山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

石子順造的世界(府中市美術館)

2012-02-13 20:52:32 | 美術・美術館


昨日、府中市美術館に行って見たのは「石子順造的世界」である。
石子順造なんて人、全然知らなかったのだが、昭和40年代に現代美術や、それを取り巻く漫画やキッチュなどを論じた評論家なのだそうだ。それで、展示されているものは、本人の作品ではなく、彼が興味を持った絵画・造形・漫画・キッチュなどであった。

キッチュとは、初めて聞く名前だが、和訳すると「まがいもの」「通俗物」などとなる。具体的に言えば、マッチ箱のデザイン、銭湯の背景画、店ののれん、看板、レストランの見本料理など、芸術というほど格調の高いものではなく、世の中にごろごろしている大衆的なものである。

昭和という時代を感じるものでは、「ペナント」があった。今時、ペナントを知っている人は、50代以上の人しかいないであろう。旅行などに行くと、横に長い三角の旗のような形をした壁に張る記念品が売っていて、想い出に買っては、自宅の壁に張ったり、人に土産としてあげたりしたものらしい。私が子供のころには、こういうものを家の壁に張っている人が結構いた。

それから、観光地の絵ハガキ。修学旅行などに行くと、たとえば「京都」「奈良」などという名前のセットで、「奈良」ならば大仏や大仏殿や奈良公園のシカや法隆寺などの四季折々の一番美しいと思える写真が、何枚かセットでおさめられているのである。当時は、カメラは高価なものであり、写真もいちいち現像に出さなければいけなかったので、絵ハガキを買ってくる事が多かった。今、絵ハガキを買う人はいないだろうな。

ブロマイドとかポスターとかも、いかにもって感じのものばかりだ。物々しく、何とも言えない。

当時、石子順造がそういうものをどのように論じていたのか?肝心な評論については、今回の展示で紹介されていたとはいえなかった。今になると、その時に全く「普通」であり「あたりまえ」であった物品が、ずいぶんなインパクトを持ってせまってくる。

なんだか、キッチュの印象が強かったが、例えば他に、つげ義春という人の「ねじ式」という漫画の原画が展示されており、妙な、何とも言えない独特の世界に見入ってしまった。



美術もパロディーみたいなものや、だまし絵みたいなもの、一工夫二工夫で笑ってしまうものも多く面白かった。巨大な電球の表面が草でできているのは、その異質感がなんともいえない。電球とはつるりとして光っているものであるという固定観念をみごとに裏切る。
でも、考えてみれば植物は光合成でできているので、そう思うと関係があるのか?
本物の零円札とかも笑ってしまった。零円なら偽札をいくら作ってもよさそうだ。

この展示を思い返してみて、なんだか、たのしく生きていけそうな気がした。

府中市美術館では、2月12日、日曜日の午後、横尾忠則氏が来て、創作の実演をしたらしい。通りかかったときに、会場にカメラを構えて取材の準備のようなことをしている人を見かけたので、もしや来るのかと思ったが、会場には具体的な日程が掲示されていなかったので、帰ってきてしまった。もう少し残っていればよかったな。
この人の作品は、特に好きなわけでもないので、単なる有名人見たさにすぎなかったが、見ればみたで面白かったに違いない。

今日の運転(カーナビ怪奇現象?)

2012-02-13 00:21:28 | 運転・車・道路の事

今日は、久しぶりに車に乗った。行き先は府中市美術館だが、環八は混むので青梅街道から五日市街道に入って小金井街道を南に向かった。小金井公園では、昨日から梅祭りが始まったとかいうことで、五日市街道が混んでいるかと思ったら、そうでもなかった。梅はまだそれほど咲いていないのだろうし、桜よりも人気がなさそうである。
府中市美術館は小金井街道沿いにあるのでこの道を行くが、小金井街道は狭いのであまり好きではない。

JR武蔵小金井駅の辺りでは、線路が高架になったので、渋滞しなくなったが、ここでちょっと運転をミスった。元踏切だったあたりから信号が数メートルおきにいくつも立ち並んでいるのであるが、走っていくとそれらが一斉に黄色に変わった。うわ、これは止まらなければと思いつつ2個ぐらい通過し、やっと3個目の信号の前で止まったのだが、そこには停止線というものがない横断歩道だった。車の信号は赤だが人は渡っていない。なんで停止線がないのかな?とキョロキョロすると、右側が駅のターミナルであり、そこから路線バスが出てきて右に曲ろうとしている。つまり、そこはバスからするとT字路であり、まさしくバスが右折でターミナルから出るための交差点だったのだ。なんと、そのど真ん中に私の車が停止しているということだ。わっ、こんなところに止まっていたらダメじゃん。

しかし、バスの運転士さんはなんら反応するわけでもなく、涼しい顔をして、少し右(対向車線)よりに進路を取りながら、私の車をよけて右折したのだった。そのすぐ先にも信号があり赤だったので、バスは曲がったところに停まった。バスの後ろに1台くらい入れるスペースがあったので、赤信号の横断歩道を超えてバスの後ろについた。交差点の中に居続けるわけにはいかない。そして、そのあとはバスの後ろを走って行った。
それにしても、なんかわかりにくい信号だ。あんなにたくさん並んでいるとそれぞれに停止線があるのかと思ってしまう。そこが駅だとは知っていたが、T字路とは思わず、横断歩道の為の信号かと思った。

