半透明記録

もやもや日記

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『バトル・オブ・シリコンバレー』

2011年04月30日 | 映像

1999年 アメリカ

原作 : ポ-ル・フレイバ-ガ- /マイケル・スウェイン
監督 : マ-ティン・バ-ク
出演:ノア・ワイリー/アンソニー・マイケル・ホール



《あらすじ》
『バトル・オブ・シリコンバレー』(Pirates of Silicon Valley)は1999年にアメリカで製作されたドキュメンタリータッチのフィクションドラマ。
Appleを設立したスティーブ・ジョブズとMicrosoftを設立したビル・ゲイツが、若き日にいかにして世界を変えたかを描いた作品。綿密な取材を基にした様々なエピソードからPC業界で最も有名なカリスマの姿の背景が分かる一作。

《この一文》
“それよりデニーズへ行こうぜ! ”



これはあくまでフィクションです。しかし、ここで描かれていたジョブズとゲイツという二人の人物像には説得力があって、なかなか面白かったです。

ジョブズはいかにしてApple社を一大企業にまで成長させたのか。またゲイツはいかにしてMicrosoft社を。まだ年若い二人が時代の先端を競い合って、彼らがそれぞれに目指した理想に向かってどのように走ったのかを描いていました。ジョブズの教祖っぷりが、独裁者っぷりが、ほんとうにイカレていて恐ろしかった! あんな上司は絶対に嫌だっ!! まだゲイツのほうが愛嬌があって話も通じそうなだけマシだったな……まあ、かくいう私はもう10年以上もMacを愛用しつづけているわけですが。でも、あの人物像がマジなら、ウォズニャックさんが出て行った理由も分かるってものですわー。

ジョブズの友人でもあり起業からの同志でもあったウォズニャック氏(しかしジョブズからすれば彼は部下に過ぎなかったのだろうか)は強権的で天才特有の(?)奇行に走るジョブズの尻拭いに疲労困憊、そして同時に凄まじい勢いで資産価値を跳ね上げるApple社にもついていけない庶民な彼は、とうとうジョブズと袂を分ってしまいます。この人が一番まとも。

そんなウォズさんも気の毒でしたが、それよりもなにが気の毒かといって、私が一番気の毒に思ったのは、ゼロックスのエンジニア達です。彼らが心血を注いで開発した新しいシステムは、不幸にも彼らの上司には全く理解されず、その上なぜかゼロックスの上司の口利きでそれを見学にやってきたApple社の面々に詳細を説明させられて、まんまと丸ごと持っていかれてしまうのです。Appleはそれで大儲け。うわー、なんて気の毒なんだ!

しかし、ジョブズのやり方だけがえげつないわけではなく、ゲイツもまた同じ様な手段をとります。この作品におけるゲイツは賢いので(実際も賢いのだろうけど)、驚いたことにあのジョブズを手玉に取ってだまくらかすんですね。末恐ろしいですねー。
けれどおそらくジョブズやゲイツのみならず、きっとこの時代のこの業界の誰もが、どうやって相手を出し抜くか、その果てしない競争に参加していたに違いありません。そういった熾烈な戦いを乗り切ったものだけが栄光を掴みとれる世界、もちろん自分たち独自でも研究開発の努力はするけれど、ときには出来もしないことを出来ると言ってハッタリをかましたり(まさかマイクロソフト社の始まりがあんなことになっていたなんて…)、これぞという技術や情報に対しては盗みとることも辞さないという態度には、ほとほと感心しました。道理で私は金持ちになれないわけだ。そういう点からすると、たしかにジョブズやゲイツは時代の寵児であり、新しいものに対する嗅覚、金儲けの才能がふんだんに備わっていたのだろうというふうに、この映画を見ることができました。

ちなみに制作は1999年。ちょっと古いですね。当時と今とでは、両社の状況は違っています。この作品では、ジョブズがクビになるまでが描かれていました。その後の復帰までは範囲外。あのまま潰れるんじゃないかと思っていたAppleが、まさかの盛り返し、そして現在に至るということを思いながら見ると、違った感慨がありましたね。ジョブズがまたいなくなったら、Appleはどうなっちまうのですかね。気が狂っとるとしか思えないけど(注:映画では。これはあくまでフィクション…と思いたい;)、素晴らしい才能とカリスマを持った人物であるというのは、やっぱり妥当な評価なんだろうなあ。

いや、しかし、それにしても、この映画のジョブズにはほんとうに関わりたくない感じです。真夜中に、社員たちは既にもう何十時間と休みなく働きつづけて朦朧としている時に、こっそり見回りにきていて、うっかりボンヤリしたり作業が進んでいなかったりしていようものなら「この給料泥棒がっ! お前のやっていることは裏切りだっっ!!!」とか喚いて作業中のコンピュータの電源を引っこ抜くような上司(←ジョブズ)とか、絶対に嫌だわー! 怖いわー! 恐ろしいワー!!


というわけで、面白かったです! 良作。






本日の名言

2011年04月29日 | 学習




“ 生まれ変わったら行動的な人間になりたいと思うが、
 逃亡してきたこの人生を惜しくは思わない。文学を書い
 た人に逃亡者が多く、この人たちを理解できた(と思う
 が)のは共通の性質があったからであろう。しかも、私
 の逃亡は目的地のないものではなかった。現況を断って
 逃げた時でもいつも同じような安全地帯に戻り、そこに
 閉じ籠って自分のやるべき仕事をやってきたと思う。ま
 あ、自己弁解はよそう。振り返ってみて、もっと積極的
 に生活した方がよかったと思う時期もあったと認めざる
 を得ない。はにかみ屋であったことは全然プラスになら
 なかった。自動車の運転を覚えるべきだったかも知れな
 い。一度だけでもマリファナを吸った方が好かったかも
 知れない。が、逃げながら私の気に入った逃亡先を見付
 けたことは私の生涯で最大の喜びである。”

  ――「「逃亡」ともいえる生き方」
   (ドナルド・キーン『日本語の美』中公文庫)より




『日本語の美』という文庫本を、私はまだ持っていただろうかと気になって本棚へ目をやると、ちゃんとそこに入っていた。それで何気なくパラパラとめくっているつもりが、つい最後まで読んでしまった。エッセイ集というのは細かい文章がたくさん収録されているものだから、途中で読むのをやめてもいいはずなのに、どういうわけかなかなか途中ではやめられない。長編小説の方がむしろ頻繁に中断してしまう私のこの性質はいったいなんなんだろうか?

ともかく、久しぶりに読み返した『日本語の美』でしたが、今回も面白く読めました。安部公房の天才ぶりの話や、中村紘子さんの多才ぶりの話は、何度読んでも楽しいなあ。それから、日本語をエジプトの象形文字のように色とりどりの色を付けて書いてみたら面白いんじゃないかというところも、何度読んでも「そうだなー」と思う。

このように、私はこれまでも面白いと思ってきた内容を確認するように再読したわけですが、上に引用した文章については、今回まるで初めて出会うように新鮮なものでした。前に読んだ時には、私はまだ「逃亡」ということについてあまり考えていなかったのですね。今になってはじめて、この文章が意味を持って私の前に現われた。これだから再読をやめることはできない。


キーン氏が現実からの逃亡先として「日本語」という世界を発見し、そこへ逃げ込みながらも自らの仕事をしてきたのと違って、私は現実からも、やるべき仕事からも、ありとあらゆることから逃げつづけているけれど、いつかそんな私にもこうやって逃げながら気に入った逃亡先をどこかに見付けられるといい。

いや、どうかな。どこにもそんな逃亡先が見つからなくてもいいかもしれない。私は目的地のない逃亡者となって、最後まで逃げ切りたい。「いったい何からそんなに逃げたいのか?」と問われると、しかし、それが、よくわからない。わからないから、余計に逃げたくなるのかもしれない。


一言に「逃亡」と言っても、それには思った以上の深さと奥行きがあるようだと気がつきました。私はきっとこれからも逃げ続けるけれど、できるなら、逃げながらその時々を楽しんだり喜んだりしたいものです。明確な目的地を持たなければ、この逃避行に終わり(終着点)もないんじゃないだろうか。「どこか」で終わらせたくないというのが、私の逃亡のもっとも根の深い動機のひとつなのかもしれません。



私はいまだ何者にもなれていませんが、もしも逃げ切れたら、逃亡者であったとは言えるようになるんじゃないかな。そんなのは駄目かな。駄目だろうな。ははは。








ふくろうとねこビスケット

2011年04月28日 | もやもや日記



パッケージの猫が可愛すぎる……






K氏が難波のカルディで買った「ふくろうとねこ」のビスケットをくれました。凄まじく可愛いパッケージで、私は貰うなり目が釘付けになりましたが、K氏いわく「君が好きそうな猫だと思って」。まさに!

中身はビスケットで、原産国は英国です。輸入菓子って、こういう可愛いのが多いですよねー。私はまだ箱を開けていませんが、猫とふくろうをかたどったビスケットが入っているようです。箱の裏面に見本の写真が載っていました。





ぐはっ!
あー、可愛い。やば可愛い。猫の尻尾が丸くなっているところなんかが、特にヤバイ。ふくろうの目がピカピカしてるみたいなのもいいですね。うーむ。うーむ。こんな可愛いものを食えないよ!


箱の裏にはさらに、「ふくろうとねこ」についての解説も書かれてあります。これはイギリスの有名なエドワード・リアの詩「ふくろうとねこ」にでてくるふくろうとねこがそのままビスケットになったんだそうです。ふくろうとねこのカップルが船旅の末に辿り着いた島で結婚式を挙げるという内容だそうで。箱の上面には詩の一部が英語で載ってました。この部分です。

******

 Pussy said to the Owl, 'You elegant fowl!
How charmingly sweet you sing!
 O let us be married! too long we have tarried:
But what shall we do for a ring?'
 They sailed away, for a year and a day,
To the land where the Bong-tree grows
 And there in a wood a Piggy-wig stood
With a ring at the end of his nose,
His nose,
His nose,
 With a ring at the end of his nose.

******

たしかに猫がふくろうの求婚を受けていますね。そして豚の鼻先についた指輪を、豚の鼻、豚の鼻(←繰り返すのはヤメロ;)……。なんという超展開(^_^;)面白いじゃねーか。

この「ふくろうとねこ」の詩の結末は、結婚式を挙げたふくろうとねこが月明かりの下で躍るんですね。ロマンチックだのー。
エドワード・リアは、私は『ナンセンスの絵本』(岩波文庫)を持っていますが、絵がたくさんついた短い文章がたくさん載っていて楽しいです。けど、何度読んでも内容がさっぱり頭に入らないのでした。えーと、絵を見ているだけで楽しめるっていうことで……。




調べてみたら、このビスケットには缶入りのものもあるらしい。紙の箱と同じ様なプリントがされていますが、缶のほうは裏面がさらに可愛いようです。うぅ、ほ、ほしい…!!





大阪城公園散策

2011年04月26日 | 旅の記録

今回の散策ルート。
大阪城公園駅から、梅田まで歩いた。
私もそろそろ梅田の東側の地理が頭に入ってきたぜ!



先週の木曜日のことになりますが、所用で天満橋の方へ行くついでに、大阪城公園付近を散策してきました。この週は水曜日も金曜日も悪天候だったのですが、木曜日だけは晴れて、春の陽気を堪能できました。

というわけで、以下、大阪城公園のいろいろな植物。


 紫色の可愛い花。少しもピントが合ってない。あれれ~?


 白いタンポポ。


 川縁にはまだ八重桜が咲いていた。


 白いタンポポふたたび。公園内には多かった。


 大きな桜がまだ咲き残っている。


 これは何の木? 檻のように枝が伸びている。


 これは何の木?その2。赤い花をつけているものもあった。


 鳥。ぴょんこぴょんこしてました。


 菊みたいな形の花だと思ったら「菊桃」という札が下がっていた。


 あ、大阪城。




急ぎ足で30分くらい、昼下がりの公園をぶらぶらしてきました。なかなか楽しかったです!

お昼は、天満橋でランチ。前から行ってみたかった「喫茶星霜」というお店でチキンカレーを食べてきました。おいしかったなぁ! なにより、お店の雰囲気がすごく良くて、とても落ち着きましたね。あくまで白い壁、質素な内装、水を注いだグラスの形や、窓辺のテーブルに置かれた小さなランプ、それからおいしいコーヒー。いいのう。また行きたいなあ。これは良いお店を教えてもらった♪♪


 入り口からして素敵である。





お昼を食べたあとは、この「喫茶星霜」の近所にある、これまた素敵で私の趣味にジャストミートな雑貨屋さんを発見して、ハリネズミのブローチを購入してきました。他にも動物型雑貨やマリンなフォトフレームなどなど、お手頃な価格で魅力的な品物が店内にあふれかえっていたので、ここもまた近いうちに行きたいです!


 こんなん。陶器製。可愛すぎ(´∀`*)




天満橋からは、上の地図のようなルートで梅田までてくてく歩いて帰りました。このあいだユキさんにあのあたりの地理を教わっていたので、私はすんなり帰れましたよ。一度通れば、地上の道ならだいたい把握できる私(←自慢であります^o^ だが、地下、地下街はダメだ!)。



ぽかぽか陽気の曾根崎通りを歩いたら、けっこう疲れたので、梅田の大丸で「赤福」を買って帰りました。なんだか無性に食いたくなったので。「赤福」のおいしさは異常。私は赤福の箱の半分を一気に食いたいのを我慢して、どうにか2度に分けて食べました。うまかったなー。あー、また食べたい。




というわけで、散策は楽しい!
今年度の私の目標は、できるだけあちこち歩き回る! ということです。フットワークを軽くしていきたい!
さあ、次はどこへ行こう?






朝から嵐

2011年04月25日 | もやもや日記





今朝は、ものすごい風でした。空も真っ黒。稲妻がピカピカ光っていました。通勤が嫌だなー(って、私はまあ通勤がないわけですが。ぐへへ)。K氏はカメハメハ大王の歌をぼそぼそと呟きながら出勤していました。しかしそのころにはだいぶ明るくなっていて、風もおさまってたのでよかったですね。

このところ、映画をたくさん観ています。感想文が追いつかないぜ。順番に書いて行かないとなあ。うーむ。うーむ。






劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』

2011年04月23日 | 映像(アニメーション)
2009年

総監督:京田知己
キャラクターデザイン;吉田健一
原作・制作:ボンズ


《あらすじ》
宇宙より飛来した謎の生命体イマージュと人類の戦いは、既に半世紀に及ぼうとしていた。西暦2054年、ホランド・ノヴァクの指揮下、イマージュと戦う第303独立愚連隊の戦闘母艦・月光号に一人の少年兵がいた。少年の名はレントン。レントンはニルヴァーシュに搭乗し戦場に赴く。レントンの夢は一つ。8年前に連れ去られた幼なじみの少女エウレカをいつの日か助け出し、故郷へと帰ること。だが運命は、レントンとエウレカの小さな恋を試すように試練を与える。使命と感情、真実と嘘、過去と未来、生と死、現実と夢、そしてホランド。二人の前に世界の全てが立ちはだかる。イマージュとの最終決戦が迫る中、二人は神話の扉を開く!




劇場版『交響詩篇エウレカセブン』をK氏がレンタルしてきたので、一緒に観てみました。私がTVシリーズを観たのは、もう結構前のことになりますね。えーと、うーんと、あれ? よく思い出せない……たしかヴォダラ宮が、お姉さんが図書館でどうしたとか、そういう感じでしたよね。ホランドがヘタレのクソ野郎だったことだけはよく覚えている。


以下、劇場版を観た私の意識の流れ まとめ:


****************

開始5分経過……(`・ω・)「お、なんか「モキュ☆」とか叫ぶ変な生き物が出てるぞ。レントンとエウレカは幼なじみ設定かー。ということは、これはTVシリーズとは違う世界を舞台にしているんだな。ふむふむ」


開始20分経過……(´・ω・`)「………?」


開始40分経過……(´・ω・`)「…やっと半分か…」


開始70分くらい経過……エウレカ「レントンのバカ、バカ、バカ!♥」←(´・ω・`)「え……?」


開始90分経過……(´・ω・`)「…ホランド、相変わらずのクソ野郎だな…爆死しやがれ…………ちっ」


終了……(´;ω;`)「ど、どういうこと……!?? あ、「モキュ☆」が! 「モキュ☆」が行っちまった! …それで、つまり…??」

****************




もう、なにがなにやらでした!\(^o^)/
ははははは!
TVシリーズも、思い返せば最終盤ではかなり強引な急展開でぶった切っていたような気がしますが、この劇場版はその要素だけでつくったみたいな雰囲気でした。ツギハギ感がすごい!! うーむ。いやー、分かるんだけど。テーマが面白いだけに残念です。どうせなら、劇場版オリジナル設定じゃなくて、TVシリーズの過去編をやってほしかった、とはK氏の意見。うん、そのほうが良かったかもしれんね。

