半透明記録

もやもや日記

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SFを考える

2006年05月17日 | もやもや日記
録画しておいたNHK-BS2の「名作平積み大作戦」という番組をみました。今回は、遠藤周作「深い河」とスタニスワフ・レム「ソラリスの陽のものに」の対決だったので。この番組は名作をそれぞれにプレゼンテーションし、観客と書店員によって、読みたくなったかどうか、書店に平積みで置きたくなったかどうかを判断してもらうという内容です。で、結論から申し上げますと、世間一般のSFに対する食い付きは極めて悪いようです。残念至極。ゲストの藤崎奈々子さんや生田智子さんなどは完全に引いてました。まあ、プレゼンもあまり読みたくなる感じではなかったので仕方ないと言えば仕方ないのですが。藤崎さんなどは、あの恐ろしい場面(ハリーをロケットに乗せて打ち上げるところ)の紹介で大受けだったようですし。う~む。

しかし、私が思うに、SFアレルギーの方々というのは何か奇妙な思い込みによって拒否反応を示しているのではないかという気もします。物語というのは物語であるという時点で、たとえSFだろうが恋愛ものだろうがサスペンスだろうがミステリーだろうが、それがフィクションであるという事実には変りがないのに、何故にSFだけそう区別されるのか(私が思う程されていないといいのですが)不思議です。多くの場合現実の世界とは違った世界を舞台として設定しているSF小説には「そんなことはあり得ない」という印象があるのでしょうか。私からすると、ある種の恋愛小説のほうがよっぽどあり得ないと思わざるを得ませんが。と、このようにひとりで勝手に想像していても埒があかないので、そのうち実際に話し合ってみることにします。嫌がられるんだろうなあ…。

私などが心配せずとも、名作はそれがSFだろうがなんだろうが、この先もずっと残ってゆくことでしょう。しかし、私はもっと沢山の本を読みたいので、売れないからという理由で出版されなくなるようなことがなければと願います。そのためにもどうにかSFブームを起こせないものだろうかと思案しておるわけです。やっぱり魅惑的なタイトルや帯をつけるなどの努力も必要かもしれません。ああ、しかしそれが難しい。「泣きながら 一気に読みました」なんていう文句でも、何故か本がバカ売れしましたものね。(あれは本の内容が本当に良かったからなのかどうかは、私は読んでないから何とも言えない訳ですが…←そのくせ否定的;いかんなあ。反省します) SFには下手な実用書よりもずっと直に精神を成長させてくれる要素があると私は思うのですがねえ。

と言う訳で、誰もがつい読みたくなるような紹介文を考え中。とりあえずはレムよりももっと冷遇されているような気のするストルガツキイの「ストーカー」について。「滅びの都」のがいいかな。…どっちにしろ、考えてみると結構難しく、全然思い付きません。「収容所惑星」なら、「手に汗握るサスペンス。青年マクシムの行方に待ち受ける謎と苦悩。ついにハリウッド映画化!(希望)」かな…。ほんとはハリウッドでなくて全然いいんですけど。一般受けを狙うならやはり…(あ、これも思い込みか?)。というか、そこが売りなのか?って感じですね; いえいえ、そんなことは決して。ただ「まるで映画のようなスペクタクル!」と言いたかったのですよ。なら、それでいいじゃないかって? ええまあ…ほんとだ。「月曜日は土曜日に始まる」だったら、「月月火水木金金、毎日でも通いたくなる職場 あります。プログラマーの愉快な冒険」って感じ? あれー、グッとこないなあ。つーか怒られそうだなあ…。