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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

家畜福祉の私の主張が記事になりました

2013-12-14 | アニマルウエルフェアー

北海道地方限定雑誌の、「北方ジャーナル」の1月号にとり上げてもらいました。2014年1月号に、14011農業ジャーナリストの滝川氏が、家畜福祉に関して私の主張を取り上げて記事になりました。

サイトの中でちょっと紹介しています。畜産の世界は、この30年ほどですっかり変わってしまいました。畜産は本来は、人が食べることができないものを家畜に与えて、肉や卵や乳に換えてもらって、人がこれを食料にするというのが基本です。

こうした畜産と言われる飼養形態は、日本には本来はなかったものです。肉や乳などをほとんど食べることなく、牛は馬と同じように使役牛馬として、家族同様に生活していました。

日本の土地は肥沃で生産性が高いために、家畜に与えてその生産物を食べるという風習が、気候風土や思想的にもありませんでした。戦後経済的に豊かになると、欧米食へと移行してゆきます。

そうした中で、生産性の低い府県の高地や北海道などの、冷涼な地帯では草などしか採れないために、牛を飼うなどをして酪農が盛んになってゆきます。ところが、30年ほど前から、草に加えて穀物を給与するようになりました。

40年前までは、乳牛は1年に4000キロほどを生産していましたが、穀物を与えることで、今では8000キロを超える量になっています。高生産になったと自慢するようですが、穀物の給与量は多分500キロ程度から今では3000キロ近くになっています。

牛は、穀物を牛乳に返還する機械となってしまったのです。当然牛に大きな負担がかかってきます。今では、獣医師は乳牛の修理屋です。

飼養頭数も多くなり、農家は仕事では機械の油まみれ、収支では借金まみれになっている現状です。穀物の多給は、日本の食料自給率を下げ、世界の穀物価格を上げて食糧危機に貢献します。これは酪農も養鶏も養豚も同じです。

そんなことを、記事にしていただきました。本日発売です。書店で購入下さい。830円です。

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このような形態の畜産がいつまで続けて行けるのか... (MIC)
2013-12-15 22:53:26
このような形態の畜産がいつまで続けて行けるのか、いつも疑問に思いながらも日々の仕事をしています。

さりとて、穀物を切る訳にも今更いかず(≧∇≦)。


酪農部門の牧草だけは、なんとか自時給してますが完全に穀物多給型の酪農家です。
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 ご無沙汰です。明日、本を買いに行きます。 (umakusa)
2013-12-16 20:26:04
 ご無沙汰です。明日、本を買いに行きます。

 先が読めないという段階から、先がわからない、状況になってきました。

 貧乏でも、先に、夢を感じられる時代、僕たちが育ってきた時代、それを引き継ぎたいと思っています。
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MIC様 (そりゃないよ獣医さん)
2013-12-16 21:00:23
MIC様
農家には直接的な責任はないと思います。しかし、原発と同じで、騙された方にも責任あるとは思います。
農家に限らず、方針転換や規模職掌は、拡大よりエネルギーが必要になります。

umakusa様
ありがとうございます。
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 本日、新札幌の「紀伊国屋書店」へ買いにゆきま... (umakusa)
2013-12-17 17:23:54
 本日、新札幌の「紀伊国屋書店」へ買いにゆきましたが、すでに売り切れとのこと、それで、札幌店から引っ張る手続きをしてきました。数日後となりそうです。楽しみにしております。
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