良かった点をあげると、やっぱり「モキュ☆」ですかね。

 ←コレ。

「ニルヴァーシュ」と呼ばれる謎の生物の幼生らしい。モニュモニュしていて可愛い。そしてひたすら「モキュ☆モキュ☆」言ってます。成長するととてつもない強さを発揮する。ニルヴァーシュが核となったメカのようなものに、レントン君は搭乗しているのですが、正直レントン君はただ乗っているだけで操作してないし! ニルヴァーシュがひとりでがんばってます! 強い! 強いよ! というか、もう最初から最後までニルヴァーシュだけでよくない??



というわけで、劇場版は、この「ニルヴァーシュ」の独壇場でした。まじでこれが居なかったら、この映画、やばかったな……(ヽ´ω`)オワー
劇場版って、むずかしいですよね……







できたてほやほや

2011年04月22日 | もやもや日記

『安心生活応援BOOK』





今月20日から大阪府下で配られている『安心生活応援BOOK』という冊子があります。そこへ私がカットを描かせてもらいました(^o^)

どういうものかというと、こういう感じ。



よりによって、このページじゃなくても良かった気がしますが、この半裸のおじさんの絵が、私としては中でも一番よく描けたな!という手応えを感じられた一枚だったので、とりあえず(^_^;)ウフ☆

この冊子には4、50点ほどのカットを載せてもらいました♪ わーい! すごーい!!



また、私のカットはさておき、内容について申しますと、私はまずは「防災グッズ」の準備のために、この冊子の情報を活用させていただきました。防災グッズの一覧は大体頭に入ったかな。あと、避難経路の確認とか、避難時の対応についてなど、これまであまり考えてこなかった点についても確認することができました。こういう意識って普段から大事ですよね。
その他にも、大阪産の食材を使ったお料理レシピとか、文化施設情報、体験学習レポートなどなど、大阪府民のためのお役立ち情報がいっぱいです。

編集部のKさん、面白いお仕事をいただいて、どうもありがとうございました!


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『安心生活応援BOOK』の詳しくはこちらから☆

 →→ 『安心生活応援BOOK』HP(関西マガジン放送局)

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【長崎ざぼんカステラ】

2011年04月20日 | もやもや日記





文旦堂というところの「ざぼんカステラ」を食べました。包装紙が鮮やかな黄緑色で、大きくざぼんの絵が書いてあるのが爽やかでいいですね。内容もこんな感じで、カステラ生地はうっすらと黄緑色がかっていて、細長いカステラの底にはざぼん漬けが入っていました。おいしかったです。カステラと柑橘は合うんだなぁ。

ところで、ブンタンとザボンが同じものを指すということを、今日初めて知りました。へ~~。そうだったのか。。。
それから、カステラを焼く時には、ふくらし粉の類は使っておらず、卵を泡立てたメレンゲの力だけでふわふわしているらしいことも知りました。そしてまた、あのカステラ特有のしっとり感は水飴のせいらしいことも知りました。世の中にはカステラを自宅で焼くなんて強者も存在するらしいことも知りました。あ、でも、グリとグラが拾った卵で作ったのはカステラであったか……。
ともかく、いろいろ勉強になったな~~(これまでの生涯で散々カステラを食ってきて今更!)


さて、私はおいしさのあまり、半分の量を一気食いしてしまいましたが、欲を言えば、もう少し多めにざぼん漬けが入っていてもよかったかもしれません。カステラっておいしいですね。




『老人Z』

2011年04月19日 | 映像(アニメーション)

1991年 日本(80分)
監督:北久保弘之
原作・脚本・メカニックデザイン:大友克洋
キャラクター原案:江口寿史

《あらすじ》
看護学校に通うハルコはボランティアで高沢喜十郎というおじいさんの介護を行っている。ところがある日、高沢老人は最新型介護ロボットのモニターに選ばれて、ハルコのもとから連れ去られてしまった。介護ロボットから延びる無数のチューブに繋がれた高沢老人の姿を気の毒に思うハルコは、どうにかして助け出そうと試みるのだが…。





