パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

セイフ ヘイヴン ★★★

2014年01月19日 | さ行の映画
『きみに読む物語』などのニコラス・スパークスの小説を、『サイダーハウス・ルール』などのラッセ・ハルストレム監督が映画化した恋愛ドラマ。小さな港町にやって来た女性が最愛の妻を亡くした男と恋に落ちるも、逃亡中の身であるヒロインの真実が次第に明かされていく。ヒロインとの出会いで悲しみから癒やされていく男を『トランスフォーマー』シリーズのジョシュ・デュアメルが、暗い過去を抱えるヒロインを『ロック・オブ・エイジズ』のジュリアン・ハフが演じる。ミステリアスでロマンチックな物語と、温かく驚きに満ちたラストに胸を揺さぶられる。
あらすじ:小さな港町。長距離バスに乗り、逃げるようにやって来たケイティ(ジュリアン・ハフ)は、そこで新しい生活をスタートさせる。ケイティは男手ひとつで2人の子どもを養っているアレックス(ジョシュ・デュアメル)と出会い、近所に住むジョー(コビー・スマルダーズ)のアドバイスもあって親しくなっていく。そんなある日、アレックスは警察署でケイティの指名手配書を目にする。

<感想>「泣ける恋愛小説の名手」によると原作をもとに、脚本もいやらしいほど観客心理のツボを押さえているようだ。心温まる犯罪ドラマという合わせ技をもったサスペンス、ラブロマンスになっている。
冒頭で緊迫感あふれる逃亡シーンを披露する一方で、ケイティが争って人を刺したような、妙に気をもたせる手口。そして、そのまま長距離バスに飛び乗り、落ち着いたところがサウスポートの港町。食堂で働き口が見つかり、小さな住む家も見つかった。中盤では、車の後部座席でぶつかる二つのペンキ缶で、男女の距離感をほのめかす可愛らしいカットもさらりと入れて、程の良い男女関係の進め方、そして終盤の泣かせの仕掛けなど。

ラッセ・ハルストレム監督だから、語り口は手堅いし、絵になるロケ地を選んでいるし、若い俳優たちも上手く使っているしで、ただし、ツボにハマっているのはいいとして、観客に思わせる感があるのと、泣かせに新鮮味がないのが惜しまれます。
一番いいのは、サウスポートの街の描写につきますね。逃げ出して、人目につかぬように隠れ住むヒロインの舞台としては、実に理想的な場所である。
彼女を執拗に追い掛ける執念深い刑事の正体が明かされるところで、収めとけばよかったのに。原作は読んでませんが、原作に沿ってそのまま引きずられて、苦手な分野まで手を広げ過ぎたきらいがある。

ヒロインのジュリアン・ハフ、ジェニファー・アニストンにちょっと似ている美人さん。DV夫から逃げてきて、妻を癌で亡くして子供を二人育てている男との出会い。彼の娘が彼女に懐いて傍を離れない。でも、息子の方は未だに母親を忘れられないでいる。そして、お隣さんという謎の女性が現れてケイティを勇気ずける。一緒に海へ泳ぎに行くと、何やら家族になった気分になる。いや、そう見えるのだ。

そして、カーニバルの喧騒と差し迫る恐怖。ケイティの夫が執拗に見つけて、彼女に襲い掛かる。そこには、彼の娘も一緒にいて、ケイティを焼き払おうと油をまいたところに花火の火の粉がつき、家が火事になってしまう。
その火事に気が付いたアレックスは、急いで駆け付ける。2階にいる娘を助け、下を見ると、彼女が夫に殴られている。

あのお隣さんという女性は、実は亡くなった奥さんだったのですね。残した家族のことが心配で、あの世に旅たてないで浮遊していたようですね。でも、自分の代わりにママになる人を娘に託して、手紙まで書いていたなんて。
最後の幼い娘を巻き込んだ火事の場面は、ふたつの事件が並行して起きて、どちらを助けるかを迫られるサスペンスになるはずが、全然そうならないのが不満。でも、やっぱり最後は、ハッピーエンドになって欲しいから、これで良かったのですね。
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