

エドガー・ライス・バローズのSF小説『火星のプリンセス』を「ウォーリー」のアンドリュー・スタントン監督が映画化。家族を失い、人生に絶望していた大富豪ジョン・カーターが、未知の惑星で壮大な冒険を繰り広げる。出演は「バトルシップ」のテイラー・キッチュ、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」のリン・コリンズ。

そこに記されていたのは、想像を越えた体験談だった。家族を亡くし、生きる意味を見失っていたジョン・カーターは、不思議な現象によって未知の惑星バルスームに迷い込んでいたというのだ。
しかし、地球を凌駕する高度な文明を持ったこの星は、全宇宙を支配しつつあるマタイ・シャン(マーク・ストロング)によって滅亡の危機に瀕していた。地球上でも強靭な意志と身体的能力を誇っていたジョン・カーターだが、重力の異なるバルスームでは桁違いの超人的パワーを発揮。
ヘリウム王国の王女デジャー・ソリス(リン・コリンズ)や彼女に忠誠を尽くすカントス・カン(ジェームズ・ピュアフォイ)、サーク族のタルス・タルカス(ウィレム・デフォー)など、バルスームの民たちと心を通わせてゆく。
その一方で、ソダンガ王国の王子サブ・サン(ドミニク・ウェスト)はマタイ・シャンに操られ、ヘリウム王国を滅ぼそうとしていた。滅亡の危機にあるバルスームを救うことが、自分に課せられた使命であることに気づくジョン・カーター。
しかし、妻と娘を救えなかったという無力感が、戦うことを躊躇わせていた。だが、マタイ・シャンの無慈悲な攻撃にさらされるバルスームの惨状は、彼の中に新たな感情を芽生えさせる。それは、愛する者を二度と失いたくないという強い思い。果たしてジョン・カーターと惑星バルスームの運命は?(作品資料より)

100年に渡って世界中の読者を魅了した名作が、最新技術と現代的なセンス、軽やかなユーモアを吹き込まれて、3D時代ならではの体感型ファンタジー・アドベンチャーとして生命を吹き返したのだ。もはやタコ型火星人は過去のもの。
物語の展開は、エドガー・ライス・バローズが、叔父ジョン・カーターの日記を紹介する形で進行する。南北戦争で家族を亡くした失意の現象によって、惑星バルスームにテレポートしてしまう。
そのテレポートの瞬間が、荒野でネイティブアメリカンたちに襲われ、洞窟へ逃げ込む。そこで謎の男、サーン族の男と出会い拳銃で撃ってしまう。その男が持っていたメダリオンに呪文を唱えてテレポートしたってわけ。
砂の荒野が広がっている惑星、サーク族のタルス・タルカスに助けられた彼は、ヘリウム国の王女、美しきデジャー・ソリスとの出会いを通して、惑星の命運を懸けた争いに巻き込まれて行きます。
惑星には、ゾダンガ王国とヘリウム王国があり、地球人に良く似た風貌を持つ赤色人が住んでいて、ゾダンガ王国が掲げている赤い旗は、攻撃的な、略奪を重ねている。サブ・サン王子は、マタイ・シャンに利用されてヘリウム国を乗っ取りデジャー王女との結婚を希望。

宇宙で最も進化した種族“サーン族”の教皇に、悪役専門になってしまったマーク・ストロングが、マタイ・シャンを演じている。妖術使いのような超能力を用いる、変身術がお見事。
そして、アバターのようなサーク族。攻撃的、好戦的な性質を持つ緑色人。身長は3mと巨大で、顔の両頬には牙があり、4本の腕があるのが特徴で、一族内で敵対している。
荒涼とした大地で繰り広げられる肉弾戦、大空を舞台にしたドッグファイト、当時の地球は飛行機が発明される以前だったのに、謎の青い光線を動力にした空中戦には驚きもんです。巨大な戦艦や高速の小型戦闘機が飛び交うバルスームは、まさに夢のワンダーランドなのだ。

スペクタルな見せ場が次々と登場。しかし映画の核にあるのは、種を超えた恋や友情、家族の絆の物語なのだ。
愛する者を失う痛みを知るカーターが、戦いの中で新たな希望を見出す姿には、誰もが共感するに違いありません。
そんなドラマを彩るのが、地球とは異なる生態系を形成するバルスームの生物たち。4本の

地球に比べて重力が小さいため、カーターに超人的パワーや跳躍力が備わるなどユニークな設定も見どころですね。様々な種族が争いを続けるバルスームに未来はあるのだろうか?・・・そしてカーターとこの惑星を結ぶ秘密とは、伝説のメダリオンが謎に関わっているという。そこでカーターはデジャーと共にサーク族の街から逃走して、聖なる門にある神秘的な建物に侵入。この星とメダリオンの秘密を知るが、・・・。
ユタ州の砂漠地帯で12週間の長期ロケ。臨場感がある映像にこだわったスタントン監督、CGだけに頼らずできるだけ本物の素材を利用しながら、デジタル加工を施して、惑星バルスームの広大な景観を創り出した。地球の大自然とCGの魔法が融合した驚異の映像は必見です。ミステリアスな展開とダイナミックな映像に、スクリーンから目が離せませんね。
2012年劇場鑑賞作品・・・23

古典SFなので話し自体は古かったですが、映像が素晴らしかったです。
原作の小説は数作あるのですが、シリーズ化されるのでしょうか? 気になります。
何故だか「スター・ウォーズ」を見ているような錯覚を覚えました。
シリーズ化は、興行収入がないと続編作られないので、これって見ている人少ないですよね。