ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

命がけの恋

2005-12-25 02:23:43 | Weblog
昨日「イブだ。どうしても逢いたい。
病院に行く前か後かに逢えないか
と彼からメールをもらう。
いつもは
「透析のあとはよれよれだから」と断っている。
しかし、イブ。
「ほかの男と過ごしていないか」
とあらぬ疑いを持っている気配。
無理して逢うことにした。

この日は外出してないので
すっぴん・ばさばさの髪。
病院にいくときは基本的には
化粧は禁止。
よって病院に行くために化粧を
するのは不自然なので
母を欺くために、
素顔のままで行くことに。

服も首周りが伸びきった
トレーナーとタビックス(軍足)。
だれが透析後に逢引をすると
思うだろうか的姿だった。



透析を終え病院を出るときにメールした。
「今病院を出ます。」と。

待ち合わせ場所で待っていると
彼が登場。
(この真夜中に
なんていって家を出てきたかは
知らない

車に霜がおりている凍てつく夜に
外でながーいキスをした。

指先は冷えてしびれを
超えて痛い。
心臓はすごい数の脈拍。
血圧が下がらないようにと
がんばって脈を打って
血液を送ってくれていた。
冷えから心臓が痛くなってきた。
立っているのがやっと。
それなのに
キスで十分に酸素が供給できていないのだ。
意識が遠のきそうな気配だった。

このまま彼の腕の中で命果ててもいいなと思う。
それほどやばい状態に近づきつつあった。
死んでしまえば
あとのことなんて
後ろ指刺されようが
知ったことではない。

もっとも、今は「本気」といっている彼も
今の家庭と地位を失わなければ
「本気」といえるが、
もし、このまま死んでしまえは、
彼は今まで築いてきたものを
一瞬で失うことになる。
失っても構わない「本気」なのかは
確かめていない。


離れる。


「心臓がすごくどきどきして
いるけれど大丈夫か?」

微笑むしかない。
苦しくて声がでないのだ。

そしてまたながーいキスをした。

今日の彼は情熱的で
離れようとすると
頭を抑えて離れさせてくれない。


心臓が痛い。
意識が遠のきそうな気配。
怖い。。



危機一髪で離れる。

彼はすごく喜んでくれた。

彼は「はい。クリスマスプレゼント。
宝くじを買ったんだ。
あたったら二人だけの
秘密のマンションを買おうね
と初夢宝くじを渡してくれた。


「ごめんね。帰らなきゃ」と
慌てて帰った。

母には透析後、患者同士で
話し込んで遅くなったと言い訳した。


一度覚えた蜜の味。
きっと彼はまた求めてくるだろう。
私にとって透析のあとの
凍てつく夜に逢うことは
命がけということを
彼はまだ知らない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする