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『狐と踊れ』

2012年01月31日 | 読書日記ーSF

神林長平(ハヤカワ文庫)



《内容》
5Uという薬を飲みつづけないと胃を失ってしまうという奇現象に翻弄される人びとは……。オリジナリティあふれる作風で第5回ハヤカワ・SFコンテストに佳作入選した表題作をはじめ、宇宙海賊課の刑事である猫型宇宙人アプロと相棒のラテルが活躍する〈敵は海賊〉シリーズの記念すべき第一作「敵は海賊」、ビートルズマニアの少女の不思議な体験を描いた「ビートルズが好き」など、神林作品の魅力を伝える初期作品集。


《この一文》
“ 「(略)つまり人間の体が人間自身のものだと信じて疑わなかった。いまの人間にしても同じだ。胃は自分のものだと思っている。これは悲劇だ。自分のものを失うのは不幸だからだ。しかしもともと別の生物だと認めればなんの不合理もない。そしてそう気づいた者にとっては幸せなことに、ここから逃げだすのをだれも阻止しない。門は出てゆく者に寛容だ」
 ――「狐と踊れ」より ”




神林長平作品を初めて読みました。「敵は海賊」シリーズは前から一度読んでみたいと思っていたのですが、その最初のお話がこの本に収録されています。短篇集であるということを知らずに読んでしまった私は、これが短篇集であることに驚き、「敵は海賊」の連作短篇ではなかったことに更に驚き、そしてそのほかの短篇の雰囲気が作品ごとに随分と違っているということにも驚きました。意外な作品集でしたね。

1冊読んでみた上での率直な感想としては、この人の文体はいささか読みにくく、私はなかなか物語の中へ入ってゆくことが出来ませんでした。会話が多いのはいいのだけれども、3人が同時に話しだすと、どれが誰の台詞なのかがいまいち判別できません。そのためかどうか分かりませんが、いくつかのお話ではどのようにオチがついたのかさえ分かりませんでした。まあしかし、それは私の読解力の問題ですね。

各話個別に簡単にまとめてみましょう。


*「ビートルズが好き」
ビートルズ好きがこうじて高価な音響セットまで揃えるほどの葉子。付き合っている男性はいるけれども、どうも本気にもなれない。デートにでかけようとしたある日、テープを止めてアンプも切ったのに、曲が鳴り止まない。いつまでもいつまでもビートルズの曲が聞こえてくる。

というお話。ラストはちょっと幻想的でロマンチックでしたかね。葉子の付き合っている彼がいい奴過ぎて泣けます。


*「返して!」
親になるためには「親資格」を取得することが義務づけられている社会で、親資格もなく、しかも実弟との関係で身籠ってしまった女性の物語。

最初から最後まで暗かった。けれども、親になるために社会が資格を要求するというのは、興味深いテーマですね。


*「狐と踊れ」
5Uという薬を飲みつづけないと、胃が体から逃げだしてしまう。5Uは社会によって厳密に管理され、人々は胃の状態によって住む場所さえ階層分けされており、主人公の雄也は最上階のA階の住人である。雄也の上司である北見部長とその美しい娘・美沙、そして雄也の妻・麗子との会食の席で、美沙は薬を無くしたことに気がつきそのまま彼女の胃は逃げだしてしまう…

というお話。奇妙な話でした。とても面白かったのですが、残念なことに私にはオチがどうなったのか正確に読み取れませんでした; なんとなく集中力が持ちませんでしたね。誰がしゃべっているのかいまいち分からなくて。
オチはいまいち分からなかったものの、ちょうどこのところ「自分とはどこまでが自分か」「肉体と自我との関係性は」というようなことを考えていた私には、とても面白いテーマが扱われていました。人間の本体は一体どこにあるんでしょうかね?
いずれきちんと読み直したい作品です。


*「ダイアショック」

あれ? これはうっかり読み飛ばしてしまっていたや……。そのうちまた読みます……



*「敵は海賊」
冷酷、残忍、人でなし、と一般市民からはある意味では海賊よりも忌み嫌われている「宇宙海賊課」の刑事たち。そんな海賊課の刑事であるラテルは、ある日上司のチーフ・バスターから呼び出され、特別休暇を与えられた上に、火星連邦へ行って女の子とデートしてこいと言われる。ラテルは相棒の猫型宇宙人アプロと連れ立って火星へ赴くのだが…

というお話。これまた台詞が立て続くと誰がしゃべっているのか分からなくなりましたが、猫型宇宙人アプロが可愛いので、私は気に入りました。でも猫型宇宙人って二足歩行する大猫なイメージでしたけれど、アプロは本当に猫そのもののような姿をしているらしい。それで、しゃべる。可愛いですね!!(荒っぽい海賊課の刑事だけど!)
このお話がこの本の中ではもっともSFらしいというか、娯楽的というか、気楽に楽しめるような内容でした。
「敵と海賊」第一作の本作は、宇宙的、未来的な描写のなかに様々なトリックを仕掛けて、ちょっとしたSFミステリのような雰囲気です。シリーズは長く続いているようですので、そのうち続きを読んでみたいところですね。


*「忙殺」
フリールポライターの一文字はとにかく忙しい。いつも追われるように書いているが、なんだか今追いかけているネタではとくにその忙しさが増しているように感じ…

というようなお話。もうちょっとうまいまとめ方があったかな、すみません。
最初は精神病院と新興宗教の教祖を巡る謎を追いかけるというミステリかサスペンス風のお話なのかと思って読み進めていたのですが、最後の方で急激にSF化したので驚きました。これは面白かった。
人間は仕事を機械化することでそれだけ暇になるはずなのに、一向にそんな気配がないばかりか、却ってますます忙しくなっているような気がするのは何故だろう? と私も以前から疑問に思っていたのですが、その問題に焦点を当てたなかなか興味深い作品でした。




神林長平の初期作品集だそうです。あまりに荒削りで急展開な文体が、はじめは私にはあまり合わない作風かしらとも思いましたが、まくしたてられるような文章の中には時々ハッとするような鋭いものが混ざっていて、なにかしら心に突き刺さるようなところがありますね。最後の2作品はとても面白く読めたので今後も少しずつ読んでみたいところです。







『ファースト・スクワッド』

2012年01月28日 | 映像(アニメーション)

2009年 日本 ロシア

監督:芦野芳晴
STUDIO 4℃/Molot Entertainment




おう……。これはあらすじを書くのが難しい。

1942年のソ連。主人公は14歳の少女ナージャ。ドイツとの戦闘に巻き込まれて記憶を失うが、特殊な能力を持つ彼女は実はソ連軍諜報部に所属し、任務遂行中の身の上であった。膠着する戦況のなか、世界征服を目論むドイツは700年前の伝説の騎士ヴォルフを冥界から呼び出す。ナージャは騎士ヴォルフがロシア軍人の首をはねる予知夢を見、それを阻止すべく自らも冥界へおもむき、戦死したかつての仲間を現世へ呼び戻しともに戦うことになる。

というようなお話。どういうジャンルのアニメなのか分からないまま観ていましたが、オカルトでした。


えーと、それで……とくに言うことはないですかね。日本のスタジオがアニメ制作をし、脚本などはロシアが担当した合作作品のようです。オープニングはカッコ良かった。
音声はロシア語と英語の2種類が用意されていて、私はロシア語音声で本編を観たのですが、なんというか、映像と声のイメージが一致しなくて、(日本語字幕で観ていても)内容が全然頭に入りませんでした。感情表現がこう、不自然と言うか、妙な感じです。これは私がロシア語を解さないからというだけではないと思うのですが、演技に違和感を覚えましたかね。日本のアニメに外国語の音声という状況に慣れないせいかと言えば、それもまた違うようです。外国語に吹き替えられたアニメ作品にも優れたものはたくさんありますものね(たとえば『ハウルの動く城』など)。比較のために日本語バージョンもあればよかったのにな。

物語も60分という限られた分量のせいもあるかもしれませんが、全体的に唐突かつ強引で、おまけに特に盛り上がる場面もないまま「あれっ!?」と終わってしまいました。うぅ。せっかく呼んできた仲間、最後気がついたらいなくなってたけど、どうなったん!?(^o^;)


ちなみに、少し調べてみたところ、この『ファースト・スクワッド』には先行して作られた別バージョンの短いアニメが存在するようで、そちらはミュージックビデオとして公開されていましたが、とてもスタイリッシュで切れ味の良い仕上がりになっていましたね。戦闘シーンが素晴らしいです。

 →→『First Squad』



上に比べると本編のほうはなかなか惜しい60分間となってしまいましたが、そのなかでいくらか良かった点としては、ナージャが敵に追われてモスクワの地下鉄に駆け込むシーン。ホームがめちゃくちゃカッコ良くて、そこらへんがさすがロシア!という感じで楽しめました。それから、ナージャが冥界へ送り込まれる時に、潜水服風の装置が置かれた実験室みたいな部屋に連れて行かれるのですが、そこの部屋の色合いなんかは綺麗でしたね。もうひとつ、騎士がマントをひるがえして向こうからやってくるところの、マントのひるがえり方なんかは私は結構好きでした。


日本とロシアの合作アニメという、なかなか珍しいものを観られて、まあ面白かったです!







起きました

2012年01月27日 | もやもや日記






昨夜はよく眠りました。早い時間に床に就き、そのまま10時間くらい寝てしまったかもしれません。



さて、昨日は病院へ「術後1カ月検診」に行ってきました。術後の様子は順調です。残っている方の卵巣も正常に機能しているようです。エコーを撮られながら「おなかぺったんこだね!」と、またまた先生に言われてしまいます。それほどに、術前の私の腹部は盛り上がっていたのだった(^o^;) あばらの下までの全面が変わり果てた卵巣に占領されていて、さながら怒濤の勢いで大陸を支配したモンゴル帝国のよう。骨と卵巣以外何も写っていなかったあのインパクトのあるMRI画像は記念にもらっとくべきだったかもしれませんね。今度頼んでみようかしら……

そして検診のほかに、切り取った卵巣の組織が検査に出されていて良性か悪性かの最終結果が出て来ているはずだったので、それを聞いてきましたが、結果は「良性」で落ち着きました。ははは! よかったです。また【卵巣嚢腫】と診断されていた病名は、検査結果を受けて正式なものに変更されていましたが、漢字7文字くらいがさらに追加された長い病名だったので、聞いただけでは覚えきれず「はあ」と生返事をして済ませておきました;

ともかく、これでようやく安心できました。万一悪性の場合には、一番困難なケースでは再度、今度は大きく開腹して、もうひとつの卵巣、子宮、リンパまで切除することになるかもしれないなんて言われていたので、私はそこはかとなく心配だったのです。もちろん、私のケースでは腫瘍がかなり巨大で、先生がおっしゃるには「そこまで大きくなるタイプの腫瘍には悪性のものは少ない。多くは大きくなる前に破裂します。さらに手術してみた感じでは良性っぽい」ということでしたのでそれほど心配していたわけではありませんけどね。まあ、とにかく安心した。


病院の売店でミスターイトウの【うすやきビスケット】を買うという使命も果たして、これでしばらくはここへ来なくてもいいことになりました。次は「術後3カ月検診」です。…まだあったか!


よく寝てスッキリしたぜ!
さあて、活動、活動!!







さむいよー

2012年01月25日 | もやもや日記





さむいー!
毎日寒くてかなわんですね。でも晴れているだけまだマシか……。
今朝は世界が滅亡した夢を見ていました。私は廃墟の中をひとり歩く男でした。彼はぼんやりと黒い瓦礫の間をよたよたと進みながら、この世界をこのような有様にした引き金を引いた者たちの、自分がまさにその一員であったことを思い出すのでありました。最近SF小説を読んだせいでこんな夢を見ちゃったんですかね。



さて、寒いのでお腹が空いて仕方がありません。それで、お昼ご飯を食べたあとに、さらにサンドウィッチを作りました。オムレツサンドです。



セロリ入り。うめー。
食パンが少々乾燥していたのですが、ちょっと小技を使ってしっとり感を復活させてみました。乾燥した食パンをレンジで少し温めると、ぱさぱさ感がなくなるんですねー。これは発見だわー。


そして、夕飯のあとにはクッキーとか苺ミルク大福なんかも食べました。1日5食くらいは食べてるかもしれないですね。おやつの頻度高し。

ところが…! 体重が一向に増える気配がありません。低止まりしています。どうなってんだろ。栄養はどこへ消えてしまうの?? やっぱどっかおかしいのかなあ(ヽ´ω`)胃腸が亜空間に繋がっているんじゃないかという疑惑がわいてくるぜ。ほぼ同じ食生活のK氏が太ったのに、これはやっぱおかしいよ!



明日は病院です。
最終の検査の、最終の結果を教えてもらいに行きます。切り取った部分を検査してもらっていたんですよね。お正月を挟んだので、ずいぶんと遅くなってしまいました。
その結果次第で完治となるか、あるいは極めて可能性は低いですけれども再治療となるのか。まあ、なんともないでしょう。それよりも、寒いし頭痛いし、病院へ行って風邪などもらってこないように気をつけねば…。

うぅうぅ、さむいよう。








『ゼイリブ』

2012年01月23日 | 映像

1988年 アメリカ 96分


監督:ジョン・カーペンター
原案:レイ・ネルソン 「Eight O'Clock in the Morning」
音楽:ジョン・カーペンター/アラン・ハワース
出演:ロディ・パイパー/キース・デヴィッド/メグ・フォスター


《あらすじ》
日雇い労働者のネダは、ある日襲撃された教会の隠し扉の奥でサングラスの入った箱を見つける。そのサングラスをかけると、街の様子は一変して見えた。ビルの壁面に掲げられた広告にはあらゆる洗脳の文句が溢れ、テレビキャスターや、町行く人々の間にも、まるで骸骨のような顔をした者たちが紛れているのであった。地球は知らないうちにエイリアンに支配されていた!


《この一言》
 “ 自分さえよければいいのか? ”





なにかの弾みで『ゼイリブ』や『ジェイコブス・ラダー』の話になり、淀川さんの日曜洋画劇場で昔はよくやっていたよね~、『ペンタグラム』とかもあったよね~なんて言ってたら、K氏がまずは『ゼイリブ』を借りて来てくれました。懐かしい。

私はこの映画を何度か観たことがあるはずですが、だいぶ昔のことなのでもうほとんど覚えておらず、「眼鏡をかけると見えないはずのものが見えて…」という程度の記憶しかありませんでした。いま観直してみると、なるほど、これはとても面白い映画です。
原題は『They Live』、「彼ら」が知らないうちに人間に紛れて暮らしていて、人間たちは哀れにも「彼ら」に支配され骨抜きにされているというSFサスペンスです。普通に観ていても面白い映画ですが、その内容は90分強という短さにもかかわらず深みがあり、ブラックユーモアのなかに過度な商業主義への痛烈な批判が盛り込まれていました。私が子供の頃に観たときには、こういうところには全然気がつきませんでしたねー。観直してみるものですねー。



それにしても、この主人公、とてもマッチョで男らしい人なんですが、あまりにも寡黙過ぎです(^o^;) もう全然しゃべらない。たまに長くしゃべったかと思うと、高級食材店に買い物に来ていた「彼ら」の一員であるところのおばさんに向かって浴びせる「溶けたチーズみたいに醜い顔だぜ!」というような罵声だし…うぅ。硬派で肉体派でかっこいいけど、でもせめてフランクには一言くらいは説明してあげて! いきなり殴りつけても話は通じないと思うのっ!(>_<) …と思って仕方がありませんでした(^_^;)

なんのことかと申しますと、「彼ら」を見分けることのできる特殊サングラスを手に入れて世界の真の実体を知った主人公は、親切な労働者仲間のフランクにも「彼ら」に支配された世の中を見せようとして「眼鏡をかけろ!」と迫るのですが、ひたすら「眼鏡をかけろ!」としか言わないものだからフランクさん困惑&拒否(しかもこの時主人公は殺人犯としてお尋ね者状態だったのですから当然ですね;)。

フランクから拒絶された主人公は、仕方ないので(?)拳に訴える(!)わけですが、そこから10分近くの肉弾戦シーンが続くのでした。長い! けれどもこの二人の取っ組み合いの場面はこの映画における重要な見せ場のようでした。
この主人公を演じるロディ・パイパーさんは本物のプロレスラーで、そのためにこの場面では鮮やかなプロレス技が炸裂しています(ただし現場は路上。危なっかしくてハラハラした!)。長い乱闘シーンはプロレス的な華やかさを備えて見ていて楽しめましたが、それだけでなく物語上も重要な場面であったと言えましょう。


物語を最初からまとめると、だいたいこのように展開します。

ある日、主人公(あとで調べたら「ネダ」という名だった…誰も呼ばないから最後まで分からなかった…)がふとした好奇心から特殊なサングラスを手に入れることになり、それをかけると街の様子が一変して見える。街中にそびえたつビルの壁に大きな広告には「消費せよ」「考えるな」「従え」と言った文字が浮かび上がり、町行く人々の間には、まるで骸骨のような顔をした者たちが多く紛れ込んでいるのであった。「彼ら」は何者なのか? はっきりとは分からないが、どうやら「彼ら」は地球をすっかり支配しているらしい。それを知ったネダは、富を独占しテレビ番組や広告を通して人間を洗脳し続ける「彼ら」に立ち向かう。


主人公のネダもフランクもともに工事現場で働く日雇い労働者であり、家を持てず近くのキャンプで暮らしています。遠い町に妻子を待たせているフランクは非常に用心深い性格で、たとえこの世の中の不平等な仕組みに不満があろうとも、「そんなものだ」とやりすごし、無用のトラブルはできるだけ避けたいと考えている。ところがフランクが親切心を起こして助けてやったネダによって思わぬ事態に巻き込まれることになる。ネダに強制されてサングラス越しに世界を見たフランクは、ここでようやく深刻な事実に気がつきその心を変えるという、取っ組み合いの場面はこの映画の重要な転換点だったというわけです。

労働すれども一向に報われないネダとフランクが立ち向かうのは、地球から富と快楽を搾取する異形のエイリアンですが、同じ人間の中にもエイリアンに協力することで裕福な暮らしを得ようとする者も存在しています。
かつてはネダたちと同じ貧民キャンプで過ごした男が、劇の終盤で身ぎれいに変身して再び登場するのですが、彼はエイリアンに上手く取り入って大出世したのでした。その彼に向かってフランクは言います。

 「自分さえよければいいのか?」


さて、これについては私は以前から考えているところなのですが、誰かが世の中から不当で不平等な扱いを受けていたら「ひどい」「気の毒だ」と思いますよね。自分はある程度満たされていても別の誰かが困窮しているならば、そんな世の中は変わるべきであると思うところまではいけるような気がする。けれども、世の中を変えるために行動することで、自分が現在所有している多くのもの(あるいはなけなしの、わずかなもの)を失ってしまうことだってあるかもしれないという時、私はそれを手放すことを覚悟の上で、世の中を変えるための動きに加わることができるだろうか? その先に辛く厳しい生活があるかもしれないと本当に分かった上で、改革に賛同し参加することができるのだろうか? できればいい、とは思うけれども、私には自信がないや…
余談ですけど、このお話もストルガツキー兄弟の『火星人第二の来襲』を思い出させましたね。最近私はこれをよく思い出すな。なんだろうな。苦しいな。


自分さえよければいいのか?

久しぶりに観た『ゼイリブ』は、この一言が重くのしかかる名作であったことが確認されました。淀川さんが執拗におすすめしていた訳がようやく分かったような気がしますね。昔の映画は短くても面白いなあ!







のびる豆苗

2012年01月21日 | もやもや日記




豆苗(とうみょう)を買ったら、パッケージの裏に《豆苗を育ててみよう!》というような説明書が付いていて、根と種子部分を残して食用部分をカットした後、水を張った容器で栽培する方法が書かれてありました。ほほー、これは面白そう。

というわけで、豆苗を栽培中であります。

1日1回水を取り替えて、一番明るい窓辺に置いてあります。ちなみにこの窓辺ですが、上の写真にも写っていますが、窓からの冷気が凄いので、冬限定で大きなベランダの窓の下半分にはプチプチ(梱包材)を貼ってあるのでした。貧乏テクですね、でもこれだけでも底冷え対策にはわりと有効ですよ。


さて豆苗は、寒いせいかあまりすくすく育ったとは言い難いですが、それでも1週間で5センチほど伸びました。すごいぞ! あともうちょっと伸びたら食うことにしよう。うむ。

食べられる植物を栽培する楽しさはまた格別ですが、植物が育ってくれると、ただそれだけでも楽しいですね♪(^o^)






2012年冬アニメ進行中

2012年01月19日 | もやもや日記




昨日は夕飯に大好きなグリーンカレーを作ったのですが、半分だけ余っていたトマト缶をほかに使い道を思いつかなかったのでえいやっと投入してみたところ、思わぬことに液が真っ赤に染まってしまいました。うっ、もう「グリーン」カレーじゃなくね!? と思いましたけれども、食べたら味はさっぱりとして美味しかったです。けれどもK氏は「味が違ってしまっている……こんなのはグリーンカレーじゃない!」とか生意気なことを言っていました。まあまあ、そういうこともあるさ。



さて、このところはアニメばかり観ていますが2012年の冬アニメで継続視聴しようと思う作品も大体固まってきました。今期はこれを追いかけるぜ!

