ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

アカネちゃんの涙の海

2012-09-24 23:48:15 | 本を読みました

松谷みよ子著 講談社文庫

 

児童文学に類に入るんでしょうか。。

 

このモモちゃんシリーズには思い出がありまして、

たぶん小学校1年生のときのテストに出たんです。

「ちいさいモモちゃん」が。

このテストは一斉テストだと思うのですが、

校内放送から朗読が流れたんです。

で。。「ちいさいモモちゃん」だとわかったのですが、

タイトルだけ見ていて読んでなかった。

 

テスト後、「私読んでいたから簡単だった」という人もいて、

あわてて読んだような。。。。

 

小学校高学年の時に「モモちゃんとあかねちゃん」を

読んだんだと思います。

児童文学。。

こちらは現実を知っている小学生。

「なんでくまさんとおともだちになるの?

なんでくまさんが公共交通機関を乗り継いで

病院にこれるわけ?」と、

話のよさが理解できないお年頃になっておりました。。。。

 

モモちゃんシリーズの完結です。

長い長い年月をかけての完結です。

先に解説を読むと

「くまさん」はおかあさんのお友達だって。

そういう目で読むと理解できました。

おかあさんがいないときに助けてくれるたくさんのおじさん、おばさんを

森のくまさんにしたのです。

 

 

さて、モモちゃんシリーズは

当時の児童文学としては初といわれる

両親の離婚を書いています。

そして今回の完結編では、お父さんの死を書いています。

アカネちゃんはお父さんが欲しくてたまりません。

「どうしてお父さんを他の人にあげちゃったの?」と訴えたり、

ものがお父さん、お母さん、子供に見えると

「それにもお父さんがいるのに私にはお父さんがいないの?」

と泣いてしまいます。

 

子供ってストレートですね。

「お父さんをあげちゃったの?」って。

そして、他の家族が仲良くしている姿だけでなく、

モノにまで家族が見えてしまうなんて、

大人には想像できません。

 

子供のさびしさをうまく表現しています。

きっと、実際にアカネちゃんがそうつぶやいたのでしょう。

 

もし、忘れたバックがこうもりになって

追っかけてくれたら楽だなと想像する子供の観点も合わせて、

子供の気持ちとはと考えながら読むといいかもしれません。

 

昔を懐かしんで読むのはいいけれど、

おさじとか、

ジュークボックスがでてきたり。。。昭和のものがたくさん出てきます。

現代の子供も若いお母さんもわからないと思う。

子供の読み聞かせには、難しいかも。

おばあちゃん、説明しながら読んであげてください。

 

コメント
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