見事な緑化だ。
佇んで畑を見ると、本来はブロッコリーの畑だったらしいと分った。幾つもの畝に植わっているのはブロッコリーの長けたものであった。もう食用にはならないだろう。黄色い花が咲き始めていた。(写真)
畝横の地面には、雑草が見事にはびこっていた。畑には養分が多いに違いない。雑草も、勢いが違う。赤紫色の花をつける雑草(名前が分からない)が、一番のさばっていた。ぺんぺん草やハコベの勢いも、野辺のものとは違う。
食用にもならず処理されるブロッコリーをもったいないと思ってしまう。
大量に植えられているところをみると、出荷を予定して作られたものかもしれない。
作り主に、何か思いがけぬ異変でもあって、ブロッコリーの収穫がなされることなく、雑草と共に放置されているのだろうか?
取り留めのないことを考えて、ブロッコリーの花を眺めた。
帰途、別の畑で、ほうれん草を収穫中の婦人に出会った。顔を見知っているだけの人だが、ほうれん草は要らないかと声をかけられた。畑に置いても、薹がたってだめになるから、要れば持って帰って欲しいと。
私はありがたくいただいた。お店の三束分は十分ありそうな量であった。
野菜作りは、素人が考えるほど易しいことではないのだろう。昨日見たブロッコリー畑ほどではないにしても、何のために栽培しているのか分からないような無駄も多いに違いない。必要分を適量作るのは、難しいことなのだろうから……。