 *『ペルソナ4』 ←2011年秋より継続

 *『偽物語』

 *『モーレツ宇宙海賊(パイレーツ)』

 *『輪廻のラグランジェ』

 *『探偵オペラ ミルキィホームズ』(第2期)

 *『あの夏で待ってる』


というところですかね。『あの夏』以外は第2話くらいまで視聴済みですが、今のところは初回から「おおっ! こ…これは期待!!」というようなインパクトのある作品はないかも。まあ、これから観つづけていけば面白くなりそうな感触はありますけれどね。


個別の感想としては、とりあえず、

『ペルソナ4』は安定的に楽しめています。面白い。


『偽物語』は『化物語』に引き続き、会話がめちゃ多い! ほとんど会話! 会話の面白さもありますが、視覚的な美しさは相変わらず素晴らしいものがありますね。私は真宵さんが好きなのでもっと登場してほしいかな(^o^)


『モーレツ宇宙海賊』は、凄いタイトルですけど、結構いい感じのアニメですね。原作は笹本祐一さんのSF小説だそうです。宇宙で海賊っていうのはなかなか燃える設定。壮大な冒険ものになってほしいなあ。演出や設定にどことなく懐かしさを覚える作品です。

監督の佐藤竜雄さんは現在同時に放送されている『輪廻のラグランジェ』の総監督もなさってます。それにしても、このお名前を私はどこかで見たような記憶があると思って調べたら、『飛べ!イサミ』の人だったっ!!! ぎゃあ、懐かしい~~! あれ面白かったよなあ。私は大好きでした(^o^)

その『飛べ!イサミ』を私はずいぶんと若い頃に観ていたと記憶していましたが、あれれ、1995年の作品か。。。私が19歳の時ではないか。結構いい歳してたんだな(^o^;)高校生くらいの時にハマってたという感触だったのにな…しかし90年代のアニメは他にもボリュームがあって面白い作品が多かったよな、マクロス7とか、エスカフローネとか、スレイヤーズとか、ウテナとか、ウテナとか、そのあたりを一生懸命観ていたわ。懐かしいわ。


『輪廻のラグランジェ』もまた、宇宙と女の子のお話ですね。ジャージを愛用するスポーツ万能チャキチャキ系女子高生が主人公。初回からロボットに搭乗して敵と戦っていましたが、戦闘シーンがカッコ良かったかな。絵柄が美しいので楽しいです。舞台は鴨川。


『探偵オペラ ミルキィホームズ』は、第1期を観ていなかったし、別に観るつもりもなかったのですが、たまたま偶然観てみたら凄い破壊力を持ったアニメであることが分かりました。爆発力がありますね。あまり使いたくない言葉ですが、敢えて言うなら「マwジwキwチw(いい意味で)」。ひたすらボケ倒す主人公たちの怒濤の勢いに押されて、私は唖然呆然でしたね。
いやー、これは凄い。絵柄的には「なかよし」とか「ちゃお」とかに連載されていそうな、昔のアニメで言ったら『怪盗セイント・テール』(←アニメ版は1995年放送。やはり面白い作品だった…懐かしす)とかを思わせる可愛い系のアニメなんですが、内容がハードギャグというか何と言うか、面白いです。展開がいちいちシュール過ぎて、すっかりなにがなにやらですが、こういうのは嫌いじゃありません(^_^) 気に入った。


『あの夏を待ってる』はまだ観ていません。これもSF風味らしい? 『あの花の名前を僕たちはまだ知らない』のスタッフが関わっている作品だと聞きましたが、私は『あの花』をまだ観ていないのであった……。『あの夏』の方はSF風味でラブコメだという話も聞いたので、ちょっと期待ですかね。ラブコメって結構好きですよ。面白いですよね。




というわけで、春までまた楽しめそうであります。あ、春と言えば、ここでひとつアニメに関するお得情報ですが、4月からNHK(Eテレ)にて『ふしぎの海のナディア』デジタルリマスター版を放送するらしいですよ。これも伝説的なアニメでしたよね。私は1990年放送当時14歳の中学生で(この記憶は間違いない)、毎週毎週放送が待ちきれないほど楽しみにしていた作品でした。とくに終盤の緊迫感と過激さは、まさかこれをNHKが…?? という内容でしたね。いや凄い時代だったわ。あのオープニングが好きだったなあ!


