アフガンにアメリカが侵攻して10年が経った。この10年で、世界の政治構成が大きく変わり、世界の経済情勢も一段と厳しいものになった。
経済学者は通貨の信用問題で、EUの経済危機を説明する。リーマンショックの原因やその後の経済危機を、経済学の上からだけで説明をする。
しかし。我々のようなド素人は、現実に起きていることに原因を求める。一見関係ないと語られることでも、経済を知らない我々には関連付けることが可能である。
アメリカ同時多発テロからの10年はこうした現実的に、よく言えば多角的に 語られるべきである。
アメリカの相対的な位置の低下は、イラク・アフガン侵攻にその原因があると見るべきである。アメリカは3兆ドルを非建設的戦闘に消費した。見返り、つまり軍事産業以外に経済効果などない。
とりわけ、EUの昨今の経済危機ははたして、僅かGDPが3500億ドルの国家、ギリシャの経済破綻が原因といえるだろうか。ユーロの信用不安は、ギリシャの債務問題を理由にしたに過ぎない。
大義なき戦争がもたらしたもう一つの側面に、社会不安がある。EUにこの戦争に起因する消耗感がある。更に、アメリカに加担したことによる、国内的な政治不信・不満が雇用問題などを引き起こしていると見るべきである。
更に世界は、ユーロの危機を自国の経済問題の理由に掲げ、責任逃れをやっている。大義ない無用の戦争が引き起こした、経済危機、社会不安こそ、ビン・ラディンの思うつぼではないか。