アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

たたかいの輪広げる「はがき」の力

2013年12月19日 | 日記・エッセイ・コラム

PhotoPhoto_2 沖縄ではいま、辺野古新基地建設反対の各種集会のたびに、会場で「はがき」を売っている人たちの姿を見かけます。もちろん年賀はがきではありません。「オバマ大統領へのはがき」です。

 売っているのは、小橋川共行さん(写真左)や赤嶺和伸さんら「沖縄からオバマ大統領へはがきを送ろう会」の人たち。この名前に聞き覚えのある人もいるでしょう。そうです。以前普天間飛行場近くの宜野湾市役所前で「ハンガーストライキ」を提唱し広げた人たちです。その経験から、「多くの人が気軽に参加でき、さらにたたかいの輪を広げる方法はないか」と考えたのが、この「オバマ大統領へのはがき」作戦です。
 
 はがきにはこう印刷されています。「オバマ大統領へ アメリカは、68年間沖縄を差別の中に置きつづけました。私たちは、人権回復のために次のことを要求します。1、ノー・オスプレイ 2、普天間基地閉鎖・返還 3、辺野古埋め立て・新基地計画断念」。あとは署名し住所・氏名を記入して投函するだけ。文面は同じですが、沖縄らしい素晴らしい絵柄が数種類あります(写真右)。

 小橋川さんらによれば、ホワイトハウスでは手紙やはがきでの訴えが1万枚以上になると大統領が直接目を通す仕組みになっているとか。そこに目をつけた会の目標は百万枚。赤嶺さんは「はがきを百万枚積み上げれば250㍍になる。それだけの声が集まれば何かが変わる」と意気軒高です。

 はがきといえば、仲井真弘多県知事に「普天間の県内移設反対」の公約を守るよう要請・激励するはがきを毎日出し続けているの人がいます。宮島玲子さんです。ヤマトンチュの宮島さんは昨年来沖してまもなく、仲井真知事へはがきを出しはじめ、今も休むことはありません。集会のたびに訴え、活動の輪を広げてきました。

 世界的に「はがき書き」を永年続けているのが、人権団体アムネスティ(私も賛助会員)です。同会によれば、人権侵害を止めるために世界各地から送られるはがき(オンラインを含む)の総数は年間数百万通にのぼり、対象となった人権侵害のうち約4割のケースで何らかの状況改善が勝ち取られています。

 アムネスティの訴えにはこうあります。「あなたのハガキが世界を変える」。オバマ大統領や仲井真知事への「はがき」が、沖縄を変えるかもしれません。

 <今日の注目記事>(19日付沖縄タイムス1面)

 ☆<公民教科書問題 県教委 文科省に質問状 「真意確認する」>

 「県教育委員会(新垣和歌子委員長)は18日に第16回定例会を開き、八重山地区内で異なる中学公民の教科書を使っている問題で、文部科学省から指示されている竹富町教委への是正要求について『県教委と文科省の意見がかみ合っておらず、真意を確認する必要がある』として、文科省に質問状を提出し、回答を求めることを決めた。質問内容は来月15日の定例会で決定後、送付する」

 ※同日の定例会では全委員から、「国に教育論が欠落している」「竹富の学習環境は安定している」などの疑義が続出したといいます。県教委の英知に拍手です。教育の自治を守って文科省の横やりをはね返すよう、応援していきましょう。


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