読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

柴田よしき「さまよえる古道具屋の物語」~困った時に突如現れる「古道具屋」自分に必要ないと思った物が好運のアイテムに☆~

2018-12-02 03:32:21 | 
柴田よしき「さまよえる古道具屋の物語」読み終わりました。


これずっと読みたいと思ってたんだんよね~。



柴田さんの作品はいろいろ読んでいて


いつも考えさせられる内容で


グッと引き込まれる☆



この作品も



すごく奥の深い考えさせられる内容になっています。






今の自分に満足できなくて



この先どうしたらいいんだろう?




そんなとき


それを持っているだけで・・



そのアイテムが自分を導いてくれたら




ある日突然!



今まで通ってた道に突如現れる「古道具屋」



年季の入った古ぼけた店構え


売ってるものはガラクタのような物ばかり。。



見るつもりも


買うつもりもなかったのに


いつの間にか店内へ足が勝手に向いてしまう。。



そして・・



忍者ハットリ君のお面をかぶったような不気味な顔


作務衣のようなものを着て


小柄で性別も不明


口が悪くぶっきらぼうな店主に



安楽椅子に座らされ


要らないものをいつの間にか買わされてしまう



生活費に困り



極貧生活を送っていた秀



手持ちのお金全部で



「絵と文字がさかさまになった絵本」を買ってしまう。



なんでこんなものを買ってしまったんだろう?



そう後悔する秀



しかし


弁当屋のアルバイトで一緒に働いていた嶋岡咲子に


それを買った日に「一緒に帰ろう」と誘われる。



秀は咲子に密かに憧れを抱いていた。



そして


シングルマザーで小さな息子のいる咲子と秀は


急接近



絵本が好運のアイテムになる





借金を背負い


仕事に生活に疲れていた香奈



そんな香奈の前に突如現れた古道具屋



そこで買ってしまう



5000円もする金色の豚の貯金箱



しかも


その貯金箱には


お金を入れる穴が無い


後日冷静になり


古道具屋の店主に返品を迫るが・・


店主は聞く耳持たず




しかし・・



その穴のない使い道のないような貯金箱が



香奈を救ってくれる




人生に迷い・・



何かに頼りたくなる時がある。



その「物」に



「意志」があるように勘違いしてしまうことがある。




自分が迷っていた時に



差し伸べてくれた手が



全てを救ってくれると勘違いしてしまう。




自分自身の「意志」がいつの間にか



「物」にすり替えられているだけなのに



こんな人間の弱さ



脆さを



宗教や詐欺はついてくるんだろうなぁ~。




・・とふと思った。



人間は欲張りだ。



「これだけでいい」と思っていたことをクリアしてしまえば・・



「これも」「あれも」と要求は増えていく。




そんな「欲」が



好運のアイテム







不運のアイテム







変えてしまう




突如現れる古道具屋は・・



純粋な心



が作りだしたものだった。




それが・・


訪れる者の「意志」によって



変えられていく



母を助けたい子供の



「純粋な気持ち」に溶け込む買う者の「意志」。。



それが


古道具屋で手に入れた物を


良くも悪くもしていく?



でも


本当に大切なのは



自分にとって





なにが一番大切か




・・・ということ。




だけど・・



それがなかなか自分でわからなかったりする。



そのきっかけをくれるのが


古道具屋のアイテムだったのかもね。



それをどう使うのか?



それを試されたのかもしれない。



いいことばかりで浮かれていてばかりじゃ


人の気持ちを推し量ったり・・


自分の本当の幸せに気づけないのかもしれないなぁ~。



そんなことを感じました。




さかさまの本の著者「工藤真沙美」の正体が・・


複雑に絡んで分かっていく過程が


すごく興味深く惹かれました。


柴田さんのこの発想って


すごいなぁ~って思います。



自分自身と向き合う時間を持てるようになる☆



そんな作品だと思います。



もし・・


自分の前に


古道具屋が突如現れたら・・



あなたはきっと入らずにいられない
















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