「アーパー女子大生」という言葉を、久しぶりに聞きました。うーむ、時代を感じさせますね。この作品全体を通して、「時代の空気」が漲っていました。男子大学生の格好がシャツの裾をきちんと細身のジーパンにしまい肩にはトレーナーをかけて…とか、女の子のおしりが見えそうな鮮やかな色のタイトスカートとか、1990年あたりのお手本のようなルックスです。服装だけでなく、作品全体の色合いが、当時の雰囲気をびしびしと表していました。そして、これはSF作品なんですね。舞台はいったい何年頃を想定しているのだろう。

お話は、「老人介護」を軸にして進んでいきます。増え続ける独居老人と、その介護者の不足というのはこの頃から問題となっていたのでしょうか。ここでも高沢さんというおじいさんが、妻に先立たれ、猫一匹と一人暮らしの寝たきり老人として登場します。高沢のおじいさんは厚生省の推進する「第六世代のコンピュータが制御する最新型介護ロボット」のモニターに選ばれるのですが、独自の知性を備えたそのロボットは突然に暴走を始め――というお約束展開となっております。

面白かったのは、この巨大なベッドの形をした介護ロボットが暴走しはじめて、どんどんその形を変えていくところでしょうか。自立自走式のロボットに変形して、病院を抜け出したり、町中からさまざまな品物を取り込んでは同化、巨大化していくところなんかは、やっぱり大友克洋アニメらしいところなんでしょうかね。ぬるぬると管が這い回って対象を捕獲し、脈打ちながら同化していくさまは、相変わらず気持ちが悪くて見応えがありました。

そしておそらく「介護ロボットがどうやって独立して動力を得ているのか」の説明としてだと思いますが、このロボットは「小型原子炉」を搭載しているらしい。お披露目の記者会見の場面があって、ある記者が「危険性はないのでしょうか?」と質問するのですが、厚生省の寺田さんはそれに答えて「万一、放射能漏れがあればただちに通報する仕組みになっております!」、記者「それなら安心ですね!(笑)」というのがありました。
ちなみにこの「小型原子炉」ですが、このお話の結末をネタバレすると、ロボットは大破するのですが、原子炉がどうなったのかについての説明はまったくありません。以前なら素通りしていたはずのこんな場面が気になるなんて、思えば遠くへ来たものだ……。



私はこの作品を観るのは2度目のことでしたが、ほとんど記憶はありませんでした! なんか老人の話で、ロボットが暴走する! というくらいのことしか思い出せなかったので、今回も楽しく観ることができてよかったです!!(←自分の物忘れの激しさに毎度打ちのめされるけど、空元気を振り絞ってみた!…はあ……)

感想として上のようなことしか書きませんでしたが、物語はなかなか良く出来ていて、テーマも興味深いですし、映像も美しく、色合いや言いまわしの古臭さをぶっ飛ばす勢いが今でもありました。面白かった!








『ファンタスティック Mr.FOX』

2011年04月18日 | 映像(アニメーション)

映画『ファンタスティックMr.FOX』公式サイト



2009年 米・英合作

原作:ロアルド・ダール『すばらしき父さん狐』
監督:ウェス・アンダーソン
出演:ジョージ・クルーニー/メリル・ストリープ/ジェイソン・シュワルツマン/ビル・マーレイ/ウィレム・デフォー/オーウェン・ウィルソン


《あらすじ》
Mr.FOXは、以前は盗みをして暮らしていたが、妻のMrs.FOXとちょっと変わり者の息子アッシュのために足を洗い、今は新聞記者として働く日々。穴暮らしをしているが、そんな惨めな生活に飽き始めていた。「もっといい暮らしがしたい!」そんな欲求にかられた彼は、丘の家を購入することに。しかし、弁護士のバジャーは大反対。丘の向こうにはボギス、バンス、ビーンズという、意地が悪い3人の農場主(人間)が住んでいるから。それでも忠告を無視して憧れの家へ引越し、人間に近づいたMr.FOXは、野生の本能が目ざめてしまう。


《この一言》
“おれたち、輝いてる!”






kajiさんが「こないだノトさんがすごく好きそうな映画の予告をみた」と言って教えてくれたのがこの『ファンタスティック MR.FOX』です。聞くと、狐が主人公のアニメーションで、動物がたくさん出て来るとのこと。「狐が主人公」というところに激しい興味を示した私はさっそくこの映画について調べてみたわけです。すると、監督は私の好きなウェス・アンダーソン(『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『天才マックスの世界』『ライフ・アクアティック』『ダージリン急行』など)ではないですか! しかも、アニメーション映画で! そして、アニメーションは今時まさかのストップ・モーション・ピクチャー、登場する獣たちも非常に魅力的な造形でした。こりゃ、すぐにでも観に行かないと!

