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宮下奈都「田舎の紳士服店のモデルの妻」~紳士服店のチラシの中にいる夫を見て梨々子は踏みとどまる!~

2020-03-14 02:24:20 | 
宮下奈都「田舎の紳士服店のモデルの妻」読み終わりました。


私・・


このタイトルを見て勘違いしてた。。


田舎の紳士服店を経営する


「モデルの妻」


だと思ってた。



つまり


妻自身が「モデル」をしているのだと。



あ~勘違い



梨々子の夫が


夫の実家がある田舎のメンズショップ竹内の


チラシのモデルになる



東京でずっと住み続けると思っていた梨々子


それが夫の突然の


仕事を辞めて田舎に帰ることを聞かされる。



それはもう決定事項だった。


夫の達郎は鬱になっていた。


田舎の実家の仕事を手伝うことになった。



なにもない田舎


梨々子は


田舎暮らしをすることに不満を持っていた。



夫に出会ったとき夢中になって


梨々子が積極的に結婚に持ち込んだ



そんな経緯で結婚したのに・・


梨々子の中の夫の価値は


いつの間にか


どんどん下がっていった。。



田舎に来ることになったのが


その価値をさらに下げていくことに



梨々子は

息子の歩人の発達の遅れのことで

度々学校に呼び出されていた。


その帰り道


「帰りたくない」と強く思ってしまう。



そんな時に出会う「アサヒ」に


フラッと惹かれて


自分から声をかけてしまう。



アサヒとの時間に癒される梨々子


アサヒと一緒に生きていきたいと思う。



しかし!


それを踏みとどまらせたのは



夫がモデルになった紳士服店のチラシだった



そして気付く



胸の中で輝いていた達郎と、

ほんとうの達郎が違うのは達郎のせいではない。

胸の中の達郎など、最初から胸の中にしかいなかったのだ。



そして

達郎も同じなのだろうと。


胸の中の梨々子と現実の梨々子が違っている。


お互いにお互いを見ず


胸の中の別人を見ている。



勝手に思い込み


現実を見ず


勝手に失望していく。。



それはきっと


アサヒを追いかけたところで


同じことなのだと。



夫婦は長い時間をかけて積み重ねていく現実だ



その人のいいところも悪いところも受け入れ


それを丸ごと愛すること


それができて


本当の家族になっていく。



恋より深い





なのだということが


梨々子に分かった瞬間



なのではなかったのか。



と私は思った。



遠くにあると輝いてるものも


近づきすぎれば


粗が見えてくる。



人との付き合いも然り



近づきすぎて失敗を繰り返した私は


それを深く感じ取ったのfでした。



全部を受け入れる夫婦の愛


深いなぁ~。



ここまで人の心情を描ける宮下さん


素敵です



夫の魅力を新たに見つけていく


それは歳月を重ねないとできないことなんだよね。



きっと










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