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ホアキン・トゥリーナの交響詩「幻想舞曲集」、懐かしのアンセルメ盤

2007-10-12 12:46:26 | 古典~現代音楽スペイン編
昨日は、ウォーキングを休みました。
今回紹介する曲は、1882年スペイン生まれのトゥリーナの曲。
ナクソスで発売されているトゥリーナのCDは、
彼の代表的な作品が収められていていい。
セビリャで12月9日に生まれた彼は、マドリッド音楽院で学び、
その後1905年から1914年までパリに滞在し、
スコラ・カントルムで作曲をダンディに学び、
ドビュッシーやラヴェルなどと親交を深めたようである。

交響詩「幻想舞曲集」は、CDの英文の解説によると、
ピアノ版と管弦楽版が本人によって作曲されているようだ。
管弦楽版は1920年2月13日にバルトロメ・ぺレス・カザス指揮、
マドリッド・フィルハーモニー管弦楽団によって初演された。
第1曲の「熱狂」は、弦楽器が幻想的な雰囲気をかもしながら、
管楽器がスペインらしい民族色の濃い旋律を奏する。
激しい舞踏風の音楽は、華やかな感じでいい。
アラゴンのホタという民族舞曲を基にしているようだ。
最後は冒頭の幻想的な部分が再現され、静かに終わる。
第2曲「夢想」は、印象主義的な音楽で、幻想的な曲だ。
管楽器を中心に、歌うようなメロディが奏される。
バスク地方の舞踏であるゾルツィーコや、
アンダルシアの旋律が使われているようだ。
第3曲「饗宴」は、スペイン舞踏を感じさせる激しい音楽と、
叙情的なゆったりとした旋律が交互に登場する。
アンダルシアのファルッカとフラメンコの舞踏の音楽が展開され、
最後は華々しい全合奏で終わる。

リズム(舞踏幻想曲)もバレエ音楽として作曲されたようだが、
実際にはバレエとしては上演されず、
1928年10月25日バルセロナで初演された。
指揮は作曲者自身で演奏はパウ・カザルス管弦楽団であったようだ。
曲は舞踏の激しい音楽の部分と、
幻想的なゆったりとした部分が交互に登場する。
前奏曲、遠方の踊り、悲劇的なワルツ、ガロティン、間奏曲、
そして最後が異国風の踊りである。
異国風の踊りは、迫力満点の曲だ。
もちろん、スペイン的な民族色は強いのだが、
異国風というからか、それだけだない要素が入っている感じだ。

交響詩「ロシーオの行列」は1912年に作曲された。
印象主義風な曲であるが、民族色もみられる。
冒頭の華々しい部分からは行列らしい音楽は聴くことができないが、
3分半過ぎくらいに小太鼓のリズムにのって
フルートで奏される旋律が、その行列を描写しているのだろう。
この旋律は何度か顔を出す。
この曲は1913年3月にフェルナンデス・アルボスの指揮のもと
マドリッド交響楽団によって初演されたらしい。

トゥリーナの幻想舞曲集は、高校の時にLPを買って知った。
演奏はアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団のものだ。
このレコードも久しぶりに聴いてみると演奏がいい。
ファリャとともに忘れてはいけないスペインの作曲家だなあ。

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