日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

新緑と光が萌える五月

2010-05-02 | 日常

光が広がるように明るくなる五月。
別名で皐月(さつき)、早苗月(さなえづき)ともいわれるが、
他に月不見月(つきみずづき)、浴蘭月(よくらんづき)とも呼ばれる。
中国から暦が伝わる前、日本は自然暦だったという。
季節を感じ、そのうつろいから自然と一体となっていた人間が名づけた美しい名前である。



フランスでのすずらん祭(Muguet Festival)
5月1日は相手の幸福を願って香り良いすずらんを贈る習慣がある。街中にすずらんがあふれる日である。

「二月の雪 三月の風 四月の雨が 美しい五月をつくる」
この言葉も自然の摂理、そして厳しさを越えて得られる尊さを表した言葉ともいえる。

               五月

            悲しめるもののために
            みどりかがやく
            くるしみ生きんとするもののために
            ああ みどりは輝く
                             室生犀星