そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ウクライナ停戦の仲介に乗り出す習近平を無視するかアメリカ

2023-04-27 | 中国

中国が世界各地で存在感を高めている。イランとサウジアラビアの国交回復の露払いをしたり、ロシアのウクライナ侵略にも停戦に向けた提案をしている。NATO諸国も日本も中国の提案を無視したままである。
中国は経済戦略に成功し毎年10%越えの経済成長を続け、あっという間に日本を追い越して世界二位の経済大国になった。その世界に進出した経済力を背景に、今度は政治が世界進出を目論んでる。
同じく経済成長を遂げた日本は、アメリカ追従と隷属化を進め政治的立場を放棄してきた。日本は近隣外交を放棄したばかりか、仮想敵国に仕立て上げてしまった日本とは、全く逆の方向を中国は歩んでいる。中国が何の益も求めず、外交を幅広く展開するわけがない。
習近平のこうした外交を評価するなり、注文を付けるなりして、中国が平和外交を展開しているのだと、自らに発言させることが、重要なのである。
習近平は「主権と領土保全の相互尊重は中国・ウクライナ関係の政治的基礎だ」と強調し、「中国は一刻も早い停戦と平和の回復のために努力する」と積極的に関与していく姿勢を示した上で、「中国は終始、平和の側に立つ」と和平交渉を促していく立場を強調。「各国と意思疎通を図る」と述べている。
ウクライナは中国の経済展開の一体一路計画の、ヨーロッパの入口に当たる重要な拠点である。ウクライナはそのことを十分理解し、両国は経済的に一定の基盤が構築されつつあった。
こうしたことを背景に、ウクライナのゼレンスキーと習近平が26日、電話で協議した。ゼレンスキー氏は「長時間の有意義な電話をした」とし、「この電話が両国関係の発展に力強い推進力をもたらすと信じている」とのべている。 ウクライナの春の反転攻勢が噂される、絶妙のタイミングと思える。
この電話会談は、ウクライナ側からの要望で実現したとは中国側の情報である。ゼレンスキーは、イランとサウジの外交関係の清浄化の仲介を成功させるなど、このところ外交を活発に動いている中国の仲介を歓迎した。
3月の習近平の提案で最も注目していいのが、アメリカなどが、「冷戦構造を復活させようとしている」と指摘していることである。対立構造を際立たせたのが、ジョージ・ブッシュの「テロの側につくか我々に着くか」というフレイズである。
アメリカは中国を適する結果、中国は孤立するどころか、仲間を増やしつつある。ロシアへの経済制裁をアフリカの一国も行っていないし、中東はブッシュが反米地域にしてしまっている。北朝鮮のような貧国に経済制裁は馴染まない。韓国とほぼ同額のGDPのロシアについても同様である。アメリカなどNATOへの嫌悪が増すばかりである。旧冷戦構造の壁を再構築するだけとなる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 先行していたはずの日本がE... | トップ | 食料自給こそが最大の安全保... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中国」カテゴリの最新記事