半透明記録

もやもや日記

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つながらない

2011年06月30日 | もやもや日記





明日からしばらくネットに繋がらないみたいです…うぅ! うちのネット環境の切り替えのためなんですが、今のから次のに移るまで、間が二日間ほど空くみたいなんですよね。。。


というわけで、日付が変わる、今夜7/1(金)からしばらく留守にしますが、うーむ、しまった、今日くらいはちゃんとブログの更新をしておくのだった! でもちょっとネタを思いつかなかった。

ちなみに来週末も4、5日ほど留守にするので、7月はますます更新が減りそうです。いかんなー、いかん! でも休んでいる間に、いろいろと吸収してくるつもりですよ! 暑い時は思い切って活動的に外へ出かけるくらいが、ちょうどいいはずですよ!


そんなわけで、みなさん、しばらく御機嫌よう~~♪






奥華子「ガーネット」

2011年06月29日 | 音楽









さっきお店で奥華子さんの「ガーネット」が流れたんですよ。思わず硬直してしまいました。まさか、こんなところで……


この季節、この曲はやめてっ!!

涙が、溢れ出てしまうではないか!!!!




というわけで、速攻で帰宅して、あらためてこの曲を聴き直してほろほろと泣いておりました。フェイスタオルもくたくたになるほどの水分を放出してしまいました。このクソ暑いのにとんだ脱水だよ!(´;ω;`)

「ガーネット」は、名作中の名作アニメ『時をかける少女』(過去記事)のテーマ曲でありました。私はこの映画が、原作ごと大好きなものですから、曲を聴かされただけでもうどうにもたまらないわけです。

奥華子さんの美しい歌声もさることながら、歌詞の内容は映画の内容とぴったり一致していて、テーマ曲としてはほとんど完璧な曲です。何度聴いても泣いてしまうわ。参るわ、ほんとに。

とくにこの部分が私にはヤバイ。


 《この部分》
 変わっていくことを 怖がってたの
 ずっと友達のまま いれる気がした
 終わってくものなど ないと思った






そろそろ夏だし、また『時をかける少女』を観直そうかな。まさかと思いますが、まだご覧でないという方は是非いちどご覧になってはいかがでしょうか。同じく細田守監督作品の『サマーウォーズ』とともに、また夏休み前とかにテレビで放送されますかね? 是非ノーカットでお送りしてほしいところですね。

一度しかない夏を、その意味を、きっとこの映画とこのテーマ曲とは教えてくれることでしょう。



あー、いい曲だ! あー、いい映画だ! たまらなく、胸が痛みます。美しさに、この、美しさに。







…あ、あちい!

2011年06月28日 | もやもや日記






暑い。暑すぎる……(ヽ´ω`)!

まだ6月なのに、なんなの、この暑さは??




というわけで、ここ数日あまりにも暑いので更新できませんでした。謎のかぶれに悩まされたり、謎の腹痛に悩まされたり、暑さに疲れて夕方くらいにフッと意識が遠のいたりしてました。暑いよ~~、暑いんだよ~~!


しかし、暑いのも今年はこれでも全然マシなんだろうと思います。なぜなら、とうとううちにも扇風機がやってきたから! すごーい! 扇風機ってすごーい! ほんとに自分で扇がなくても風が起こるんですよ! 文明って素晴らしいですね!! と毎日感激しております。特に、夜中などは大阪は既に熱帯夜が到来しているものですから、私が寝てても黙って働いてくれる扇風機君には心底感謝しています。ありがとう! ご苦労様です!!


いまどき扇風機くらいでこんなに感動する人はどのくらいいるのか分かりませんが、このくらいで感動できるっていうのは我ながら幸せなことですよね。
人は一度上げた生活レベルを下げることは難しい、なんてよく言いますが、私の場合はエアコンがあったところから無いところへ移るのには特に何の感慨もありませんでした。そりゃ多少は不便ですが、私はもともとエアコンが苦手でしたもので。
しかし、エアコンもまともな扇風機もなく、自前の腕に団扇を握りしめて扇ぐ数年間ののちに、立派な扇風機のある生活へとレベルアップしてみると、すさまじい感激がありました。人類の英知ですね! 1時間30ワットだかで延々風を送ってくれるんですよ! すごいよ!!


そして、扇風機というのは私が知っている形態からもうそれ以上進化していないのかと思っていたら、そうでもなかったことにも驚きました。消費電力の低減はもちろん、機械自体の大きさがとてもコンパクト(薄く、軽く、静か)になっていました。あと、自動で電源が点いたり消えたりする機能なんかも付いてた。いやー、技術の進歩って素晴らしいなあ!!

扇風機にはリモコンも付いてましたが、うちは狭すぎてリモコンを使う余地がないのだけが残念。しかし、扇風機にまでリモコンが付く時代になっていたのかー、いやー、そうか、そうか。



今年はほんとうに扇風機が品薄になっているそうなので、無事に入手できてよかったです(^_^) おそらくこの夏はフル稼働状態になりそう。がんばってくれ!!









空が青すぎる

2011年06月25日 | もやもや日記





昨日、今日と、ものすごく空が青いです。夏らしい青さと暑さですが、まだいまいち夏っぽくないのは静かすぎるせいかもしれませんね。ミンミン言うあれがまだいない。


昨日は歯医者のために隣町までてくてく歩きました。炎天下を徒歩で移動するのはどうかと思いましたが、真っ青な空の下をぼんやりしながら歩くのは気持ちよかったです。途中でちょっとフラフラしましたが、それは暑さのためというよりも橋の上を歩いていたからかも。私は橋が怖い。橋の手摺はちょっと低すぎると思うのですが、いかがでしょう。それに自動車も走っていて、あれは絶対に歩道へ突っ込んでくるに違いないと思ってしまって、気が休まりません。橋でなければそんなことを思わないのですが、橋の上だと悪い想像ばかりしてしまいますね。不思議。

で、歯医者なんですけど、取れた詰め物も詰め直しましたし、昨日は検診でした。それで次はまた半年先に検診と思いきや、もう一ヶ所欠けているところを発見されてしまいました。いや、いいことなんですよね。検診する意義があったというものです。幸い、欠けていたのは私の歯ではなく、前に詰めた樹脂製の詰め物の端だそうで、この樹脂製の詰め物というのは年月とともに劣化するのでいずれは詰め直さなければならなかっただろうという話でした。というわけで、それなら早い方がいいだろうと思い、来週また歯医者です。6月は歯医者に毎週のように通いましたねー。でも今度こそ終わりだ!




空が青いと遠くまでよく見えます。私は実際に左目の視力が自覚できるほどに上がるので、好天の日っていうのは気持ちがいいなあ!







最近のこと

2011年06月23日 | もやもや日記







あ、暑い……!

いよいよ大阪も暑くなってきました。ちょっとバテ気味。暑さ対策を思い出さないとヤバいな! 麦茶沸かすか!

去年の今頃は、ちょうど横浜から大阪へ戻って来たころでした。あ、もしかするとぴったり一年かも。長かったような、短かったような。引越して直後に台湾旅行を敢行して、楽しくもありましたが台湾の蒸し暑さにかなり疲れてしまった私は帰国後そのまま10日ほど寝込んだんですよねー。鼻血の止まらない一週間を送ったのであった。あれは辛かった。体力がなかったんだなー。は、は、は……。しかも去年の夏は大阪もやっぱり暑くって暑くって、もう……


そんな去年の暑さ地獄を思い出して、今から恐々としております。うちにはエアコンが無いんだ\(^o^)/ 扇風機だってクリップ式の小さいのが1台あるっきりなんだ\(^o^)/ さあ、がんばるぞ!!

と意気込んでみたものの、いまいち今年の暑さを乗り切る自信の持てないらしいK氏は扇風機を買うことに決めたそうです。真夜中(←判断力最大低下時間帯)にネットでポチッと注文したらしい。おお、ついに扇風機がやってくるのか! それは期待ですね! たのしみ~! ああ、もう絶え間なく団扇であおぐ必要がなくなるんだなぁ。技術の進歩って素晴らしいなぁ。


しかし、聞いたところによると、扇風機はけっこう品薄状態なんだそうですね。やはりこのご時勢ではエアコンよりも扇風機を選ぶ人が多いということなんでしょうか。ともかく少しでも涼しく過ごせたらいいですねー。



それにしても、いつの間にやらもうすぐ本格的に夏ではないですか。今年も半分終わっちまう。うーむ……。

放置している同人誌のために漫画を描きたいのですが、なかなか描けないのです。少しも進まない。進まないなあと思うので、ますます進まない(気持ち的に)。うーん、うーんと唸っていたら、K氏が「もうおれのために漫画とか描いてくれないの?」とか言い出し始めました。

えっ!?

