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この楓沢は、支笏湖畔道路の紋別橋の下からスタートする涸れ沢ではあるが、まさにみごとな「苔の回廊」である。ちなみに、昔からの観光名所だった「苔の洞門」は崩落の危険性から数年前に閉鎖されているが、こちらの方が距離も長いし、苔もずっと美しい。その後、テレビや新聞等で報じられたこともあり、最近人気の出てきたルートである。ネット上でも非常に多くの記録が見られるようになった。
自分は15年前の02年に大沢ルートから風不死岳に登り、この楓沢を下りている。当時はまだ登山のホームページが少なかったこともあり、ネット上にこのコースを掲載したのは、多分自分が最初かも知れない。
今回は、15年前との違いをこの目で確かめたくて、楓沢から登り、風不死岳を経由して北尾根コースを下って周回する計画を立てた。8/8に登るつもりだったが、ずっと悪天候が続いて、1週間も足踏みを余儀なくされていた。
非常に多くの登山者に歩かれているようで、足跡も非常に多かった。2ヶ所の高巻き道も赤テープが細やかに設置され、しっかりとした登山道になっていて、15年前のように迷う心配はまったくなかった。
倒木は多くなっていたが、何よりうれしかったのは、苔の美しさがまったく損なわれていなかったことだ。観光化して観光客が入るようになれば、「苔の洞門」のように削られたり、落書きされたりする。なんとかそうならないことを願いたい。
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GPSトラックログをもとにしたコース図
7:15、紋別橋の200mほど美笛寄りの路肩に車を停めてスタート。
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紋別橋の欄干に「楓沢」の表示板が設置されていた。その橋の右端から楓沢に下りる。
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広い砂地の沢床を進む
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10分ほどで、両側が崖になった「苔の回廊」が始まる
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沢に下り立って25分ほどで、大岩が崩れたF1にぶつかる。この手前の左側手前に巻き道が付けられている。
急な所にロープが設置されている。15年前の時より、高巻き道の少し大回りをして距離が長くなっていた。
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巻き道の下りの上から、第2章の苔の回廊の沢床を見下ろす
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苔に似合うシダ
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倒木をロープで固定し、左の木には登攀用具まで設置されて、安心して登れるようになっていた。
15年前に、アルミの梯子があったのはここかも?
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穴が開いているF2。昔はもっと穴が大きかった気がする。
この手前に左から巻き道があり、林の中の登山道状態の所をかなり歩いてから、再び楓沢に合流。
15年前は、設置されていたロープを伝って、すぐに沢に下りたような気がする。
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第3章の始まり。規模は大だいぶ小さくなってくる
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1時間20分ほどで、苔の回廊は終焉を迎える
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沢型から離れ、高山植物帯に出る。正面に樽前山の斜面と溶岩ドームの頭が見える
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右手にこのあとに登る風不死岳を見ながら、高山植物帯の踏み跡を辿る
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8:55、1時間40分で、樽前山7合目ヒュッテから続く登山道に合流。振り返ると支笏湖が見えた。
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10分ほど休み、ヘルメットから帽子に換えて風不死岳への登山道を進む
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新しい分岐標識が立っていた
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岩場が続く急な登りが続く
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ナキウサギ岩と呼ばれているらしい。確かにそのように見えなくもない
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手前ピークの下りから頂上を見上げる。タイミング悪く、ガスが広がって来た
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10:35、2人の先客に迎えられて頂上到着
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かろうじて、支笏湖の一部の湖面が見えた。左に見えるはずの恵庭岳はガスに遮られている。
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樽前山もガスに覆われ、わずか東側の斜面だけが覗いている
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11:00下山開始。北尾根の下り口から支笏湖を見下ろす
やはり15年前の初冬のロックサムルートから登った時に一度下っているが、7合目辺りまでは急な下りが続くことに驚いた
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12:00、わずか1時間で北尾根登山口に到着。多くの登って来る人と出会ったが、車も多かった。
ここから湖畔道路を15分歩いて、スタート地点に到着。
大滝ふるさとの湯は、定休日だった。同じ無料の北湯沢湯のさと館の共同浴場で汗を流し、疲れを癒して、帰路に就いた。17:00、11日ぶりの我が家に無事帰宅。
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