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7歳の“シリア・ツイッター少女”がトランプ大統領に公開レター

2017年01月25日 | 国際
1月26日 アレッポーの悲惨な状態をツイートして世界の注目を集めた7歳のシリアの少女バナ・アルアベドちゃんは、いまはトルコで平和に暮らしていますが24日、アメリカのトランプ新大統領に公開レターを送りました。

 Hurriyet

昨12月、包囲されたアレッポーからトルコへ逃げてきたバナちゃんは、トランプ大統領に、シリアの子供たちを助けてと訴えました。「私はシリア戦争で苦しむシリアの子供の1人です」と彼女は書いています。バナちゃんの母親が手紙のコピーをBBCに送りました。彼女はトランプ大統領への手紙に、アレッポーの彼女の学校が爆撃で破壊され、友達の何人かが死んだことを書きました。

「いま、私はトルコにいて、外出もできるし、楽しんでいます。学校にも行けます。大統領にとっても、だれにとっても、平和はとても大事です。でも、何百万人のシリアの子供たちが、シリアのあちこちで苦しんでいるのです」と彼女は書いています。「大統領はシリアの子供たちのために、なにかしなければなりません。子供たちは、あなたの子供たちと同じように、平和に暮らす資格があるのです」

トランプ大統領が多くの難民に対して“臨時禁止令”を出し、シリアその他、中東とアフリカの6か国の市民へのビザの交付の中止を計画していると、ロイターが報じたそのとき、この手紙が公開されました。

バナちゃんはトルコのメディアに、「私は平和と信頼と、トルコの雪が大好き」と言っています。「私はここにいて幸せ。でも、シリアの爆撃は終わりません。そこらじゅうに煙が立ちのぼっています。シリアの子供たちを支援してくれてありがとう。子供たちは生きる価値があります。私はお絵かきしたり本を読むのが大好き。とくにハリー・ポッターが大好き・・・でも、私はアレッポーの友だちに会いたい」

彼女の母、ファテマーさんは、バナは私たちの宝物と言いました。「私は大学で法律を学んでいました。私の夫は弁護士で、収入もじゅうぶんありました。アレッポーはすばらしい都市です。私たちは家を持ち、旅行もして、幸せでした」ファテマー・アラベトさんは言いました。すべては2011年のシリアの平和デモから始まったと、彼女は言いました。

 Hurriyet

「平和デモはアレッポーで行われました。人々は“われわれはバシャル・アルアサドを望まない”と叫びました。アルアサドはデモが大罪であるかのように、戦闘機で人々を攻撃し、恐怖がひろがりました。国を出ていく人々もいました。でも、私たちは、エジプトのように、自分たちの国を再建したいと思いました」と、彼女は言いました。

2番目の子供モハムマドが生まれて、攻撃が激しくなりました。「私たちは家を出られませんでした。停電がはじまりました。親戚や友人は消えはじめました」と、彼女は言いました。ファテマー・アラベドさんは「アレッポーを去りたくなかった。アメリカとフランスが来ると聞いて、戦争は終わると信じていた」と言いました。

「私たちは家を出られませんでした。どんな爆弾が落ちたか、音を聞いてわかるようになりました。瓦礫と血の中を歩くのが日常でした」だれも助けに来ないことを知って、彼女はツイッターを思いつきました。

「私はバナを撮った写真とビデオをシェアしました。世界はシリアでなにが起こっているか知りません。ニュースを聞けば、シリアの体制派がイスラム国(IS)を攻撃しているのだと思います。でも、私たちは市民です。戦いの中で、1人の少女が生きようともがいていることを、世界は知りました。しかし、彼らは、ツイッターの寫眞から、私たちの家を見つけて、家を攻撃してきたのです。食物も、水もなく、まさに地獄でした」と、彼女は言いました。


警察は慎重緻密な捜査で「レイナ」襲撃犯マシャリポフを捕えた

ナイトクラブ「レイナ」の襲撃犯、ウズベク人のマシャリポフが、1月16日に捕えられましたが、その裏には警察の、緻密で、慎重な捜査努力がありました。1月1日、クラブで39人を殺害65人を負傷させたIS戦闘員マシャリポフは、事件から15日後に捕らえられました。

 Hurriyet

当初は、攻撃者の人数その他、さまざまな目撃者情報が流れて、捜索もかなりの時間をロスしました。「レイナ」の防犯カメラを精査した警察は、犯人は1人で、どさくさに紛れて、クラブから逃げたと確認しました。防犯カメラを調べつくして、実行犯はオルタキョイからタクシーに乗って、ウルスでタクシーを降りたことがわかりました。彼はウルスの1軒の家の庭に入りましたが、犬にほえられて逃げ出し、またタクシーを拾って、メトロバスのジンジルリクユ駅近くで降り、3台目のタクシーでゼイティンブルヌへ帰りました。

タクシーを何度も乗り替えたのは、マシャリポフは金をまったく持っていなかったからです。イスタンブル警察の情報部と対テロ局が膨大な量のカメラの映像を調べました。実行犯がタクシーに乗った映像を得た警察は、市内のタクシー運転手に呼びかけました。

事件から36時間後、警察はゼイティンブルヌの実行犯の家を突き止め、家宅捜索して、マシャリポフのスーツケース2個を押収しました。彼はスーツケースを持ちだせずに、逃走していました。この家でたばこの吸い殻を見つけた警察は、彼はイスタンブルにいると推論しました。警察はその後、ゼイティンブルヌのウズベク料理店で、テロ事件に関与したと思われる5人を拘束しました。

1月9日、警察はイスタンブルのペンディクで、マシャリポフの妻と1歳半の娘を捕えました。2人をペンディクに運んだ人物が使ったレンタカーの映像が見つかり、車が通過した地区すべてを精査して、2人のいる家を見つけました。マシャリポフ徹底捜索の結果として、多くのISのメンバーやアジトを見つけることができました。

1月16日、警察はエセンユルトの怪しい家3軒に狙いを定め、監視しました。午後11時頃、3軒を同時手入れし、1軒の家のベッドの下に隠れていたマシャリポフを捕えました。警察の情報部から180人、対テロ局から220人の警官が、2週間以上、この作戦に参加しました。

犯人捜査中、警官たちは携帯電話やスマホの使用を禁じられました。外国の情報サービスがテロ攻撃に関わっている可能性を考え、警官たちは全員、暗号化されたウォーキートーキーで通信していました。


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