パピとママ映画のblog

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アンロック 陰謀のコード★★★

2018年05月11日 | アクション映画ーア行

「プロメテウス」のノオミ・ラパスが、バイオテロから世界を救うべく奔走するCIA取調官を演じたサスペンスアクション。主人公アリスのバディとなる元海兵隊員役にオーランド・ブルーム、元上司役にマイケル・ダグラス、CIAヨーロッパ部門長役にジョン・マルコビッチ。監督は「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」のマイケル・アプテッド。

あらすじ:CIAの尋問のスペシャリストだったアリス・ラシーンは、ある受刑者を「完落ち」に追い込めず多数のテロ犠牲者を出してしまったことをきっかけに前線から退き、ケースワーカーとしてロンドンで穏やかな生活を送っていた。そんなある日、バイオテロ計画の情報を握る容疑者が逮捕され、アリスは尋問官としてCIAに呼び戻される。絶妙な尋問で容疑者を完落ちさせるアリスだったが、かつての同僚からの連絡で、CIAを装った偽捜査官たちの罠だったと気づく。CIA内部に裏切り者がいることを知った彼女は、テロを阻止するべく孤独な戦いに身を投じるが……。

<感想>「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」を手掛けたマイケル・アプテッド監督の指揮の下、実力派キャストが結集した本作は、“女性版ジェイソン・ボーン”の雰囲気を醸す、アクション映画。

ワナにはめられ、CIA、MI5に追われるなか、ロンドンを狙うテロ阻止にCIA尋問官が挑む!今は第一線を退いているアリス(ノオミ・ラパス)と、元上司のエリック(マイケル・ダグラス)、アクション映画ファン心をくすぐるのが「CIA」という存在。今作では、主人公アリスが所属する組織として登場する。大規模テロを食い止められなかった過去を持ち、閑職に退いていたアリスが、急きょ最前線に引き戻されることから物語は動き始める。

 

担当者が急死し、急きょ尋問を請け負うことになったアリスだが……尋問のスキルだけでなく、格闘、射撃、追跡に至るまで高い能力を発揮!強い肉体と精神を持つアリスを演じ切ったのは、「ミレニアム」3部作で注目を集め、「プロメテウス」等でも個性を発揮したノオミ・ラパス。本作では、ムエタイ、カンフー、柔道を身につけ、スタントマンなしの格闘シーンに挑戦した。高い知性と戦闘力を兼ね備えたニュー・ヒロインぶりに注目です。

ヒロインのノオミ・ラパスの瞬発力のある動きは見事で、脇役のトニ・コレットの知的な佇まいがシブいですね。

男性陣もオーランド・ブルーム、マイケル・ダグラス、ジョン・マルコビッチと贅沢なキャスティングであります。善人と見せかけて、実は悪人というパターンが多すぎるのだ。肝心なあのシーンはセリフが多すぎじゃないかとか、そもそも早い段階で黒幕の見当がついてしまうので、観ている観客は白けてしまうのだ。

何者かのワナにはまり、警察官2人と交戦する羽目に陥ったアリス。電流が走るスタンガンを撃たれ、絶体絶命となったとき、退役軍人のジャック(ブルーム)がさっそうと現れる。ジャックは、急所を的確に突いて警察官をあっという間に気絶させ、ドラム式洗濯機のふたで警察官の顔をはさみ、ダメ押し。ぐったりとしたアリスに肩を貸し、ピンチを救う。今までは、エレガントな役どころの多かったブルームが、荒っぽいアクションに挑戦し、ワイルドな魅力を放っているのが良かった。

パロディでもなく変化球でもない、頭脳戦交じりのスパイアクションを、ダニエル・クレイグやトム・クルーズの映画以外でも観られるのは、それだけでも嬉しいものです。

 

「007」のジュディ・デンチのMのイメージを重ねようとしたのかもしれませんが、脚本では男性だったというM15の捜査官の役を、監督が女性に替えたのは、本作の世界観を豊かにする超ファインプレーだと思った。

軽快な語り口、派手ではないがそれなりにアガる見せ場の数々、加えて要となるキャラたちに実力派を配したことで、ドシッとした雰囲気を醸し出しているのに成功している。

だが、物語としてはありがちな諜報サスペンスだし、悪玉もはなからそのフラグが立ちまくりだし。主役のノオミ・ラパスも共演陣が放つオーラに飲まれっぱなしになっているのが残念。

テロ事件を素材にした映画が次々と公開されているが、これは現実にあった事件を連想させながら、芸達者な俳優を揃えたスパイアクションものでもある。しかし、次に起こるのはバイオ・テロだということで、そのための準備をする場面を見せるので、不気味ですから。今作では、ロンドンを標的にした大規模なバイオ・テロが描かれる。細菌、ウィルス、毒ガスを用いた兵器はすでに存在し、本作の状況は決して絵空事ではない。

劇中では細菌散布器が驚くほど簡単に持ち込まれ、巧みに設置される様子が描かれる。「もしこんな状況に自分が遭遇してしまったら?」と考えると恐ろしいが、映画がリアルなシミュレーションとして機能すればするほどスリルは増し、見る者を作品世界へと引き込む。

この前に観た「レッドスパロー」が、ロシアの女スパイで色仕掛けを叩き込まれるジェニファー・ローレンス。それに対してCIAの女スパイは、ノオミ・ラパスで、腕っぷしは立つが色気が無いようで、どちらかと言うと、「レッドスパロー」の方に軍配が上がった。

 

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