そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「国益は国民に優先する」それ最もわかるのが戦争である

2019-07-14 | 戦争
今日と明日は北海道が空襲を受けた日である。ポツダム宣言を受けた僅か一月前である。このことは何度も本ブログで書いているが、5,000人を超える人たちが犠牲になっている。敗戦が決まっている中の、本土決戦度と無為な抵抗、無能な国の判断によって長引かせ多くの国民が死んだ。2発の原子爆弾も含めこの間に百万人以上の犠牲者を生んでいる。
ここ北辺の小さな町根室の空襲はグラマン機によるもので、被害率としては最大のものである。無抵抗の一般国民がなすすべもなく殺された。約二千人の犠牲者に加えて、町はほぼ全域が焼かれている。当時中学生だったという、酪農家の爺様は救援に出かけ、壊滅的に焼かれ何もすることができなかったというのであった。根室市街の周辺の農家は全く被害がなく、生き残った人々が多く逃れてきたという。
国家は国民を救うことなどない。国家は国民の愛国心を強要するが、その見返りは何もなく無為に命を捧げた人たち。無抵抗に銃弾にさらされて犠牲になる人たちを多数生み出す。国益は国民に優先する。
この構図は今も変わらない。国家は愛国心や国益を盾にする。国益のために兵を進めたとしても、相手国にも国益があることを忘れてならない。武力による解決を試みることは、相手国に犠牲を強要することである。

今ペルシャ湾の自国の船を自分で守れとは、トランプの言い草である。多くの報道はここから論議を始めようとする。しかしながら、イラン核合意を一方的に離脱して、経済制裁を科して危機を作ったのは、トランプである。
トランプは特筆して異様であるが、他者の言葉を聞くことがない。米中の経済問題も決めたことしか言わない。しかもSNSでちょっと自己主張を言うだけである。交渉も相手の立場もない。アメリカの国益がこれまで、何の上に成り立っているかトランプは思うことがない。武力と経済力、すなわち暴力装置と金で黙らしてきたにすぎない。
21世紀はそうしたことが克服される、理性の世紀と信じてきたが、トランプがそれを見事に打ち砕いた。
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