前を行くバスは府中行きだったので、東八道路を超えた先までずっと後ろについて行った。道路は1車線で、センターラインは黄色。バスが時々バス停で停まるが、対向車は来ないように見えても、バス停の前が交差点だったりするので、曲がってくるクルマがあるかもしれないから、追い越しはやめておいた。バス停の道幅が広くなっているところでやっと抜かした。

美術館の駐車場は、府中の森公園の交差点で左に曲った一本木通りにある。11時前だったので、まだ置く場所は余裕があった。進行方向右側に入れる方が入れやすいが、左側のほうがたくさん空いていたので、左奥の方の角に近いところに入れようとして、一旦右前方に出ていたら、いつのまにか右後ろから車がやってきていて驚いた。あとから入ってきた車を止めないようにと、奥の方まで進んでいたので、もう来ないと思っていたのだが、それは出る車だったらしい。驚いた瞬間にハンドルに腕の重さがかかってクラクションが鳴ってしまった。やばい。鳴らそうとして鳴らしたのではないのだが、相手はどう思ったのだろう。
私が通路をふさいでいるため、その車もまたバスのように涼しい顔で、進路を右に移動しながら、通路ではない駐車スペースを通って出ていった。

その後、適当に下がって右側のラインを見ると、30センチくらい空いていて、うまい具合に入ったように思えたが、クルマから降りてみると、左側が70センチくらいも空いていることがわかった。もう一度前に出して位置を中央に補正した。相変わらず車庫入れは大変だ。
あとから入ってきた車はどんどん置いて降りていくというのに、こっちはかなりの時間を要してしまった。

帰りは、ナビを「自宅に帰る」にセットした。駐車場から左に出てまっすぐ進むと、すぐに道がつき当たるので、右に曲がるつもりでいたら、つき当たらないでまっすぐのびる道ができていた。そこに進んでいいものやら、とっさの判断がつかず、ナビも新しい道の存在は感知していないので、今までどおりに進んで新小金井街道に出た。後で地図を見ると、点線になっている未完成道路は、そのまま新小金井街道につながっていることがわかった。次はまっすぐ行こう。

さて、新小金井街道からは、ナビに任せていると、小金井街道に入った。その後東八道路に右折するものと思っていたら、右折と言わないので、東八道路を横断してそのまま小金井街道を北に進んでしまった。来た道を帰るとなると、午後になって、小金井公園付近の五日市街道が渋滞していないかというのがちょっと心配だった。五日市街道に曲がらず、まっすぐ進むと西武線の踏切渋滞にかかるのでもっと悪い。どうも小金井街道はいやな気がした。

小金井街道から五日市街道に右折するときに、そのすぐ手前に上水桜通りに右折する部分があって、そこの交差点の信号もわけがわからないので、あまり好きではない。
五日市街道が渋滞している時は、右折したくても詰まってしまっていることもありうる。
ちょうどそのあたりに差し掛かるころ、なかなか前に進まないときがあったので、渋滞しているのかと思った。そうなったら、逆に左折して西に向かって、新小金井街道に出て北上したほうがよさそうだ。

でも、実際には五日市街道はうそのようにガラガラだった。

さて、ここである。タイトルの「カーナビの怪奇現象」が起きたのだ。
それは、小金井街道から右折して五日市街道を東に進んで走っていた。左側には小金井公園の建物園あたりがある場所で、蔵寿司などもある。そのあたりで、ナビが「左に曲がってすぐ右です」と言いだした。えっ???
ここでは、ただまっすぐ何kmも東に向かって走って青梅街道に出るだけのはずなのに、なんで左折してすぐ右折なのか?蔵寿司に入るわけではないし、小金井公園だってそんな場所からは車では中に入れない。民家や店などに入る路地はあっても、基本的に通り抜けられる道路はないはずである。
そういえば、今日はナビの案内がどことなくおかしかったが、いよいよ気が狂ったか・・・。

ナビのGPSは位置ずれを起こすことがある。それは衛星を上げている米軍が軍事的な必要性から意図的にしていることらしい。しかし、これでは数メートルの位置ずれどころの話ではないだろう。

人の話では、ナビが山の中でどっちに曲がれとかしつこく案内することがあり、その方向が墓地だったりするそうである。では、これも昼間の怪奇現象???

自宅に帰ってからも、気になって、五日市街道のそのあたりに左に曲がるような道があるのかと地図を調べてみたが、やはりなかった。

が、しかし・・・
あっ、そういえば、「左に曲がってすぐ右です」と案内されたことがその近辺であるのだ。

そうだった。小金井街道から間違えて上水桜通りに右折してしまったとき、何百メートルか進んでから左に曲がり、玉川上水を渡ると五日市街道なので、すぐ右に曲がることになる。
五日市街道と上水桜通りは、玉川上水を挟んで並行して走っており、その距離は数メートルしか離れていない。
ナビは、GPSの誤差によって、この数メートルのずれを起こしており、実際には五日市街道を走っているのに、上水桜通りを走っているものと認識していたということだ。

怪奇現象でもなんでもなかった。
それにしても、知らない道だったら本当に左に曲がってしまったかもしれない。
ナビはどこまで信じてよいのか、難しいところです。