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『曲がり角のボクら』

2010年03月30日 | 読書日記ー漫画

中村明日美子(白泉社)





《内容》
オトコの子二人&女の子ふたり計四人の恋愛スクランブルな表題作をはじめ、女教師と男子生徒とそれを見た女の子、あるいはオトコの子と吸血鬼、あるいは幼馴染の女の子ふたり、など年の差種族性別乗り越えて構築される混線模様な相関関係を甘くほろ苦く描いた作品集。





『同級生』と『卒業生』が猛烈に面白かった中村明日美子さんの、今度は少女漫画を読んでみました。おもに白泉社の漫画雑誌【メロディ】に掲載された作品集で、なるほどいかにも【メロディ】に載っていそうな作品という感じ(とか言って、私は【メロディ】を買ったことも読んだこともないのですが;でも単行本はいくつか持っていますのよf^_^;)。


さて、『曲がり角のボクら』。
どのお話も展開に意外性をもたせつつも綺麗にまとまっていて、やっぱり絵も綺麗だし、まあまあ面白かったのは事実ですが、なにか少し物足りない気もします。BLじゃないからですか? どうなんですか? 百合っぽいところはかなりあったんですけどね。百合じゃだめなんですか? と自問自答。

あるいは、もしかすると中村さんは、短編よりもむしろある程度の分量があって物語を深く掘り下げられる長編のほうが向いているのかもしれません。というか、私がそういうのを読みたいのかもしれませんね。
この間『同級生』と『卒業生』を読んだ時、本筋が描かれている合間に、いくつかのショートストーリーが挿入されていたのですが、そのショートストーリーが物凄く良かったんですよね。佐条と草壁が、谷くんと一緒にお好み焼きを食べにいく話とか。ささやかな一場面を描くのがもの凄くうまいな! と私はとても感心したのです。
この『曲がり角のボクら』も、やっぱり凄くうまいショートストーリーだとは思いますが、登場人物に思い入れを感じる前に終わってしまう寂しさがあったのかもしれません。

未発表作だという「となりの吸血鬼」はコミカルで面白かったです。表題作の「曲がり角のボクら」もなかなか。でも、「曲がり角の…」だけで1冊分くらいの分量があってもよかったのではないでしょうか。いや、このアッサリ感がいいのかもしれないですけどね。でもやっぱりなぁ!




ところで、この本の裏のあらすじは(上に《内容》として引用してありますが)、もうちょっとどうにかならなかったのかな。と、写していて思いました。うーむ。このバラバラ感は演出なのかもしれませんが、もうちょっとこう…ね。




目黒、五反田を散策する

2010年03月29日 | 旅の記録

目黒不動の桜





久しぶりに晴れた3月27日、土曜日、私はY女史とご一緒して、目黒から五反田周辺を散策してきました。風はすこし強かったですが、そろそろ桜が咲き始めていて、大変に気持の良い日和でした。


13:00 目黒駅に集合

お昼過ぎに目黒駅で待ち合わせ、坂道を下って目黒不動尊を目指します。道沿いには桜の並木があって、すでにちらほらと花を咲かせています。そのせいか、こころもち人出が多いような。

目黒不動尊までの細い路地をくねくねと辿って門をくぐると、ここでは既に桜が綺麗に満開となっていました。ああ、春ですねぇ。
しかし寺社仏閣関係に疎い私は、目黒不動尊がどういうお寺なのかよく分かりません。あとで調べてみたら、目黒不動というのは通称で、正式には瀧泉寺(りゅうせんじ)というそうです。天台宗のお寺なのか、なるほどなぁ(←何がなるほどなのかを訊かれると困りますが)。
それにしても、街のなかにあるお寺やお宮へ入ると、外とは比較にならないほどに静かでびっくりしますよね。


14:00 【八ツ目や にしむら 目黒店】

目黒不動を出ますと、店先でうなぎを焼いているところに、人が集まっています。Y女史がおっしゃるには、ここ【八ツ目や にしむら】は有名なうなぎ屋さんだそうで、我々はちょうど遅めのお昼ご飯にしようというところだったので、「店内でのお召し上がりは、少し待ちますよ?」とお店の若い衆に言われましたが、少し待ってみることにしました。うなぎを焼くけむりの良い香りに、よだれが止まりません。うなぎは私の大好物なのであります。

店先の、商店街の幅の狭い道路脇で自動車が通るのを避けつつ待っていると、わりとすぐに中へ通されました。私は関東へ戻ってきてからはまだうなぎを食べていなかったこともあり、わくわくしながら、とりあえず「うなぎ定食(中)」のお重を頼みます。うーむ、うなぎ!

こちらのうな重には、肝吸いとお漬け物が付いてきましたが、キュウリにカブ、それから刻んだキャベツが盛られたお漬け物がすごく美味しかったです。もちろん、うな重も大層美味でありました。あー、これを書いている今も思い出してよだれが…。東京のうなぎは、たしか蒸してから焼くので、すごく身が柔らかいんですよね。美味しいです、美味しいです~と言いながら、もりもりといただきました。うなぎってどうしてこんなに美味しいのかしら。

我々が店内1階の食事用に区切られた小さなスペースでうな重をいただいている間にも、店先では串で買っていくお客さんが絶えません。人気店なんですねー。巣鴨店もあるらしい。私はかつてはあのあたりに住んでいたのに知らなかったですよ。

ところで、うな重をいただきながら、Y女史と映画の話題で盛り上がったのですが、Y女史が面白かったとおっしゃる『ミュージック・ボックス』という映画が、私のおすすめしていた『Z』や『戒厳令』などと同じ監督の作品であることが、後日判明しました。奇遇ですね~! いやー、コスタ=ガブラスっていいですよね!!


15:00 都立 林試の森公園

うなぎを堪能した後、その近所にある大きな公園を歩きました。【都立 林試の森公園】は、けっこう大きな公園で、さまざまな樹が植わっていて、ちょっとした森のような雰囲気があります。広場では親子連れの方々が大勢で遊んだりしていますが、人が多いわりになんだかとても静かで落着きます。目黒っていいところだったんだなぁと、私はこの近辺はあまり来たことがなかったのですが、しみじみと思いました。

風がざわざわと木の葉を揺らしています。猫がじっと佇んで水面を見つめていた池には、まれにカワセミなんかを見られたりすることもあるという話でした。いいなぁ、やっぱ都内っていいなぁ! 私もいつかは東京に戻りたいぜ。まあ、当面はもちっと横浜を楽しむつもりではありますが。


16:00 目黒から五反田まで歩く

公園をぐるりと一周して外へ出ると、今度は五反田まで歩いてみます。私はまったくこのあたりの土地勘がないので、Y女史の後をひたすら着いて歩きました。都内では、普段路線図などで思い描くのとは違って、歩いてみると意外と近かったりすることがよくありますよね。目黒から五反田も、思っていたほどの距離ではありませんでした。Y女史と楽しくおしゃべりしながら、てくてくと歩いて、気がついたら五反田の方まで来てしまっていたというわけです。それほど複雑な道のりではなかったとは思うものの、でも同じ道を今度は一人で辿れるだろうかというと、ちょっと自信がありません。私は道を覚えるのは得意な方ですが、やはり人に連れられて安心して歩いていると、なかなか道順が頭に入らないものなのですねー;


20:00までは、ちょっとお茶を

この日の夜は、五反田のスペイン料理店に行こう!ということになっていたので五反田まで歩いたのですが、夕食の時間まではまだかなり間が空いていました。その間に、Y女史にお茶を御馳走になってしまいます。私は一体どこまでお世話になれば気が済むのか知りませんが(ほんといつもスミマセン;)、イタリアのお菓子(ウェハースの美味しいの!)を教えてもらったり、おいしいパン屋さんに連れて行ってもらったりして、とても楽しかったです。いつも本当にどうもありがとうございます~(^_^)


20:00 【Girona(ジローナ)】で夕食

夜には、五反田駅とTOC(←TOCとは何かを私はよく知らないですが;)の間にある、スペイン料理のお店【ジローナ】へ連れて行ってもらいました。この晩は、20時までは貸し切りだったそうで、Y女史がちょっと遅めに予約してくださっていました。Y女史のおすすめのお店はいつでもどこでもすごく美味しいので、私はこの日も大変に楽しみにしておりましたが、結論から申しますと、この【ジローナ】もそれはそれは美味しかったです! いかん、また思い出しよだれが!!

こじんまりとした店内にはお客さんがいっぱいです。カウンター席がいくつかと、2人用の小さなテーブルが5、6台並び、またお隣のテーブルとの距離もかなり近いという小さなつくりなのですが、なかなか快適なお店です。わいわいと賑やかなのに、お隣の方々の会話は全然気にならないのが、とても不思議。Y女史と、ここでも楽しくお話しできました。

まず、Y女史は炭酸水、私は辛口ジンジャエールを頼んで乾杯です♪ ジンジャエールはぴりぴりと辛くて美味しかったのですが、ウィルキンソンというメーカーのもので、瓶で売られているそうなので、今度買いに行こうかと思います。

お店の壁には、何枚も黒板がかけられていて、そこにチョークでメニューが書いてあります。スペイン料理というとどうやってもパエリアくらいしか思いつかない私は、グルメなY女史に注文を全面的におまかせします。

 *タコのアヒーリョ
 *エビとアボカドのシーザーサラダ
 *イカスミのパエリア

これらが、Y女史の特におすすめ!のメニューということでした。なるほど!「アヒーリョ」って何だろ!?

「アヒーリョ」というのは、食材をニンニクオイルで煮た料理のことだそうで、タコの他にもエビやホタルイカなんかもお店のお姉さんがおすすめしていました。
「タコのアヒーリョ」は、ぶつ切りのタコがオイルのなかでぐつぐつと煮えていて、お、おお、美味しい! ニンニク風味の濃厚なオイルも、添えられていたパンにつけていただきます。うーむ、美味しいなぁ!

