アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

福島と広島ーつながり続ける!

2014年12月25日 | 政治・選挙

          

 ☆衆議院選挙の投開票日だった14日、尾道の駅前商店街には、「さよなら原発・歌声パレードin尾道」の元気な声が響きました(写真左)。
 瀬戸内海から身を切るの寒風が吹きつける中、参加者は70人にのぼりました。毎回、シュプレヒコールと歌声、楽器の多彩なパレードですが、今回は参加者の1人が「ぜひ歌いたい」と、映画「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」も。
 パレード前後の駅前集会では、川内原発再稼働反対全国集会に参加した人からの報告や、中国電力のスラップ訴訟(沖縄・高江と同じ)とたたかっている岡田和樹さんからの訴えがありました。

 主催は福島などからの避難者を支援者する「フクシマから考える一歩の会」など。2カ月に1度のパレードはこれが9回目で、私が参加させていただくのは3回目です。

 ☆今月初め、同じく尾道で、フクシマを支援し続けている信恵(のぶえ)勝彦さんの「福島訪問報告」がありました(写真中)。
 信恵さんは新聞配達のアルバイトなどで生計を立てている“フツーの市民”ですが、福島からの避難者支援や子どもたちの保養招待、野菜の郵送など、心血をそそいで原発被災者を支援しています。
 その活動はドキュメント映画「スーパーローカルヒーロー」で紹介され、注目されました。この映画についてはこの「日記」でも書かせていただきました(6月3日)。
http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/d/20140603
 この映画が福島で自主上映されたのを機に信恵さんが福島を訪れたのです。

 報告会では、福島から避難して尾道で飲食店を営んでいるご夫婦から、国の無策で一向に進まない「復旧・復興」に、「あきらめ」や「分断」も広がっている厳しい現実が、涙ながらに話されました。

 そんな福島で、信恵さんの映画が大変好評だったことが、紹介された観客の「感想コメント」からも分かりました。福島の人たちが何よりも、異口同音に喜んだのは、「信恵さんが福島に来てくれた」、そのこと自体でした。

 ☆24日の中国新聞に、「福島に寄り添う」という見出しの興味深い記事が載りました(写真右)。「福島ゆかりの民話や原発事故の体験を紙芝居に仕立て、古里を追われた人々に届けている」広島市の市民グループ「まち物語制作委員会」。その事務局長・福本英伸さん(広島市職員)のインタビューです。

 この委員会は「3・11」以前の5年前に、原爆からの復興と広島カープの歩みを記録することから発足しました。それが今はフクシマに活動を集中しています。その理由は?「被爆地に生きる者として、福島のことが気になって仕方がない、放っておけないと仲間の誰もが思ったんです」。

 紙芝居で支援するのはなぜ?「一方通行の支援には限界がある。福島の人々が主役になれるものはないかと考え、紙芝居にしました。物語には心を癒やし、人を動かす力があります。まちの元気をかき集め、まちおこしに夢や力を与えてくれる」

 報告会で信恵さんは言いました。
 「いろんな考えがある。答えは1つではないかもしれない。でもやることは1つ。(福島と)ちゃんとつながり続けること」

 今年ももうすぐ終わり。来年も、いや来年こそは、福島と、そして沖縄と、ちゃんとつながり続けたい!

<琉球新報、沖縄タイムスの「国内十大ニュース」に異議あり!>

 新聞は年末恒例で「今年の十大ニュース」を載せます。沖縄の琉球新報(25日付)、沖縄タイムス(24日付)も「国内」と「国際」に分けて載せましたが、その内容はまったく同じです。共同通信の配信をそのまま使っているからです(したがって例えば中国新聞も同じ内容)。

 その結果どうなったか。第1位に安倍政権の「集団的自衛権の行使容認を閣議決定」がきたのは妥当でしょう。ところが、「普天間飛行場の辺野古移設で国調査、反対の知事が当選」が、なんと第10位にやっと顔を出すだけなのです。共同通信は、この問題を「テニスの錦織」や「STAP細胞」などより以下と判断したのです。私は「トップ3」に入れるのが妥当だと思います。
 この共同通信の価値判断自体、もちろん問題です。本土のメディアとしての責任を果たしていません。
 同時に首をかしげるのは、新報、タイムスです。両紙はこの判断でいいのですか?いいわけがないでしょう。しかしこの紙面を見る限り、「辺野古・知事選」は沖縄でもこの程度のものと考えているのか、ということになってしまいます。

 両紙が共同電を安易に使う傾向はこれまでも気になっていましたが、今回はその弊害が如実に表れた形です。
 1年をしめくくる「十大ニュース」は、共同電ではなく、自社の見識でまとめてほしいものです。
 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする