマー監督の最新作である『ウルトラ・ヴァイオレット』についていわせてもらいます。
 『ウルトラ・ヴァイオレット』、どうしようもなくダメダメでした・・・。
 ダメダメでしたと書くのもつらいぐらいなんですけどね、本当にダメ。
 ストーリーが中学生が初めて書いたSF小説レベルなのも許しましょう。自分がこの作品に求めていたのはそんなことじゃないから。
 同じ理由でキャラクターに魅力がないこと、さらには彼らの見分けがつかないこと、敵の親玉が『リベリオン』と被りすぎるのもこの際だから目をつぶりましょう。
 でも、肝心のアクションにまーーーったく魅力が感じられないのはどーゆーこと???
 はっきりいって『ウルトラ・ヴァイオレット』は『リベリオン』の超縮小再生産ですよ。おそらく、『リベリオン』の数倍は制作費が掛かっているかと思われます。だからでしょうか、『ウルトラ・ヴァイオレット』は『リベリオン』とは比べ物にならないぐらいド派手です。もうCGが目に付かないシーンはないといっていいほどです。
 でも、、、CGっていうのはあくまで小道具でしょ?CGばかりが目に付くアクション映画ってどーよ、って思います。

 もうねー、本当にガッカリ。期待値が大きかっただけに、そして『カーズ』、『M:i:Ⅲ』と面白いと思える映画を立て続けに観た後だったので、ガッカリ度もウルトラ級でした・・・。
コメント (4)
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