次に「シーザーサラダ」。私とてシーザーサラダを食べたことくらいはありますが、こちらのシーザーサラダはこれまでのものとは何だか違う…。なにこのマイルドさ。ソースは野菜全体に和えてあり、そこへエビとアボカド、そして大きめのクルトンが乗っかっているのですが、何と言うか、とにかく美味しい。大きなエビのぷりっとした歯ごたえももちろんですが、サラダ本体の味わいが堪らなく美味しいのでした。これはヤバイ。ヤバうまい。いつまでも忘れられない味になりそうな、そんな予感。衝撃的な美味しさです。リピーターになっちゃうぞ。

最後に「イカスミのパエリア」、これが真っ黒でインパクトのある見た目でした。とにかく黒い! そこにレモンが鮮やかに添えられていますが、あまりに黒いので、お米以外に何が入っているのかほとんど分かりません。でもホタテなどが入っているようなのはなんとなく分かりました。でもって、これまた旨い! イカスミのために口の周りが真っ黒に染められてしまうのを時々は気にしつつ、美味しくいただきました。うーん、美味しいよう!

五反田【ジローナ】さんは、とにかく美味しかったです。私はかなり満足し、帰りの電車の中でもニヤニヤしながら帰りました。美味しかったなぁ!
他のメニューもとても気になるので、また是非行ってみたいですね。イベリコ豚とかも食べてみたいです♪ 私はよく知らなかったスペイン料理ですが、とってもいい感じでしたよ!




というわけで、お昼にうな重、夜にはスペイン料理という贅沢三昧の一日を、素敵なY女史とともに過ごさせていただいたわけですが、いやー、やっぱりご飯が美味しいっていいですよね♪ 翌日の私は、妙につるつるとしていました。やはり栄養をとらないといけませんね~。粗食もほどほどにしたい(←わざとではないのですが必然的に…)。あと、歩いたりおしゃべりしたりで楽しかったのも良かったんですね。毎日はやはり楽しく過ごさないと!!

と、つくづく感じた週末でした(^_^)
Y女史、どうもありがとうございました~☆






最近のこと

2010年03月28日 | もやもや日記





ちょっとうっかりしてたら更新しないままで数日経ってました(/o\;) 3月も終わってしまう!


さて、最近の私は季節の変わり目病で弱っている間に激痩せしておりました。ガリガリ亡者が帰ってきた!という感じで。おやおや、みすぼらしい…! 血糖値が足りないと頭もぼやーっとしてしまうんですよね。そう言えば、金曜辺りまでの記憶はかなり曖昧です。天気が悪い日が続くのは、そろそろ勘弁してもらいたい。

しかしながら、その間にも私は結構活発にあちこちへ出かけては、お友達と遊んだりしていたのですよ。で、やっぱ出かけたときくらいは美味しい物を食べたい! 昨日の土曜日には特に豪勢な御馳走ばかりを食べてきて、私は復活、大満足です。詳細はまた明日!
そして美味しいご飯は元気の源であると痛感した私は、旨い料理を自分でも作れるようになれればよいのになぁと思うものの、現実はなかなか厳しいのでした…ぐふっ(>_<;)


うーむ。
なんか、3、4日ほど更新しなかっただけで、文章がうまく書けなくなってしまいましたね; すごいグダグダ感溢れる文章です。大変失礼しました;ははは。
明日からまた張り切ってがんばります~(/o\)








誤読の克服は可能か

2010年03月23日 | 読書ー雑記




昨日、人生に対してどうにか前向きな考え方を持たなければならぬという必要から、エレンブルグの『13本のパイプ』のなかの一篇「外交官のパイプ」を読み返してみたわけです。

ところが、これが4度目くらいとなるこの短篇を読み始めるやいなや、私はこれまでに大きな読み落としをしていたことに気付かされました。
このお話では、最初外交官の所有物であったパイプの味わいがとても苦いものであるというのが物語の重要な要素のひとつであるのですが、そのパイプの苦さには構造的な理由があり、そのことは冒頭できちんと説明されてあったのです。私は昨日はじめて気がつきました。完全に読み落としていたようです。

なんてこった。いままでいったい何を読んでいたのだろう。この部分は読み落としても本筋とは直接関係がないような気もしますが、最初からこんなに盛大に読み落としているようでは、きっと他の部分でも読み誤っていたりするに違いない…。短篇小説で何行分かの文章を読み落とす。そのことでどのくらいの情報が失われることでしょう。私は文字情報の大切さが分かっていない。
うろたえながら読み進めると、やはり私は他にも曖昧な認識のまま読んでいて、そのくせ盛大に面白がっていたのではないかという疑惑がむくむくと沸いてきてしまいました。

こういうことは他の小説を読む時にも私はよくやらかしていて、ラーゲルクヴィストの『バラバ』などでも、それはもう何度も読み返していたというのに、やっぱり誤解していたところが多々ありました(そしておそらくいまだに思い違いしている箇所多数)。

なんだか、読めば読む程、読み間違いに気がつくような気がします。初めて読んだ時の感動は嘘ではなかったとは思うものの、しかしその時私が読んでいた(つもりの)ものは一体なんだったのかと疑い出すと、なんだかもう私のような薄のろは読書なんかやめてしまえという気にもなってきます。私は本当に読み間違いや読み落としが多いのですよ、もう呆れる程です。

とめどなく暗くなっていきましたが、読み進めるうちに、私がこの「外交官のパイプ」を愛する所以である物語の結末へと近づいてきました。

ペンキ塗りの若者フェーチカは、さまざまな娘たちと何度でも知り合い、夜のくらがりのなかで接吻したけれども、たとえきのう彼と接吻した娘が今日はほかの男と接吻したところで、彼はそれを不満とも思わず、噛み締めるパイプのその味を苦いとも思わないのです。人生のなかで人生そのものよりほかに何物ももたなかったから、心は平静かつ露き出しで、小鳥のように若々しかったのです。


そうだ、そうとも!
読み間違えが何だって言うんだ。昨日まで思っていたのとは別の物語に、また新しく出会えたってことじゃないか! 物語が新しい装いで私の目の前に現れたということを、むしろ喜ぶべきところじゃないか! 私が薄のろだって? そんなこと、今に始まったことじゃないだろうに! なんでも早合点したり、すぐに忘れてしまえるところは、場合によっては良いところでもあるだろうさ! 小鳥のように軽やかに! すべてを忘れながら単純な魂だけを持って軽やかに生きるんだ!!


こんな感じで、私は無事当初の目的を果たし、生きる活力を得られました。ありがとう、エレンブルグ! あなたはやはり素晴らしい! 名作の前では私の誤読なんざ霞んでしまいますね。読者の誤読を受け入れつつ、常にそれ以上のものを与えてくれるのが、すなわち名作であるのかもしれません。深い、深いな。


というわけで、薄のろい私に誤読の克服は無理っぽいですが、だが、気にするな! 物語の方では、そんなこと気にしちゃいないぞ、きっと! という訳の分かるような分からないような結論に達して事なきを得ました。あー、助かった。今日もどうにか生き延びられそうです。






【ミズオト】を読んでみよう!

2010年03月22日 | 同人誌をつくろう!

さて、同人誌YUKIDOKE-vol.3【ミズオト】の公開から1ヶ月が経過しました。ちょっと遅くなってしまったような気もしますが、さらに多くの方に【ミズオト】へ興味を持ってもらえるように、このあたりでもう一度宣伝をさせていただきます(^_^)

というわけで、早速。
【ミズオト】では現在11作品を掲載しています。今後1作品の追加を予定しておりますが、まずは第1期のラインナップからご紹介♪ 作品の内容説明を簡潔に、そして私の個人的な感想も書いています。
興味を持たれましたら、それぞれの作品タイトルには【ミズオト】web版のページへのリンクを貼ってありますので、どうぞクリックして読んでみてくださいませ!


――――――――――――――― ミズオト ――――――――――――――――

 

* イチョウ並木通り …… 百代紅葉(←タイトルからリンクしています)


『イチョウ並木通り』は優しいお母さんと女の子、そしてイチョウ並木のお話です。百代紅葉さんにはこれまでにも人形劇のシナリオを投稿していただいていましたが、今回は児童文学です。末っ子の女の子が大きくなって、お母さんは嬉しいような寂しいような、というところが個人的にはぐっときました。イチョウ並木の面々のやりとりも微笑ましくて幻想的、とにかく心が温まります。こういうストレートな優しい世界を、私は長らく忘れていたような気がしますよ…(ToT) 紅葉さんご自身の素敵なお母さんぶりもうかがわせる作品です♪



  * トリビヨ …… COLOC(←タイトルからリンクしています)


『トリビヨ』は今回初参加のCOLOCさんによる、レトロでシュールな雰囲気が漂う短篇3つ。大人になった僕のところへ、かつて遊んだ公園の鳥の形をした遊具が訪ねてくる「トリビヨ」、線路に置かれた硬貨はどうなる「予想外」、将来はなにになろうか「やせっぽち」。私は「やせっぽち」が一番好きかもしれません。子供時代のひねくれたようでいて純な悲しみが美しく描かれています。いずれも子供心が呼び覚まされるような、ほのぼの優しくてじわっと寂しい不思議な短い物語です。うまい!



  * グレイ …… 沢さくら(←タイトルからリンクしています)


沢さくらさんの『グレイ』。クリーニング屋で働く主人公の前に、ある日驚くべき客がやってきた!! というお話。沢さんから初めて原稿を送ってもらった時、私はあんまり面白いので大興奮した短篇です。私的にはかなりツボりました。このアッサリ感がたまらなく良い感じ!
ちなみに【ミズオト】掲載作品の表紙ページはほとんど私ノトマユミがデザインさせていただいたのですが、内容と全然合ってないじゃん!というご意見もあるかと……。『グレイ』も表紙と内容があんまり合ってないかなぁと思う作品のひとつです。沢さんゴメンナサイ! 中身はもっと明るくて楽しいんです~~!



  * still …… 烏 合(←タイトルからリンクしています)


烏合さんによる短歌集。烏合さんにはこれまでにも短歌をお寄せいただいておりますが、いつも、視覚的な美しさ、色彩の鮮やかさ、言葉の柔らかさなどなど、歌の心が分からぬ私にも、短歌の魅力がじわじわと伝わってきます。短歌という限られた文字数で表現される世界のことを、たまにはじっくりと考えてみたくなる。烏合さんの誠実さが伝染して、ついつい真剣になってしまう私でありました。私が今回もっとも好きだったのは、「鳥低く飛ぶ…」の一首。色がとても美しい!



  * ポラロイド・子供と ……たかふ じじゅん(←タイトルからリンクしています)


今回初参加たかふ じじゅんさんによる詩「ポラロイド」と「子供と」。いずれも独特のリズムを持った、私の感触では、水のイメージが強く感じられる詩の世界です。詩心のない私(詩心「も」ない私)には、正確にこの世界を理解し切ったという自信はまったくないのですが、それでも水の冷たさとか光のまぶしさのようなものをここから取り出すことはできたと思います。それでどこかちょっと寂しくて胸が痛む…みたいな。繊細な世界! 私は鳥がたくさん出てくるところが好きなんですね~♪


  * 山田ゆたかの誕生日 ……ねこきむち(←タイトルからリンクしています)


前作『山田ゆたか、24歳、OL、カレシなし』に続く3つの短いお話。ねこきむちさんからは実はもっとたくさん作品を送っていただいていたのですが、私の独断と偏見でこの『山田ゆたかの誕生日』を掲載させていただきました。だって好きなんだもん!
3つの短いお話を収めていますが、特に表題作の「山田ゆたかの誕生日」がおすすめです。可愛い。可愛い! とにかく可愛いんです。まどかさんの可愛さに、ひとり悶絶いたしました! ほのぼの青春小説という感じで、私のお気に入りのシリーズです♪



  * 仮面の姫 …… 梶谷友美/小笠原夕希子(←タイトルからリンクしています)


梶谷友美さんが文章を、小笠原由希子さんが絵を担当なさった合作第2弾です。前回【ツルバミ】に掲載させていただいた『深山幻想』も大層迫力のある美しい世界でしたが、この『仮面の姫』も相当美麗で、ひたすらじーっと眺めたい感じ!
物語はシンプルで短いものですが、「仮面」というものを深く追求してあって、今回もさすが梶谷さん!という出来栄え。どうしてあんな簡潔にうまく表現できるのですかね~?ほんと凄い。そして、小笠原さんの絵がまた物語の内容にぴったりマッチしていて素晴らしい! 細部までまじまじと眺めたくなる美しい絵の数々! 馬とかもう! 凄すぎ!
とにかく、ものすごくカッコイイので、是非じっくりと味わっていただきたい作品です。


 *『鍵が無いぞ、稲垣か!?』~ようこそ回文の世界へ……COLOC(←タイトルからリンク)


『トリビヨ』のCOLOCさんが、もうひとつ面白い作品を投稿してくださいました。
「回文」。
なにこれ、超面白いんですけど! 「しんぶんし」くらいしか私は思いつかなかったですが、COLOCさんの回文はそんなもんじゃないですよ! もっと長くて複雑! そして文章として意味が通っているような、いないような、でもやっぱ通ってるような…という奇妙な感覚を味わえます。上から読んでも下から読んでも同じになる言葉の連なりが、時にはロマンチックだったり愉快だったりします。た~の~し~い~~!
私はどうしてもこの回文の数々にカットをつけたくて、COLOCさんに無理を言ってカットを描かせてもらうお許しをいただいたのですが、ところどころでハズしてます(/o\;) スミマセン; みなさん、私のへなちょこカットに惑わされず、想像力を爆発させてください!



  * ハルムスの超短編 …… ダニイル・ハルムス作 ペーチャ訳(←タイトルからリンクしています)


ついにきた! 翻訳もの!!
私はハルムスはよく知らなかったのですが、愉快でとぼけていて、ちょっと人を馬鹿にしたような雰囲気のある超短編を、ペーチャさんが訳してくださいました! わ~、ありがとうございました!! まさかYUKIDOKEで翻訳作品が読める日が来ようとは…!!(感涙!)
おばあさんはひたすら窓から転げ落ち、マーシキンはコーシキンを殺し、セミョーン・セミョーノヴィチは目の錯覚に悩まされ…おかしなお話ばっかりです! あとがきもためになりますよ(^_^) 海外小説が好きな方にも、海外小説はあまり読んだことがないという方にもおすすめです♪ なにしろ、一個一個のお話が超短い。超短編ってなかなか面白いですよね。



  * アストランチア …… 夏 鳥(←タイトルからリンクしています)


『アジュライト』『ミモザ』に続く「蜥蜴と薔薇」シリーズ第3弾。今回の主人公は水谷七海。七海ってこんな女の子だったのか、意外! というわけで、是非とも未読の方には最初の『アジュライト』から読んでいただきたい作品ですね。【ミズオト】web版の『アストランチア』のページには過去作品のリンクも貼ってありますので、順番にどうぞ!
このシリーズは登場人物がそれぞれにとても魅力的でありまして、また随所に夏鳥さんの美意識が炸裂していて私はとっても好きな作品です。とにかく今は、つ、続きが気になります~(>_<;)



  * ロシア海岸 …… ノトマユミ(←タイトルからリンクしています)


私の描いたマンガです。『サンショウウオ』『夢のなかで』に続く「夢の漫画化」シリーズ第3弾。えーと、マンガです。私が昔実際に見たロシアな夢を再現してみたつもりですが、ロシア的要素は皆無です! 意味なんてなくたっていいんだ! と自分に言い聞かせて泣きながら描きました。
私自身には残念なことにこのマンガの面白さがあまり分かりませんが、一部では意外と高評価(注:あくまで当社過去比較)をいただけたので、見ようによってはどこかに面白さがあるのかと……どこ?(/o\;) あ、技術的にはようやくちょっとマンガっぽくなってきましたヨ!



――――――――――――――――――――――――――――――――――――




という、【ミズオト】の今回のラインナップ!
興味が沸いたという方は、是非! 今すぐこちらからご覧下さいませ~♪
感想など、ひと言でもお寄せいただけると感激至極でございます。ここのコメント欄でも、【ミズオト】web版のコメント欄でも、個別にメールでも構いませんので、よろしくどうぞ☆




同人誌YUKIDOKE-vol.3【ミズオト】
こちらにて、ただいま公開中です!

→→ 【ミズオト】web版






補足:追加の1作品は、今月中に追加予定です(^_^) 出来次第あらためてご連絡しますので、こちらも楽しみにお待ちくださいませ!









悪天候と悪感情

2010年03月21日 | もやもや日記


昨日は、もう猛烈に気持ちが沈んでしまって、もうだめだと思いました。特に、日が暮れるにつけて外ではますます風が強くなり、私の心はそのころには地獄の一丁目あたりまで行って、またまた「もう滅びればいい……!」と暗黒の呪文を延々と唸っておりました。スリラーバークでペローナ様のネガティブホローにやられちまったんじゃないかという落ち込みぶり。「ナマコに生まれ変わりたい」という勢いでした。

が、一夜明けて、今朝はすっかり本調子です! あー、素晴らしい朝が来た!

というわけで、いつものことなので充分に分かっていたことなのですが、私の落ち込みの原因は低気圧だったんですね。でも、不思議と落ち込んでいる間はそのことに気がつけなかったり。明け方は暴風と大雨の音で目が覚めましたが、それらが去ってしまえば気分は爽快です。

それで、つくづく思うのですが、私のように気圧のささいな変化くらいでも精神状態を激しく左右されてしまう人というのはどのくらいいるのでしょう。思うに、悪天候が長く続くと、それが及ぼす人間の心への影響というのは結構あるのではないでしょうか。嵐の時代(文字通り天候的な意味で)がやってきたら、それだけで人類は大ピンチかもしれないですね。まあ、とにかく昨日はしんどかったです。



というくだらないことばかり書くのもなんなので、今日の昼にK氏によって発見された新しいイモ料理についてのことでも報告しておきましょうか。

今日の昼は、何も食べるものがなかったので私は大量のジャガイモをふかして、コーンとタマネギを混ぜたサラダを作りました(←それっきり。一品だけの清々しい食卓。気休めにチーズだけは添えてみましたが)。我々はそうして大量のポテトサラダを黙々と食べていた訳ですが(←別に罰ゲームじゃないのです)、終わりの方になって(飽きてきた)K氏が、

「お、これをさ、ちょっと丸くまとめて油で揚げるって新しくない?」

と言うので私は、

「すごい! 冴えてるね、君! それにはコロッケとかいう名前を付けたらいいんじゃねえ? ぶわっはっは!」

と盛大に感心してあげました。おや、結局さらにくだらないことを書いてしまったようですね。うふふ。


あー、連休も中日です。春の高校野球が始まりましたね。甲子園が懐かしい気持ちもいっぱいですが、とにかく晴れてるって素晴らしい。





仏語で『ハウルの動く城』

2010年03月19日 | 映像(アニメーション)
かわいい……




いったい何回観れば気が済むのか分かりませんが、まずは日本語版、次に英語吹替版を観てきて、今度はフランス語吹替で『ハウルの動く城』を観てみました。英語版もなかなか良かったのですが、こちらのフランス語版も雰囲気がぴったりで、私は今のところ、フランス語版が一番好きかもしれません(日本語版よりも)。しかし、カルシファーは誰が演じても、すごく良い感じですね。特別収録版に収められた北京語と広東語版もどうなっているのかが興味あるところです。


さて、フランス語版ですが、私の一番大好きな場面。

 「君だ」

の台詞は、フランス語だととっても素敵。あわわわわわ。もうだめだーーっ!


前にハウルの記事を何度か書いた時にも多分書いていると思いますが、とにかくもうハウルが可愛くて可愛くてたまりません。観直せば観直す程に、いっそう可愛くなります。本当になんて可愛いんだろう。誰か助けてくれっ!! ぐぐぐ…

それに、これはなんという素敵なお話でしょうか。最高にロマンチック。だめだ、ときめきが止まらない……!

戦争とか人間の愚かさとか、そういうことを考えさせられる要素は盛りだくさんなのですが、私はハウルがあんまり可愛いせいか、ラブロマンスとしてしか観れません。うーん、ダメなやつ。ほかにもっと考えるべき点はあるだろうに。いや、でも素敵なんですよ!
特に、冒頭のハウルとソフィーが町で初めて出会うシーンは、繰り返し観るごとに泣けて泣けてしかたがありません。この映画は一度だけでなく、繰り返して観ることによって、より面白さが増す種類の映画だと思いますね。私はもう5回は観てますよ。観れば観る程、ときめきがキツくなります。これは…年を取ったせいかなぁ……(/o\;)




というわけで、『ハウルの動く城』はフランス語版でも面白かった!!

  →→ *過去記事:『ハウルの動く城』特別収録版




春の夢

2010年03月18日 | 夢の記録


夢を見る君を見ている
-マクスとヴィオラの春の夢ー


*別館に完成バージョンあり
【不透明記録:層】





春になると、春のせいなのか、官能的な夢をよく見ます。今朝もそんな夢を見ていたということを、起きてからは忘れていましたが、午後になってふと思い出しました。

夢のなかの私はそれなりに可愛いところのある女子高校生で(夢のなかでくらい若くて可愛くあることを許してください)、同じクラスで、私の席の斜め後ろには背が高くすっとした美しい男の子が座っています(夢のなかでくらい美形に接することを許してもらいたいものです)。

なかなか素敵な夢だったような気がするのに、詳細を忘れてしまいました。ただひとつ覚えていることは、これだけです。

私はその男の子のことを素敵だなあと思っているのですが、夢のなかでもやはり弱気な私はその思いを伝えられません。私とその彼がひたすら他愛ないことを話していると、なにかの拍子で彼は上着を脱ごうとするのですが、学ラン(←当然学ランでなければなりません)がぴったりと体に合い過ぎているせいか、喉のところのホックが外れないと言うのです。そこで私は、「もう少し大きいサイズに替えたらいいんじゃない?」とかなんとか言いながら、震える手でホックを外してあげたのでした。



こ、これはとんでもない夢を見てしまった!(ことをこんなところに書いてしまった!)
思い出した途端にドキドキして、ついまたキツネで妄想し、絵まで描いてしまいました。下絵で終わらすつもりが、ついつい仕上げてしまいました。興奮しすぎですね。いや、ハハ、春ですね。でも、春の夢は私に創造の翼を与えてくれるんですよ。ということで、もっと見たい。

今夜もとびきりの夢を待っています。








『緑色の耳』

2010年03月17日 | 読書日記ー東欧

リューベン・ディロフ 松永緑彌訳(恒文社)





《あらすじと内容》
表題作は、ソフィアで開かれた世界SF作家会議に出席したブルガリア人、アメリカ人、日本人、[第三世界]人の四人が、ホテルのバーで偶然同じテーブルに座ることになったのを機に、同じテーマで、一晩ごとに創作を発表することになった。テーマに選ばれたのはイースター島のモアイ像、一番手はアメリカ人ということになったのだが……
他に、宇宙船に乗り込んで来た不思議な美女をめぐる騒動『麗しのエレナ』、何世紀もかけて地球に帰ってきた宇宙飛行士が、かつての恋人に出会う『二重星』、そしてスヴェトスラフ・ストラチェフの『呼びかけの声』を収録。


《この一文》
“ともかく満足の原理が宇宙における生物のメカニズムを動かしている。科学や技術の進歩がどのような真実をもたらしたかはすでに検証済みである。もっともよい真実をいつもわれわれに開き見せてくれるのは科学でなく、芸術なのだ。
  ――「緑色の耳」より  ”





ブルガリアのSF短篇集があるということを教えてもらって興味を持ち、図書館で借りてみた1冊。

この文体は、ディロフさん特有のものなのか、それとも訳者の方の癖なのか、私には判断出来ませんでしたが、どうにもこうにも読みにくい! 今どういう状況になって、誰がしゃべっているのかがどうも分からない。やや高度な読解力を要求されるハードな本でした。って、そんなことはないんでしょうかね? 私だけですか?