そうでしたっけ? 君のために描いてましたっけ? そう言われるとそうだった気もする。最初のPCで描いた漫画はたしかにK氏のために描いたのでありました。その後はK氏のために描いて贈っても(←誕生日などに、プレゼントとして…;)あまり喜ばないので、どうでもいいのかと思っていました。

もう誰のためでもいいのですが、そうだな、久しぶりにがんばるか! と一念発起して、ちょこちょこ描き始めてみたのが上の画像。まだ下描きです。下描きを一枚とちょっとだけ描きました。ふうふう、疲れたな…(ヽ´ω`)!

この手の下描きはいくつもストックがあるのですが、いずれも清書にまで至っていないので、ここらでどうにかして清書したいところです。どれかは同人誌用に使えるかもしれないしな。うん、がんばろう。。。いや、いつもそう思うんだけどね。。。



あと、最近はきんぴらの具としてミョウガを使うのにハマっています。爽やかでおいしいです!





というわけで、最近はこんな感じです。うぅ、座っているだけで汗をかくような季節は確かにやってきていますね。精神も肉体も夏に備えなければ!










『魔法少女まどか☆マギカ』

2011年06月20日 | 映像(アニメーション)



《あらすじ》
大好きな家族がいて、親友がいて、時には笑い、時には泣く、そんな平和な日々を送る中学二年生、鹿目(かなめ)まどか。ある晩、まどかはとても不思議な夢を見る。

その日も訪れるはずだった、変わらぬ日常――。しかし、訪れたのは非日常――。まどかの通うクラスにやってきた、一人の転校生・暁美ほむら。まどかが夢で見た少女と瓜二つの容姿をした少女。偶然の一致に戸惑うまどかに、ほむらは意味深な言葉を投げかけるのだった・・・。






少し前に非常な話題となり、大人気を博した『魔法少女まどか☆マギカ』が、このあいだの土曜日にニコニコ動画の生放送で一挙放映されました。迂闊な私は直前までそのことを忘れていて、K氏が「もうすぐじゃない?」というので慌ててニコ動へ駆け込みましたが、時既に遅し…! 会場は満員でプレミアム会員でない私は無惨にも視聴することができなかったのです。

ところがそこへK氏が得意げな顔で「オレはタイムシフト予約をしておいたよ」と言うではないですか。情弱乙☆だのなんだのとバカにされながらも、私はK氏にお願いして無事に一緒にタイムシフトで『まどマギ』を観させてもらえたというわけです。助かった! ていうか、「生放送やるらしいよ☆」とK氏に教えてあげたのは、そもそものところ私だった! さすが私! 抜かりねえぜ! 寧ろ感謝してほしいぜ!




…という前置はどうでもよいのでして、『魔法少女まどか☆マギカ』です。

とても面白かった。素晴らしく良く出来たアニメですね! なるほど完成度の高さはたしかなものでした。キャラクター設定、舞台設定、ストーリー、演出、すべてが素晴らしかった。全12話を5時間以上かけてぶっ通しで観ましたが、少しの中だるみもなく進んで行く展開には、心の底から感心しましたよ! これは実に素晴らしい!!



以下、ネタバレを含んだ私の感想を書いてみたいと思いますので、未視聴の方はご注意くださいませ♪



**************


【魔法少女もの】というと、14歳くらいで思春期の女の子が魔法の力(&可愛い変身付き)を得て悪と戦ったりする、というのが定番ですよね。この『まどか☆マギカ』の優れたところは、その「定番」の設定に、ひとひねり、大きなひねりを加えたところでしょうかね。つまり、「魔法少女が魔法を使うということを、当たり前のこととしなかった」ことです。

登場する女の子たちは「魔法と奇跡を手に入れる」ことに憧れはしますが、「そのための代償」を怖れもします。キュウベエというウサギのぬいぐるみに似た姿の生命体が、まどかのような少女たちの前に現われては「どんな願いでも叶えて上げる。そのかわりに魔法少女となり魔女と戦うという契約」を持ちかけるのですが、「魔法少女」として「魔女」と戦い続ける日々は常に死と隣り合わせであるという事実に、彼女たちは尻込みするのです。

とにもかくにも、この「契約」と「代償」ということが全編を通してずっとテーマとなっていたようです。それが実に面白かった。少女たちは時に「他の選択の余地がなかったために仕方なく」、時に「安易に、それでもそれなりの信念を持って」キュウベエと契約を交わしてしまうのですが、主人公のまどかは迷い続けるのです。最後まで「魔法少女」になりたいのか、なるべきなのか、なってどうするのかを迷う。『魔法少女まどか☆マギカ』というアニメが、主人公のまどかが魔法少女にならないままで進んでいくのが最高に面白かったです。まあ、先の展開は読めないことはなかったですけれど、しかし、これぞ発想の勝利と言えましょう。



さて、物語は全部で12話。先ほども書きましたが、少しの弛みもありません。ずっと真直ぐに、ぶれずに、最終話まで緊迫したまま進みます。私はこういうのが好きだ。12話しかないのに番外的な回を入れることもあるテレビアニメのシリーズ展開を、これは退けてありました。いいぞ、それでいいんだ!!(あくまで私の好みの問題ですけどね;)


12話でぴったり充分に完成していたと思うけれども、もしも『まどか☆マギカ』がもっと分量のあるアニメシリーズであったら(たとえば30~50話程度の)、私は『少女革命ウテナ』にハマってしまって抜け出せないように、このアニメにもハマりにハマったかもしれません。もしもそれぞれの登場人物をより深く描写する余地がこのアニメの枠に与えられていたら、私はきっと深く深くはまりこんだことでしょう。そのくらいにキャラクターのそれぞれは誰もかもが魅力的でした。

あー、でも「さやかさん」はそうでもないかもー。どっちかというと私の苦手なタイプ。いくつかのアニメに登場する彼女のような、最初は剽軽でチャキチャキした女の子は、わりと高確率で途中から魂の暗黒を撒き散らすようになるんですよね。『とらドラ!』の「みのりん」も酷かったもんなー(いや、最終的にはすごくいい娘なんだけど!)。「さやかさん」ファンがいらしたらゴメンナサイ。でも、彼女の率直さと裏腹の焼けっパチな言動は、なかなかリアルでとても他人事とは思えなくて見ていて辛かったのでございます。そんなことで落ち込むな~! そんな男のどこがいいんだよ~~!(毎日お見舞いに来てくれてた女の子に何も告げずに退院するとか、上条、最低だぜ!) もっとこの先素敵な男の子といくらでも出会えるのに~~!!と言ってやりたくて仕方がなかった。可哀想な「さやかさん」。
でも「杏子さん」との関係性を考え合わせるならば、やはり「さやかさん」のキャラクター設定は完璧でしたね。

で、私は誰が好きかと申しますならば、もちろん「ほむらさん」一択ですね! クールで万能な黒髪ロングの美少女、でも実はドジなおさげの眼鏡ッ子だった過去もあり……なんて、狙い過ぎのキャラクターかもしれませんが、否!! 「ほむらさん」は実に魅力的なのであります。あー、素敵だ! 好きだ!!

ほむらさんは素敵であった。実は彼女が主人公であったのだと私は思う。というか、まどかと表裏一体をなす者としての、もうひとりの主人公だったのだと。不屈の魂。美しい人だ。実に美しい。

そして、キュウベエ。情報をいちいち後だしするのはやめろ! おめーの顔がドアップになるたびに、私はその赤い両目を指で突っついてやりたかったぜ!!
少女のみなさん、一見可愛らしい姿をした怪しい奴と、うっかり契約なんてしてはいけませんことよ!
…しかし、キュウベエは悪ではない。悪ではないけれども、こういう存在とどのように付き合うべきかは一考の価値がありますね。キュウベエのように可愛くすら見えないけれど、このような存在は、この、私たちのこの世界にもいくらでも見つけることができますから。



本当はもっと色々と書きたいことがあるような気もします。けれども、どうにもまだまとまりません。表面的なことにしか言及できなかった…とほほ。もう少しがんばるか。


『魔法少女まどか☆マギカ』の素晴らしい点については私なりにいくつか挙げてみましたが、この作品を素晴らしくしている一番の要素は、「さまざまな解釈の余地を与えてくれている」ということかもしれません。

多くを語りすぎない。そのためにかえって、私たちはその細部からさまざまな問題点をそれぞれが好きなように取り出して、考察し、解釈を試みることができるのです。面白さの正体はきっとこういうことでもあるのではないでしょうか。私たちはこの作品に触れて、色々なことを考えることができるんです。考えたくなるんです。それが素晴らしいと思う。



もうひとつ。途中で『ウテナ』の名を出したので、ついでに書きますが、『まどか☆マギカ』を面白いと思う人なら、『ウテナ』も面白いと思えるのではないだろうかと私は思いました。両者はビジュアルこそ違いますが、実に良く似た要素を持っています。14歳の少女の「力」を扱っている点といい、また主人公のまどかとほむら、ウテナとアンシーの関係性およびそれぞれの役割などに私は共通点を見ました。また、物語の展開の仕方、戦闘シーンにおける特殊演出、舞台の各所に見られる華麗な装飾、忘れがたい音楽、そういったことなどにも、私はウテナと同様の感激と興奮を覚えたというわけです。しかしまあ、よく考えると、こういうことは優れたアニメには共通することですよね。

要するに、『魔法少女まどか☆マギカ』は私の好みにドンピシャであったということですよ。うーむ、面白かったなあ!











「夢大盡」

2011年06月18日 | 読書日記ーフランス


『リイルアダン短篇集(上)』辰野隆選(岩波文庫)

伊吹武彦訳





《あらすじ》
青年詩人のアレクシーは21歳の誕生日の夜を、友人である画家と音楽家とともに過ごしていた。アレクシーの宿には小さな開かずの扉があり、ときおりその隙間から苦しげな老人の声が洩れ出るのを聞いた三人は、それに興味を示すのだが……


《この一文》
“「ああ、お若い方、あなたですか!」老人は息も絶えだえに言葉を途切らせながら、ごく低い一聲で一語一語いつた。――「私はお前さんのいつてることを聞きました。そら……その聲に……聞き覚えがある。お前さんは話してゐましたね……王様のことを、流された人のことを……。私も夢想家です……私は一生夢を見て過ごしました!……さつきはお蔭で楽しうござんしたよ……最後の夢を見させて下さつたんだ! 夢! ……美しいもんですよ……だが……毎晩都の大路小路をうろついてゐると……時には見つかりますよ……夢を先づ先づ正夢にするだけのものが!……みんなはただ長い間の癖で……そんなものは、相手にしないだけの話です。――ところが……地味にして、気をつけて、見つけたものを巧く廻せば……長の年月には……なれますよ――金持に! 見て下さい!」 ”






とにかく、夢を見ないことには始まらないのです。

私もさまざまな夢を見ます。起きていても寝ていても、たくさんの夢を見てきました。時には具体的な夢を、こういう人間になりたいとか、こういう職業に就きたいとか、多くの夢が通り過ぎて行って、私はそのうちのどれひとつとして現実にすることはありませんが、心は爽やかです。実現しなかったということで私の心が曇ることはもはやなさそうです。そこは、わりとどうでもいいようなのです。いつのころからかそうなった。かつては、もちろんいくらかは苦しみましたが。

さて、しかし、それはどうしてそうなったんだろうと考えていたのですが、それは私が夢想家だったからなんだなあ。私は夢想家だったんだ。だからもうほかのものになる必要なんてないんだ。それだけではだめかもしれないけれど、とりあえず夢想家であることには違いないし、夢想家でいることは、私にはなによりも心地いい。たとえば人生に期待するものが「幸福感」であるとするならば、私は幸福ですよ。夢を見ていられれば。それだけでも充分に。


夢と言うと、いつか、こういうことを思いついたことがあります。私が現実世界で美しいものを見たり聞いたりすると、私がそれを忘れてしまっても、夢はいつまでもそれらを保管してくれていて時々私に見せてくれるんだと。現実の美しいものを夢の中に持ち込めるのだと。夢と現実とは繋がっているのだと。どちらも同時に美しくあることは可能であるのだと。私は夢想家ですが、それは現実を愛さないということではないですね。ただ、どちらでも同じように生きたいと思っているのです。できれば美しく。





ともかく、夢を見なければ始まりません。
この物語に登場するご老人のように、一生を夢を見ることに費やせたらいいなあ。そしたらきっと幸せな生涯だ。



夢、美しいもんですよ…!

