山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

降車ボタン早押し競争

2015-11-30 21:31:40 | 車・運転・道路・駐車場2015
いたずらでバスの降車ボタンを押すなんて言語道断だけど、昔一緒に乗ってた少年たちが降車ボタンを押すのが早すぎるということで、バスの運転士さんにたしなめられたことがあった。

それは、ちょうどワンマンバスというものが、初めて導入されたころだった。
私たちは、小学校の高学年で、そのころは「そろばん塾」に通っていたのだ。
そろばん塾は海岸のほうにあって「○○港」からバスに乗るわけだ。それからいくつかのバス停を経て、「○○港口」に出る。「○○港口」っていうのは、海から来た道が県道に接続する交差点なのだけど、そのあたりは、山と崖以外に、何もないところだったのである。
バス停は、県道へ曲がる手前にあり、右折してしばらく進んだところが「○○町」という住宅街の中のバス停であった。
私たちはその「○○町」で降りるのだが、そろばん塾を終えてそのバスに乗っているのは、数人の男女小学生だけなのだ。その時は、冬の夕方6時過ぎで、もう真っ暗なのだった。

導入されたばかりの新しいワンマンバスには、黄緑色のプラスチックの降車ボタンが付いていた。それが、ピンポ~ンと鳴るので、本当にめずらしかったのだ。
男子たちは、それを押したいものだから、「○○港口」を通過して県道に入ったとたんに、いつも我先に押すわけなのだ。そして、それがどんどん加速していったのである。

あるとき、もう「○○港口」を通過するかしないかのところで、早まってボタンを押してしまったヤツがいた。そこで降りる人間が居るはずがないことは運転士さんを含め誰しも知っていることなのだが、運転士さんが「ここで降りるの?」と言って交差点を曲がったところで止まりそうになった。こんな山の中で降ろされたらたまらない。
「すみません、降りません。」と少年が誤り、運転士さんはバスを走らせながら、いったんドアを開け閉めして降車ボタンを消した。

田舎はバス停とバス停の間が開いていて徒歩だったら15分はかかるくらいだ。次のバス停のアナウンスがされるのは、もっと後なのである。それがされてから、降車ボタンを押せとのことであった。しかし、何もわざわざドアを開け閉めして降車ランプを消さなくてもよいのにと思った。次に押す時は誰が押したんだか、息をのんでしまった。

近頃、東京でバスに乗ると、バス停で人を降ろして発車したらすぐに、次のアナウンスがされるのは普通だし、走りだしてすぐとか、または止まらない停留所を通過してすぐに降車ボタンを押す人がいるが、早すぎると言って怒られたりはしない。バス停の間隔が短いからだろう。それで、ちゃんと次のバス停で止まってくれる。押す人だって普通の会社員とかで、珍しいボタンを我先に押したいわけでもないのだ。

ボタンが早く押されると、「あれっ?あの時のタイミングだなあ」と思いだすことがある。田舎は、早すぎるのがNGなんだな。

しかし、降車ボタンを押したがるのってやっぱり男子ばっかりだった。女子は一歩引いていた。私も、なるべくなら自分で押さずに、人が押してくれたほうが良かった。今は何も考えないで、降りるときは押す。
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