パピとママ映画のblog

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ソングバード★★★

2022年12月28日 | アクション映画ーサ行

             

マイケル・ベイがプロデュースし、2020年7月のロックダウン下のロサンゼルスで撮影されたパンデミックスリラー。
あらすじ:2024年、新たな感染症の世界的拡大により外出禁止令が徹底され、ゴーストタウンと化した街。人々は日々検温を義務づけられ、発熱すると自動で通報、感染者は「Qゾーン」と呼ばれる隔離施設に収容される。ウイルスに免疫を持つ配達員ニコはパンデミック下で恋に落ち、ドアやスマートフォン越しに愛を育んできた恋人サラといつか触れ合うことを夢見ていた。ところがある日、サラが感染を疑われ「Qゾーン」に収容されそうになってしまう。恐ろしい陰謀が渦巻く中、サラを救うべく奔走するニコだったが……。ドラマ「リバーデイル」のK・J・アパが主人公ニコ、「ディセンダント」シリーズのソフィア・カーソンが恋人サラを演じた。

<感想>未だに終焉しないコロナ禍の中で、極端に悪化した世界のサスペンス劇をスピーディな展開で描かれていいる作品。致死率56%、死者数が1億1千万人を超えた2024年、LAではロックダウン。服従が義務、免疫者が神となったLAでは、主人公は隔離キャンプ送りになった恋人の救出のためバイクで奔走する。廃墟と化したほとんど無人の市街が不気味である。

2024年LAでは、ロックダウンが4年半続き感染者は隔離キャンプに収容され、非感染者も外出はできない。緊急状態が監視社会をうみ、ウイルスに免疫のある者のみが外出を許され、他人の豪邸や車も盗み放題。偽造免疫パスで金儲けをする連中もいるのだ。

免疫者のニコは、恋人のサラとアパートのドアごしに愛を語り合い、励ましていた。運び屋のニコが、ゴーストタウンを自由に行き来するのが楽しそうにみえた。ドアごしに触れ合いたくてもできない二人。彼女を救うために、ニコはバイクに乗ってあちこちに行く。間に合うかどうかのサスペンスにドキドキする。ようやく会えた時に喜びと、体と体が触れ合った時に高ぶりがこっち側にもまで伝わってくる。

みんな家の中にいて、誰とも直接触れ合えない、それぞれの登場人物が徐々にクロスしていく構成が見事だった。隔離された人々の距離感をうまく生かしてストーリーを作っているのも良かった。

コロナ禍が極度に悪化した世界を背景に、ニコが宅配配達員をしているというキャラクターを存分に生かしたアクション描写が盛り込まれている。

製作者に名を連ねているマイケル・ベイの、これまでの作品のような大爆発や大炎上はないものの、時間との競争といったサスペンス、ロマンス、スピーディな展開が楽しめる。しかし、本当にこの映画のように、あと2年の2024年には、このような事態に追い込まれるのかと思うと、映画とはいえ、実際のところ日本では、コロナの予防注射が、現在は無料で接種できるが、来年からは国の財政困難により、コロナの予防注射には、自分たちが各自で支払うようになるようだ。

主人公ニコには、ニュージーランド出身のKJ・アバ。冷酷な仇役だけど、娘想いの母親にベテランのデミ・ムーアが、とことんワルの公衆衛生局長をピーター・ストーメアが演じている。監督・脚本はアクション映画の多いアダム・メイソン。

 

 

 

 

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