アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

米活動家ミラーさんに学ぶ「連帯のこころ」

2013年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

MirasanMirasansetumei 安倍政権は22日辺野古埋め立て申請書を抜き打ち的に県に提出しました。沖縄は改めて怒りと無力感に包まれています。そんな時だからこそ、米活動家キャロル・ミラーさんの話を心にとめたいと思います。
 環境・平和・核廃絶に永年取り組んでいるミラーさんが沖縄タイムスなどの招きで初めて沖縄を訪れ、18日那覇市内で講演しました(写真)。ミラーさんらは米西部ニューメキシコ州北部で米空軍がオスプレイの低空飛行訓練を行おうとしたのに対し、住民運動で抵抗、計画を棚上げさせています。ミラーさんの話で、オスプレイは騒音や墜落の危険だけでなく、空中給油の際に有害物質をまき散らす危険があることを知りました。「メディアは私たちの活動に関心を払わないし、新聞に書いてあることはウソばかり」「公聴会では市民の声は排除される」。状況は日本と同じです。「国家環境保護法によってオスプレイ配備の前には十分な環境アセスを示す義務があるのに、日本ではそれを行っていない。沖縄の人をバカにしている。米国では許されないことだ」と県民に代わって憤慨。「辺野古へ行って(座り込みやフェンスの横断幕を見て)ここに仲間がいると実感した」と言います。「沖縄のみなさんに申し訳ない。米国民は沖縄の活動を支援すべき。なぜなら沖縄の人を苦しめているオスプレイは米国民の税金で買ったものだから」「米国民こそが米国政府を止められる」と強調するミラーさん。「国民が主権者」であることの意味をあらためて教えられた気がしました。
 「世界では私たちの仲間が増えています。帰ったら沖縄の現状をみんなに知らせます。沖縄のみなさんの活動は私たちの希望です。一緒に連帯して活動を続けていきましょう」
 困難は世界中同じ。でもその世界中に「仲間」がいます。

<今日の注目記事>

Sinseisimen 23日付の「琉球新報」「沖縄タイムス」はもちろん「辺野古埋め立て申請」一色。主な見出しと社説の一部を紹介します。
 ☆「琉球新報」
 「政府”不意打ち” 県民意思より同盟」「『公益性』説明なく」「環境悪化は必至」「強引手法に批判」「またも切り捨て」「命の海守る決意 県民『自然壊さないで』」
 社説「民主主義否定する暴挙(タイトル)=安倍政権が米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への移設に向けた公有水面埋め立て申請書を県に提出した。これは民主主義を否定する暴挙以外の何物でもない。・・・民意を無視する差別的な取り扱いは断じて容認できない」
 ☆「沖縄タイムス」
 「不意打ちまたか」「『姑息』憤る県民」「『県民を愚弄』地元反発」「正当性のなさ立証」
 社説「この国はゆがんでいる(タイトル)=政府は、米側との関係維持を優先させ、辺野古移設に反対する圧倒的多数の民意を情け容赦なく切り捨てた。・・・この事態はあまりにも異常である。安倍政権には、沖縄の人びとの歴史的体験に寄り添う姿勢や、心のひだを内在的に理解しようとする姿勢が、著しく欠けている。沖縄音痴の政権だ。沖縄において主権者は一体、誰なのか。・・・安倍政権の基地政策は明確だ。第一に、住民が反対しようがしまいが、日米同盟の強化をすべてに優先させること、第二に、基地負担の見返りに『カネ』や『公共事業』をばらまき県や業界団体の懐柔に努めること、である。・・・作家の中野重治の小説の中の言葉が胸に響く。『わたしらは侮辱の中に生きています』」


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