というわけで、行ってきました! 早めに調べて良かった! 私が観に行ったのは13日(水)でしたが、上映時間は縮小に次ぐ縮小傾向にあり、4月2日から公開でしたが既に終わりそうな勢いでした(18日現在、シネ・リーブル梅田にて1日1回上映中)。慌てていた私は、kajiさんに「明日は? 来週の前半は??」と忙しい合間の時間を無理に作ってもらって、一緒に観てきました(^_^;)急がせてスミマセンでした…はは。でも、せっかくだから一緒に行きたかったのです。



さて、『ファンタスティック MR.FOX』です。原作はロアルド・ダール。

ロアルド・ダールの作品はしばしば映画化されますね。私はいくつかの映画を観ていますが、この人の原作を読んだことは一度もなかったりします。今度機会があれば読んでみたい。「すばらしき父さん狐」ってどういうお話なんだろう?

映画の方は、実に素晴らしいお話でした。Mr.FOXはその人生の価値を問います。こんな生き方にいったいどんな意味があるのか。妻と息子との生活。新聞にコラムを書く日々。穴蔵を抜け出して明るい丘の家で、「いい暮らし」を始めてはみたけれど、オレは狐なのに…。

このように苦悩する父さん狐が主人公です。彼はハンサムで、頭も良く、学生時代には素晴らしい運動選手でもありました。盗みを働いて暮らしていましたが、子供の誕生により足を洗います。それ以来、妻とは「決して二度と盗みを働かず、まっとうな暮らしをする」という約束をしています。生まれてきた息子は、彼にも妻にも似ておらず、小柄で運動神経もいまいちで性格のひねくれた男の子だったためか、父子の間には溝があり、お互いを理解し合うことはできません。

父子の軋轢というのは、ウェス・アンダーソンの映画に共通してみられるテーマで、今回もやはり扱われていました。私はまだ『ダージリン急行』を観ていないのですが(DVDは入手済み)、今回驚いたのは、この父子関係の結末が、ものすごく爽やかだったことでしょうか。弾けるような、爽快感のある結末で、私は走り出したくなった!

また、父子の軋轢ということ以外にもテーマはいくつもあるようです。たとえば、野生動物として生きることに憧れるMr.FOXは、その思いをどう消化して行くのかとか。人間と動物との知恵比べ合戦の行方とか。それらを含めて、生きるということのままならなさや迷いや過ち、奥深さや不可思議さ美しさということを、洗練された映像の中に描いてあったと思います。
どうやって、この人生を輝かせたらいいのか。Mr.FOXの挑戦と失敗とさらなる挑戦の様子は、私の心まで燃え上がらせるような、輝かせるような、そんな「素晴らしい」ものでありました。窮地に陥っても諦めず頭を働かせろ! 生きるってことは、こんな、輝かしいものなんだぜ! と叫びたい気持ちでいっぱいになって、劇場を飛び出しました。いやー、素晴らしい! 私は絶賛しちゃうよ!

とにかく、映像が素晴らしい。(アニメーション監督は、マーク・グスタフソンという人らしい)
脚本もテンポが良く、内容も盛りだくさんで素晴らしい。
衣装や小道具がいつも通りお洒落でカッコイイ。
Mr.FOXがひたすらかっこ良すぎる。気が遠くなるほど素敵な狐である。その間抜けさや惨めさすらかっこよく見える。凄まじい。
ジョージ・クルーニーは声だけでもやっぱりハンサムである。
その他のキャラクターたちも、悪役から脇役まで誰も彼も魅力的である。
お人形が動くアニメーションっていうだけで、もうたまらない気持ちになる!


このように、見どころ楽しみどころは満載でした。
正直言って、一度観ただけでは到底満足できそうもありません。DVDの発売が待たれます。あー、面白かった!! あーー、面白かった!!!