各所で何度も書いていることなのだが、かつて沖縄の渡名喜島の沖合いの海中で、ザトウクジラの歌声に耳をすませたことがある。
上下左右真っ青な海中にぽっかりと浮かんで、タンクの空気が無くなるまでクジラの歌をただ静かに聴いていた何十分間かは、我が人生の中で最も大切な至福の時間だった。
あの歌声の魅力を表現するだけの文章力は持ち合わせていないが、ケイト・ブッシュの魔物語よりも城達也のジェットストリームよりも心を揺さぶる不思議な声であると書けば、それがいかにすばらしいものであるか分かってもらえるかと思う。
が、
クジラは食い物でもある。
血の滴る赤身の刺身におろしニンニクを塗りつけ、薄く切った皮を重ねてしょうが醤油につけ口に放り込むと、にじみ出す赤身の滋味に皮の脂がとろりと絡み、竜宮城で遊ぶようなえもいわれぬ恍惚感に全身が包まれるのだ!
人間なんて・・。
上下左右真っ青な海中にぽっかりと浮かんで、タンクの空気が無くなるまでクジラの歌をただ静かに聴いていた何十分間かは、我が人生の中で最も大切な至福の時間だった。
あの歌声の魅力を表現するだけの文章力は持ち合わせていないが、ケイト・ブッシュの魔物語よりも城達也のジェットストリームよりも心を揺さぶる不思議な声であると書けば、それがいかにすばらしいものであるか分かってもらえるかと思う。
が、
クジラは食い物でもある。
血の滴る赤身の刺身におろしニンニクを塗りつけ、薄く切った皮を重ねてしょうが醤油につけ口に放り込むと、にじみ出す赤身の滋味に皮の脂がとろりと絡み、竜宮城で遊ぶようなえもいわれぬ恍惚感に全身が包まれるのだ!
人間なんて・・。