山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

天声人語とスカイツリー

2012-02-15 23:45:06 | 日記
昔はよく、天声人語を読めと言われた。天声人語は、文章として非常によくできているので、これを毎日書き写す人もいるそうである。だが、書き写しただけでは、文章力は身に着かないそうである。
私は、朝日新聞をとっていないが、最近パソコンで天声人語を読んでみることにした。
しかし、読むたびにどうもピンとこない文章が多かった。自分にとって関心のない内容だからかもしれない。今日も読んでみたが、ぴんとこないので、最近のものをさかのぼってみた。そうしたら、2月12日に、スカイツリーの事が書いてあって、多少は理解しやすかった。それが、下の文章である。それにしても、段落がずらずらと連なっていると、わけがわからないので、間隔を空けてみた。
それで、意味はわかったけれど、いまいちピンとこない。最後の文をみると、筆者はスカイツリーに肯定的なようであるが、だからと言って、喜びが伝わってくるわけではない。それは私の心持ちのせいなのか? スカイツリーの良さが、まだわからないからかな?

2月12日 朝日新聞天声人語

▼東京スカイツリーの中国語訳をご存じだろうか。公式サイトによれば「東京天空樹」だが、天空樹はあちらで商標登録されていた。ならばと、よりふさわしい表記を出願中という。開業まで100日、準備は胸突き八丁を迎えた

▼上るにはしばらく予約が要る。長蛇に連なる苦労がない代わり、下は雲や霧で真っ白という不運もあろう。遠方でなければ、ほとぼりが冷めた頃、晴れた日に並ぶ手もある。450メートルの天望回廊まで大人3千円なり。眼福あってのお代である

▼東京タワーは、欧米何するものぞと頑張った高度成長の記念碑として、今も「三丁目の夕日」が照らす。かたや中国の広州タワーから世界一を継いだツリーは、商魂たくましい隣国に一矢報いた格好だ

▼バベルの塔、ピラミッド、天守閣。人は古来、神に近づき、権威を誇示するために、他を圧する高さを求めた。建築技術の勝利を担ったのはエッフェル塔だ。完成前から、文化人らが「無用で醜悪、パリの恥」と抗議する騒ぎになる

▼鉄骨の未来を信じる技師エッフェルは「設計図ではなく、実物を見て判断を」と訴えた。大衆の視線にどんなメッセージを返すか。いつの世もランドマークの真価だろう

▼震災を挟んで伸び、出直しの年に咲く大樹には、国威や技術より希望が匂う。下町の空を突く立ち姿は、さあ上を向こうと背中を押す。遠望に癒やされ、仰ぎ見て元気をもらう塔も悪くない。去年でも来年でもなく、今の日本が欲する、意味のある高さである。

以上でした。

気になる表現

「準備は胸突き八丁を迎えた」  ?

物事を成し遂げる過程で一番苦しい正念場
富士登山で頂上までの8丁の険しい道。転じて長い坂道。

そんなに苦しいのかな?ツリー自体はすでに出来上がっているようだけど・・・。
中国語訳の言葉がみつからないことが、胸突き八丁なの??

「眼福あってのお代である」
眼福 = 珍しいもの美しいものを見る事が出来た幸せ

「胸突き八丁」とか「眼福あってのお代」とか「一矢報いた」とか、ずいぶんと古い言い回しだ。
年輩者が書いているのかな?

「今の日本が欲する、意味のある高さである。」
そんなものを日本が欲しているのか? 本当に意味があるのか?

今日の、ニュースでは、1月にスカイツリーから雪氷の塊が落ちて、周囲200メートルの範囲にある地上の建物のプラスチックの屋根などが数カ所壊れたとのことだ。それで、スカイツリーの会社が弁償をするのだとか。雪氷の危険性が発覚してからは、塔の上を熱で温めて、氷が着かないようにしているそうだ。
華々しいものの影には、かならず迷惑を被るものがいるのだ。弁償をしたり、改善したりするのはいいけど、熱であたためるなんて、なんとも、エネルギーのかかる事だなあと思った。

また、スカイツリーの電波に切り替えると、新たに電波障害になる地域があるとかいう記事もあったような?

果たして、東京タワーができたころのように、人々はスカイツリーを眺めて、夢と希望に胸をときめかせ、喜びを感じることができるのだろうか?
そもそも、東京タワーができた時も、一般住民はどのように感じていたのかな?

スカイツリーに関しては、あんなでっかいものをつくっちゃって、でも今さらいらないなんていえないし、作ったからには肯定しなくては、ってな感じかな。

展望台としては高すぎるように思えますが、電波塔としては、やはり必要なものだったのですかね?