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ゼロ・ダーク・サーティ  ★★★★

2013年02月16日 | アクション映画ーサ行
9.11テロから10年、人々のビンラディンに対する記憶も薄れようとしている2011年5月1日、アメリカのネイビーシールズがビンラディンの隠れ家を急襲し、殺害する事件が起きた。

その裏に、ひとりのCIA女性分析官の功績が大きかった事が明らかになる。本作はその分析官マヤがパキスタンに赴任してからの8年間を追い、彼女が隠れ家を探し出す過程をリアルに描く。ビンラディンの隠れ家への急襲シーンは、まるでドキュメンタリーを観ているかのように再現されている。
主演のジェシカ・チャステインは、世界の映画賞を受賞したの納得の熱演を見せ、第85回アカデミー主演女優賞にもノミネートされた。
あらすじ:2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件の首謀者とされる国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディンは、2011年5月2日に捕縛、暗殺された。911からその日まで、実際にはどんな計画が立てられ、何が行われてきたのか。その鍵を握っていたのは誰だったのか。ビンラディン殺害の裏側に隠された真実が解き明かされる……。 (作品資料より)

<感想>アメリカ同時多発テロの首謀者であるオサマ・ビンラディン殺害、という衝撃のニュースが世界中を駆け巡ったのは、2011年5月1日のこと。もちろん国家最大の機密捜査であり、何でもYooTubeで翌日には見られるこの時代、私たちに届いた公式イメージは、その捜査を緊張の面持ちで見つめるオバマ大統領と側近の写真1枚のみであった。
『ハート・ロッカー』でアカデミー賞監督を獲得したキャスリン・ビグローが、同作の脚本家と再び組んだ軍事サスペンス。この映画が強烈なのは、その今世紀最大ともいえる事件の現場で、一体何が起きたのか?・・・を、この映画を通して世界が初めて目撃するということ。もう、それ自体が異例であり、さっそく映画の信憑性を疑問視する反発の声も出てはいるのだが、しかしだ、これ以外の真実を知らないわけだから、誰よりも早く映画化した“ドキュメンタリー“としての価値が高い。

しかも、この映画の素晴らしさも、その徹底したドキュメンタリー性にあると思う。ビンラディンを見つけたのは、20代の女性CIA分析官だったというのは衝撃的だが、誰をヒーローとして描くのではなく、淡々と任務を果たす人間の視点が貫かれている。ゆえに完璧とは思えないこともあるが、だからこそこの作品は、目撃するというよりは、とてつもなく生々しいリアルな体験を一緒にさせられるという、重い経験として観ている観客の脳にも体にも、ずっしりと心に残ってしまう体感映画でもある。

9.11同時多発テロ直後から10年間に及んだオサマ・ビンラディン捜索作戦の裏側を執念の追跡を続けた女性CIA分析官を軸に描き出しています。物語は、2003年、有能な20代半ばのCIA分析官マヤ(チャステイン)が、ビンラディン捜索チームに抜擢される。冒頭での、尊厳を無視した卑劣な拷問シーンを赴任してきたマヤに見せつける。有力な手がかりがつかめないまま数年がたったある日、協力を申し出たアルカイダ幹部と接触した同僚(女性)が自爆テロに遭い死亡。以来、マヤは異常なまでにビンラディン捜索に没頭するようになる。
マヤは人為的ミスで見逃した、一人のアルカイダ幹部、ファラジの資料がみつかり、調査を開始。当面のテロ対策に追われる支局長とも激しく対立することになる。ここでも、女だてらにと、女性蔑視のような男たちの目線。彼女だって好き好んでここへ赴任したのではない。

マヤのビンラディンの隠れ屋発見の意見に、上層部は過去の失敗に自分の地位や名誉を失くすことを恐れてのらりくらりと認めない。そんな確信のない情報ではダメだと言い切る男性社会のCIA。脚本は当事者への綿密な取材に基づいており、撮影でもブラックフォールのレプリカを作成し、リアルさを追求したという監督。公開されている設計図を基に、ビンラディンの隠れ屋まで建設したというのだ。

そして、クライマックスでの襲撃作戦。独自に開発した照明や赤外線ライトを駆使して、真っ暗な突入シーンを撮影。このシーンでは目を凝らしてただただ固唾を飲む思いだ。飛び出してくる人間、女性でも射殺してしまうからだ。怯えて泣く子供たち、悲鳴を上げる母親と思われる女性や子供たち。父親の射殺死体を見ながら、この子供たちは大きくなったらアメリカに報復、復讐に向かうであろう。どうにもビンラディンを射殺しても、気持ちは晴れないし、報復の連鎖が終わらない、やりきれない思いがしてならない。
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