パートタイマーと新人は定時出勤。正社員はフレックス。
新人は3ヶ月残業手当がつかないから、残業はしない。つまり9時5時。
パートは30分単位の計算で、0分・30分を基準にして端数は切り捨てられる。
正社員は、たとえば9時15分にきて5時20分に帰る。それで7時間以上の労働ということになる。
パートタイマーは、定刻前に来て定刻以降に帰らなければならない。
だから、9時前に会社に来て、5時以降に帰って、正社員と同じ7時間労働をしたことになる。例えば、パートタイマーが、社員と同じ9時15分に来た場合、仕事は9時半から始めたことになり、5時20分に帰れば5時までの計算なので、6時間半分の給料をもらう。
正社員は介護や育児の関係で遅出、早退が可能。
正社員は自己都合で何か月も長期休暇を取っていても、その期間を加算して永年勤続で表彰。たとえば、5年ごとに永年勤続者が表彰されるが、10ヶ月近く出産休暇を取っていた人が5年勤続者として表彰される。この人の場合、正味4年ちょっとしか働いていないはずだ。一方、7年近く働いているパートタイマーはまったく取り上げられることもなく、関係なし。パートタイマーの場合、責任のある仕事をしていないため、10年働いても20年働いても関係ないらしい。
正社員の待遇が良くなり、育児休暇などが取れるようになって、女性でも仕事が続けられるようになったのは、いいことなんだろう。女性に限らず男性も育児休暇がとれる社会となった。
しかし、何か複雑だ。
私たち40代の女性が20代だったころは、出産どころか既婚者が仕事を続けることさえ希であり、社内で前例がなかったので、皆寿退社が当然だった。結婚しなくても5年もいれば古株になってしまい、居心地が悪くなってしまった。
そして、結婚・出産を終えて、子供がある程度大きくなり、飲食店などでパートタイムの仕事に応募しても、ただ子どもがいるというだけで断わられてしまった。家に子供を見てくれるおばあさんなどがいれば別だが、そうでなければ、子どもが熱を出したりして休むことになり困るからだという理由だった。
それで、子どもが幼稚園や学校に行っている時間、チラシ配りだの、ポスティングだのをして小金を稼ぐしかなかった。
そうこうするうちに、世の中はパソコンの時代になっていた。パソコンができなければ事務系の仕事には就けないので、自分でパソコンを習ったりしてようやくパートタイムの仕事につくことができた。
しかし、正社員との差は歴然としていた。給料体系にしても勤務条件にしても天と地の差である。
正社員は育児休暇を取れるだけとり、また、小さい子がいるからと残業を全くしない人もいるそうである。恵まれた条件を存分に活用し、ぬくぬくと過ごしている正社員の様子を見て、愕然とする。
パートタイマーが数ヶ月も休んでもなお、厚生年金や健康保険が適用されるなんてことはありえないわけだ。
数日も続けて休んだら、即刻首になり、別の人が採用されるはずである。パートの取替えはいくらでもできるということだ。
では、社員は取替えもきかないほど、貴重な存在なんだろうか。
若い社員は3年勤めると退職金をもらって辞めていく人が多く、いつも新人がいる。新人は直ぐに仕事に慣れて、てきぱきと働いている。と言うことは、取替えは簡単にきくっていうことだろう。
正社員とパートタイマーの不当な格差が身にしみて感じられるこのごろだ~。