半透明記録

もやもや日記

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古本屋で考える

2006年05月14日 | もやもや日記
今日はちょっとブックオフへ行ってみました。
ずらずらと並べられた古い本を眺めてふとこんなことを思いました。

本というのは他の商品と違って、たとえ外装が古びていたとしても、中身は依然としてそれが世に送り出されたその時と同じ新しさを保っているのだ、頁が損なわれてでもいない限りは決してその本質は失われることがないのだ、なんと素晴らしい発明だろう!

と、一箇所に本が沢山並んでいるという状況にとても弱い私は、今日もまた感激にうちふるえたのでした。しかし、そんなにも沢山の本がありながら、私の欲しい本は一冊として見つからなかったのにはまた涙を禁じ得なかったのです。ああ、私に読まれるべき本達は今頃どこでどうしているのでしょうか。

このように古本屋へはちょくちょく通っていますが、実のところ私は古本は苦手です。中身さえ読むことが出来ればそれでいいとは言え、頁と頁がご飯粒でくっついていたり、飲み物をこぼしたような水濡れ跡があったりするのが、内容と同じように装丁をも愛する私には耐えきれないのです。そんなわけで、できれば新しい本を手にしたいのですが、出版された時点で速やかに手に入れて置かないばかりに、絶版になってから慌てて探し出すという己の愚かさを噛み締め反省しつつ古本屋巡りをしています。思わぬ良品が思わぬ値段で売られたりしていることも極稀にあるので、それは楽しみと言えますけれども。

いつか、何の苦労もなく欲しい書物が手に入るようになるでしょうか。これからは、電子化という可能性もありますね。どういう形態になってゆくにしろ、読みたいものがいつでも読めるという夢のような時代がやってくるまでは、地道な宝探しを続けるしかありません。そう、宝探しと思えば今の状況も楽しめるに違いありませんが、本が手に入りやすくても入りにくくても中身に変りはない(つまり名作は品薄でも平積みでも名作には違いないし、本が見つかった時の喜びはそれを読み終えた時の喜びに勝るものではない)わけですから、手軽に読める方が良いに決まっています。あー、はやく何とかならないかものか。切実。