おまけに、最初の「麗しのエレナ」「二重星」は、物語の中盤で状況を理解し、ようやく面白くなって来たぞ! と思うや否や、ばっさり終わってしまいます。しかもその結末があまりに唐突な上に暗いったらない!! 私はもうこの段階で挫けてしまいそうでした。

しかし、しかし、ここで諦めずに3話目の「緑色の耳」を読んだ私は、本当に偉かった。この「緑色の耳」はすごく面白かったのです! 前の2作がアレだったせいもあるかもしれませんが、それにしても面白かった。良かった! やれば出来るじゃないか、ディロフさん! 最後のストラチェフ氏の「呼びかけの声」は未読なので、ここでは主に「緑色の耳」についての感想だけ書こうと思います。


「緑色の耳」は、世界SF作家会議のために集まった各国のSF作家の中で、語り手の「わたし(ディロフさん本人と思われる)」と、アメリカ人有名作家、日本人作家、そして[第三世界]のまだ若い作家の4人がテーブルを同じくし、4日間の会期中に即興で作った短編を披露し合うというお話です。これは、猛烈に面白かった!

4人は、物語を創作する際に各自の民族的特徴があらわれるか否かを議論し、それを検討するべく、同じテーマで短編を作ります。物語の中の「ミスター・ディロフ」はその集まりのホストとなり、他の3人の作家の人となりを観察したりしているのですが、その描写が面白かったです。

アメリカ人は、やっぱりSF界では主流、売れっ子の金持ちで、声が大きくて自己顕示欲が強く、怒りっぽく大雑把で開けっぴろげな性格、でも物凄く頭の回転が速くて即興の才能に恵まれている。

日本人は、いつもとても清潔でスマートにスーツを着こなし、物事に対して公平で、英語も信じられないくらい流暢で(ここでは皆英語で会話している)、小柄でほっそり控えめな物腰(だが語りだすと止まらない)、仏陀のように穏やかな東洋的微笑みを浮かべている。

[第三世界]の作家は、まだSF界では新参者であるという気後れもあるが(小国出身ということでブルガリア人のミスター・ディロフは親近感を感じている)、若く率直で、でもどこか暗く屈折したところもある。

という感じで、ミスター・ディロフは各国の作家を見つめているのですが、日本人に対してだけ超絶ポジティブイメージを抱いているようなので(「麗しのエレナ」にも日本人宇宙飛行士アキラが登場する。やっぱり妙に優秀)、「仏陀って! ぎゃはは!」と爆笑しながらも、きっとディロフさん(本人)には具体的な日本人作家に対するよい思い出があるのだろうなと推測しました。世界SF作家大会って面白そうですね。

さて、ミスター・ディロフを含む登場人物の描写が面白いだけでなく、各国の作家が提供する短編もまた面白いものでした。物語の中で語られる物語、それを物語として書くディロフ氏、そして意外な結末。主人公を自分自身とすることで、物語の結末に不思議な余韻を残すことに成功した、なかなか複雑な構成のお話で、私はちょっと感心してしまいました。こういうのはメタフィクションっていうのでしょうか。実に面白いですね。他にもこの人のこういう作品の翻訳があるなら読みたいところです。うーん、これは面白かったなあ。


ブルガリアSFについては、創元SF文庫『東欧SF傑作集(上下)』のブルガリア編にも面白いのが沢山あったので、私の好みには結構合っているのではないかと思います。もうちょっと探ってみたい。







ロータス オリジナル・カラメルビスケット

2010年03月16日 | もやもや日記




近所のお菓子屋さんで、今度はベルギーのお菓子を買ってきました。なんか見るからに美味しそうと思って(そして定価よりも安くなっていたということもあり)購入し、すぐに封を開けてみたのですが、これが本当に美味しかったです。やばい。ハマりそうかも。

角の丸くなった長方形のビスケットは、キャラメルの味とともに、シナモンの味もします。濃厚な味わい。そして、ざくざくざらざらとした、しかし乾燥している訳では全然ないというガッチリした歯ごたえも良い感じです。輸入の際に書かれたと思われるパッケージ裏の日本語説明文には「コーヒーによくマッチします」とある。そうでしょうとも。実際合いますよ、うん。コーヒーもっと飲んじゃうぞ。ついでに、2、3枚食べただけで結構満たされるところもいいですね。これはいいぞ。


というわけで、私は抵抗するまでもなくあっさりとハマりそうです。今のうちに買いだめておくか……。
でも、ひとつ気になったのは、パッケージに載せられた商品イメージと、実物が違うこと。柄が、違うんですよ。パッケージの方には植物の柄が浮き出たビスケットの写真が載っているのに、実際は“Lotus”という文字と草?みたいな素っ気ない柄になっています。うーん、残念。ま、どうせ食べてしまえばどちらでもよいことなんですけどね。

明日あたり、ちょっと追加購入しに行こうっと。