アニメって、見始めるとキリないな、ほんと…(^_^;)






ミスターイトウ【うすやきチョコクリームサンド】

2012年01月17日 | もやもや日記







子供の頃にはよく食べた記憶があるのです。しかし、大人になってからは、どこのお店のお菓子売り場でも、その箱を見かけたことはありませんでした……



というわけで、ミスターイトウの【うすやきチョコクリームサンド】です。これだよ、これ!! 超なつかしいぜ!!!

私はこれまでに東京やら大阪やら横浜やらあちこちに移り住みましたが、なかなか【うすやき】を見つけることはできませんでした。生産中止になっているのかというと、まだ生産はしているらしいことはミスターイトウのHPで確認済みでしたが、いつも近くじゃ売ってなかった! 新しいスーパーやお菓子売り場に入るたびに【うすやき】がないかをチェックし続けていたのですが、これが全然見つからなかったのです。

で、そんなレアお菓子をどこで発見したのかというと、なんと、病院の売店でした。先月入院した時に、ちょっと売店に用事があったので行ってみたら、そこに2種類の【うすやき】が置いてあったのです。いや~、入院してみるもんですねっ!☆(ゝω・)vキャピ


 おお、これぞ!!
 10年以上探し続けて、ようやく再会したっ!
 感動のご対面です~~!!(´;A;`)☆


このときにはK氏も一緒にいて、彼もまた【うすやき】懐かしがり派だったので、我々はとりあえず2箱ばかり購入してみました。ちなみに、この【うすやき】は、記憶にあるよりも小さな箱に入っており(おそらく携帯用のミニサイズかと思われます)、中身のビスケットもなんだか思ったよりも小さい。

うーむ、普通はもっと【チョコチップクッキー】とか【バタークッキー】などと同じような細長い箱に入っていたような、そしてビスケットも手のひらくらいの大きさがあったような……記憶が遠過ぎてよく思い出せないですけれども、たしかそんな感じだったはずです。それとも私が幼かったために、当時は箱やらビスケットが大きく感じられたのでしょうかね?

箱と中身が小さいのは残念でしたが、ともあれ久しぶりの【うすやき】をゲットして嬉しかったですね。退院までの1週間のあいだに、計6箱の【うすやき】を買い貯めたのは言うまでもありません(最初の2箱、翌々日に見舞いに来たK氏がさらに1箱、退院の日に私がもう3箱購入)。だって、次はいつ出会えるか分からないんですもの!

退院後、買い置きした【うすやき】をさくさくさくさくと食べました。そしたら、もうあと1箱しかない…。来週にはもう一度病院へ行く予定なので、そのときにまた買ってきたいと思います。なくなってたらどうしようっ!? ああ、どうかそのへんのスーパーでも気軽に【うすやき】を売ってくれるようになりますように~~☆☆







『外天楼』

2012年01月15日 | 読書日記ー漫画

石黒正数(講談社)



《あらすじ》
外天楼(げてんろう)と呼ばれる建物にまつわるヘンな人々。エロ本を探す少年がいて、宇宙刑事がいて、ロボットがいて、殺人事件が起こって……?
謎を秘めた姉弟を追い、刑事・桜場冴子は自分勝手な捜査を開始する。“謎”推理が解き明かすのは、外天楼に隠された驚愕の真実……!?
奇妙にねじれて、愉快に切ない――石黒正数が描く不思議系ミステリ!!






