Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

お財布忘れて。

2010-04-30 13:09:38 | 日常
いつもどおり、家の前から無料のシャトルで最寄りの駅まで行き、電車カード(日本で言うPASMOみたいなやつ)で電車に乗り、サンフランシスコ市内でこれまた無料シャトル(エクスプロラトリアムとプレディジオに通勤する人用のシャトル)に乗りエクスプロラトリアムに行こうとしたところ、、、
この無料シャトルに乗り遅れた。次のは1時間後。

ガーン。仕方ない、久しぶりにバスに乗るか。
バスに乗るには2ドルかかる。

そして、カバンからお財布を、
お財布を、
お財布を、
取り出そうとしたところ、、、
ない!忘れてきたーーーー!!!



まったく。日本にいた頃と同じだね、自分。
家を出て1時間近くたって(しかもだいぶ移動してから)お財布を忘れたことに気がつくなんて。それまでお金出す場面がなかったんですよ。東京にいた頃も寮を出て小田急線に乗って青山にたどり着いてランチどきになって初めて「お財布ない」とか気づいたり、京都住んでた頃の車通勤でも高速に乗ってから降りる時に「お財布ない」と気づいて道路公団の事務所に何度行ったか。。

さて、ここはサンフランシスコですよ!
持っていたのは電車カードだけ。バスに乗るには2ドルの「現金」が必要。電車カードに積んでるお金、残り3.85ドル。あ、そうだ!これを払い戻ししてもらおうと思って地下鉄の窓口にかけあうも、クレジットカードで買った電車カードの払い戻しにはクレジットカードが必要と言われてダメ。

上着のポケットとカバンのそこらじゅうからかきあつめたコイン、合計1.3ドル。
あぁ~、、、あと70セントあれば、バスに乗れてエクスプロラトリアムまでは行けるのに!今日は1時に約束があったので、それにはどうしても遅れたくなかったし、キャンセルもしたくなかったのです。あと70セント!持っていたマグカップを物乞いのようにして道行く人にお金を乞おうかしらと思った。
いや、それはできないわ。
そんなことを思いながら地下鉄のチケットの自販機のおつり口をひとつひとつ探ってみてる(お金落ちてないかなぁ~とか思いながら)自分はホームレスの人とやってることがすでに同じね。

そこで思いついたこと。
持っている電車カードをこれから電車に乗る人に売ること。

3.85ドル分残っている電車カードを手に持ち、自販機の前で電車のチケットを買おうとしている人に近づいて、

「ハーイ!私お財布忘れて、かくかくしかじか、どうしてもバスに乗るために2ドルが必要なんですけど、この電車カード3ドルでいいので売りますから買ってくれませんか?」と言ってみる。

1人目のサラリーマン風の白人は私をうっとうしいホームレスか何かと思ったらしく、こちらに目も向けないで単に手のひらでノーと言って去って行った。

2人目のアジア人おっちゃんは話は聞いてくれたが「たった今ボタンを押しちゃったところ(購入しちゃったところ)だからキミからは買えないよ」ソーリーと言って去って行った。

3人目のアメリカンガールズ2人組は「今持ってる電車カードにちょっとお金足したいだけだから、、、」といって自分で持っていたカードに何十セントかを足して去って行った。

4人目のアジア系おばちゃんは私が言ってる意味が分からないようだった。

ここで戦略を変えて、3.85ドルの電車カードを3ドルで売るのではなくて(なんで3ドルとか言ってたんだ自分)、2ドル欲しいだけなのだから2ドルで売ることにした。大売り出し!

そしたら、5人目の白人女性にすぐ売れた。
ちょうどその人がお財布から2ドル取り出してチケットを買おうとしているところへ3.85ドル分の電車カードを見せて、かくかくしかじかと事情を話し、
「とりあえず今すぐバスに乗るために2ドルだけ必要なので、2ドルでこれ買ってくれませんか」(切実な目)
女性はちょっとびっくりしたようだったけれど、
「いいの?1.85ドルあなた損するわよ」
「いいんです!」
「あらありがとう」
こっちがありがとうだよ!サンキュー!

そして、3.85ドルの電車カードと2ドルを交換し、私は2ドルを無事に手に入れてバスに乗り、約束の時間ギリギリに目的地にたどり着きましたとさ。あー、大変だった。

帰りは同じ方面の人に車で送ってもらいました。
お財布とか、携帯とか、カギとか、
そういう3種の神器みたいなものをよく忘れる困り者です。