Mars&Jupiter

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ルドルフォ・アルフテルの組曲「パン屋の夜明け」を聴きながら、西谷から二俣川まで歩く

2007-10-13 12:44:09 | 古典~現代音楽スペイン編
昨日は、西谷から二俣川まで歩きました。
途中聴いた曲は、スペインのアルフテルの曲。
1900年10月30日マドリード生まれの彼の家系は、
そもそもはプロイセン(ドイツ)に起源があるようだ。
スペイン内戦後メキシコに亡命したので、
メキシコの作曲家としてあげられることもあるが、
ここでは、スペインの作曲家としてあげておきたい。
作曲については独学で習得したようだ。
弟のエルネストは、ファリャが未完成で残したカンタータ
「アトランティーダ」をファリャの死後補筆し、
完成させた人物として有名である。

組曲「パン屋の夜明け」は、バレエ・パントマイムとして作曲され、
メキシコにおける彼の名声を確固たるものにした作品のようだ。
ホセ・ベルガミンによる民族主義的なシナリオに作曲をしたようで、
組曲版は、1940年に完成したようだ。
新古典主義的な音楽と民族主義的な音楽が融合した感じだ。
曲は「エストラーダ」、「情景と第1の踊り」、「第2の踊り」、
「第3の踊り」、「第4の踊り」、「夜想曲」、「最後の踊り」から成り、
「夜想曲」なんかはファリャを想起させたりし、
あるところではストラヴィンスキーの新古典主義音楽を思わせる。
「最後の踊り」なんかは新古典主義的である。

組曲「アルメリアのドン・リンド」は、バレエ音楽で、
文学者ホセ・ベルガミンとの共同作業として作られた。
ストラヴィンスキーの原始主義を感じさせる曲で、
「第1の踊り」から「第4の踊り」(特に「第4の踊り」)を聴くと、
ヒナステラの「エスタンシア」との共通点を感じるだろう。
だが、「エスタンシア」は1941年の作品で、
「アルメリアのドン・リンド」は1936年バルセロナで行われた
国際現代音楽協会のフェスティバルで初演されたようなので、
実際には、ヒナステラの方がもしアルフテルの音楽を聴いていたら、
影響された可能性はあるのだが、真相はわからない。
組曲の中では5曲目の「結婚式」だけが、他とは違う曲想だ。
原始主義的なリズムは終曲の「最後の踊り」まで引き継がれる。

協奏的序曲は、1932年に出版されたようで、
ピアノと管弦楽によるこの協奏的な作品は、
まさしく新古典主義的な音楽だといっていいだろう。
さわやかなそして軽快な作品である。
「祝典序曲」は1952年に作曲された作品。
弦楽器が奏するテーマとソロの木管楽器による掛け合いで、
展開される音楽は、新古典主義的な作品である。

パキリストリは1983年に作曲された作品で、
7人のパーカッション奏者によって演奏される。
シロフォン、サイド・ドラム、シンバル、バス・ドラム、
ティンパニによって奏されるこの曲のスタイルは、
ヴァレーズの「電離」を想起させるが、
とぼけたような滑稽な感じのその音楽の中に、
なぜかシュスタコーヴィッチの交響曲第7番を感じるのは、
きっと、私だけなのだろうかなあ。

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