『それでも町は廻っている』の石黒さんの漫画。

読む前にパラパラとページをめくってみたら、なんだかシリアスそうな内容だなあとちょっと躊躇われたのですが、読んでみると思いのほかコメディだったのでキャハキャハ笑いながら安心して読み進めていったら、最後の最後ではやっぱりズドーンと気の滅入るようなシリアス展開となり、いやー、あなどれない一冊でしたね。

しかし考えてみると、それが石黒さんの作風なんでしょうか。『それ町』でも、おとぼけギャグ回があるかと思えば、ゾッとするような怪奇風味もあり、おとぼけに見せかけた残虐ミステリなんかも描かれていましたしね。それから急にSFだったりとか。

この『外天楼』も同じような感じで、すべての物語は繋がっているのですが、お話によって雰囲気がガラリと変わります。少年時代のたわいない思い出のひとこまから始まって、宇宙刑事ミステリ、ロボットSF、密室トリックと物語は続いていき、後半はそれらを踏まえて、高名な人工生命学者が殺される事件を巡るSFサスペンスになだれこんでいきます。先に進むに従って、お話のトーンは暗くなっていきましたね。

私が気に入ったのは、第4話「面倒な館」。まるで『それ町』の歩鳥のようにミステリオタクな女刑事が登場します。「外天楼」で男の死体が発見され、密室殺人事件として捜査が開始されるのですが、かなり強引なトリックが用意されていて笑えました。これは愉快でした。しかし、そのあとでまさかあんなことになるなんてなあ……



これほどに質感の違うそれぞれの物語を、最後でうまく結びつけてしまっているところは見事です。私としては、最後はできるならもっと明るく終わってほしかったですが、うん、面白かったです。






新調しました

2012年01月14日 | もやもや日記





PC用モニターを新調しました。21インチ、ワイド。でかいよ! けど、大きい割に軽い(約3.5kg)! いいですね!

上の薄暗い画像ではよく大きさが分からないかもしれませんが、私の感覚からすると、かなり大きいです。大き過ぎてまだちょっとうまく画面を有効活用することができません。ちなみに現在の壁紙は『ザ・ペンギンズ from マダガスカル』のペンギン、隊長とリコの場面のキャプチャー(…スミマセン)。隊長の嫌な横目が気に入っております、が、あ、しまった、この写真には隊長が写ってないや……

 
ザ・ペンギンズ from マダガスカル|ニコロデオン 公式サイト
↑イカしたアニメ『ペンギンズ』のイカした壁紙などはこちらでダウンロードできます☆


しかし、新調しました。とは言ってみたものの、実はこのモニターはK氏が買ってくれたものなのでした。なんで? どうして?? もしかして快気祝いのつもりかしら??? 理由はよく分かりませんが、「これで『画面が小さくて疲れる』なんて言わずに漫画とか描けるね!」という励ましの言葉(?)とともに、この大きなモニターを下さいましたよ。はあ、そうね、描きますよ…^^; とりあえずは「お礼漫画」でも描くか。


ところで今まで使っていたモニターは15.4インチでした。こじんまりとしていて好きでしたが、まあ小さかった。ですから21インチになって、急に画面がすごく大きくなったような気がします。
前の15.4インチのモニターもK氏から貰ったんだったっけな。そう言えば、私はここ10年くらいはMac使用者でおりますが、Apple純正品のモニターって買ったことがないですね。以前使っていたのはPowerBookでしたから、モニターはいらなかったし。今使っているのはMac-miniですが、モニターもキーボードもマウス(ペンタブ)も非Apple製品だわ。キーボードくらいは純正品を使いたいところなんですけどねー(その方が使いやすいから)。タイミングを逃したらなんだか買いそびれたままです。今度こそ買おうかなあ。


さて、この買ってもらった新しいモニターですが、今度のは台湾製です。【ASUS】というメーカー製ですよ。最近ではよく見かけますよね。ちなみにこれをなんと読むのかについてはかなり流動的なようで、Wikipediaさんによると、「アスース」と読むのがしばらく前までは一般的だったようですが、「エイスース」と読む公式カナ表記が発表されたみたいでもありますね。ややこしいな。本社の方では「どう読んでもらっても結構!」というような態度でいたそうですから、台湾らしい大らかさと言うべきか、なんともユニークな会社ですね(^_^)



台湾旅行へ行った時には(電脳オタのK氏に連れられて)台北の電気街にも足を運びましたが、あちこちで【ASUS】や【BENQ】の製品が並んでいるのを見かけました。何気に台湾には大きなPC関係の会社が多い。ほかにも【Acer】という大きなメーカーがありますしね。そんなことを思い出したりすると、また台湾に行きたくなってきた。近いし旨いし(料理が)いいところなんですよねー。今度は新幹線に乗って高雄まで行きたいなあ!