ええ、ほんとうに。




金曜日は散歩

2011年06月17日 | もやもや日記





このところ、毎週金曜日には散歩しています。と言っても、散歩するために出かけるのではなくて、別に用事があって外に出て、用事が終わったらそのままブラブラするというだけのことなのですが。


今朝も用事があって新大阪駅まで行ってきました。先週も行ったけど、今週も行った。毎週行ってます。たぶん来週も行きます。活動的な最近の私。

大阪駅構内の地下にある食材を売っているお店で、先週は売り切れていた品物がその時は「来週の入荷予定です」とのことだったのですが、今日行ってみたら無事に入荷されていました。よかった! 買った!



その帰り道。




大きな枇杷の木です。
実がたくさん生っています。ご、ごくり。

先週もこの木の前を通りましたが、雨が降っていて黒い傘をさしながらトボトボ歩いていたから気がつきませんでした。あー、一度でいいから枇杷を腹一杯食ってみたいものだ。




さて、新大阪駅のお店で何を買ったのかと申しますと、輸入菓子です。



コレです(^o^)
【ツーバイツー ナチュラルビスケット】です。前にK氏から「バニラ味」のものを貰いましたが、今日はその姉妹品の「イチゴ味」を買ってみました。



上が前回の「バニラ味」。「ねことフクロウ」の絵が描いてあります♪ 可愛い! 中身もネコとフクロウをかたどった大きなビスケットで、おいしかったんですよね。

「イチゴ味」のほうも、「ライオンとネズミ」をかたどったビスケットが入っています。イチゴ果汁で風味づけされているらしいですよ。そしてまた「ライオンとネズミ」というのはイソップ童話からきているそうです。「フクロウとねこ」はエドワード・リアの詩でしたね。そういうのって面白いなぁ!




ネコとフクロウのときは、ネコが2枚しか入ってなくて残念でしたけれど、さてさて、ライオンとネズミは何枚ずつ入っているのかしら?

ネズミがちょっと可哀想な顔をしていて可愛いですね(´∀`*)









まめまめ詐欺

2011年06月15日 | もやもや日記




“人間の運命はすべてルールにしたがって行なわれるチェスではなく、あの富クジを思いおこさせるようなことがしばしばある ”

  -エレンブルグ『わが回想』より-



人生はままならない。不公平なことだってどうも多いみたいだし、怖れたり悲しんだり憤ったりすることばかりのようにも思えて、人生はままならず、また短すぎる。短いのである。であるからして私はできるなら日々を言ってもしかたのない愚痴や不平不満を言うだけに費やしたくないのである。時々わずかに見つかる美しいものだけを選り出して軽やかに生きていきたいのである。


でも、これだけは言わせてほしい…




そら豆よ、

そいつはあんまりだ……!(´;ω;`)






…はあはあ……!

実は昨日、そら豆を買ってきたのです。私は普段はあまりそら豆というものを食べないのですが、ちょっと珍しいものを食べたいような心持ちでしたので、ちょうど目に入った袋入りのそら豆を買ってきたというわけです。

恥ずかしながら、私はそら豆を鞘から取り出すのは昨日が初めてのことでした。これまでは既にむいてあるものしか見たことがなかったし、買ったこともなかった。なので知らなかったんです。まさか、そら豆が、こんな風に鞘におさまっているだなんて……

 衝撃の写真をご覧あれ!
 ↓↓


1個しか入ってないッ……!Σ(^o^;)

知らんかった、てっきり枝豆みたいに3つくらい入ってるのかと……ガクガク、まあ、まま待て。落ち着け。鞘は袋一杯に、まだまだたくさん20個くらいはあるぞ! 全部むいてみるんだ!



 そしてさらなる衝撃の写真はこちら!
 ↓↓


……!? Σ(^o^;)




これで全部でございました。………。………………。

うぅっ…!(´;ω;`)



私の悲しみがお分かりいただけたでしょうか。まさかそら豆にこんなトラップが仕掛けられていたなんて、世の中というのはまだまだ私には分からないことだらけだったんでございますね…シクシク! おまけに鞘の中身が空っぽだったものもあって、それをむいたときの私の受けた衝撃ときたら、もう……夕飯は豆々パラダイスになると思っていたのに……とんだ豆々詐欺ですよ! シクシクシクシク!


ちなみに、その、ほんのわずかなそら豆(←恨み深い私は嫌味を忘れない)は、上のようにフライパンでじわじわと焼いて、クレイジーソルト、オリーブオイル、パルメザンチーズをかけていただきました。小洒落た一品でありました。おいしかったです……




というわけで、ゆうべはそら豆詐欺にひっかかって転げ回った! というお話でした。あー、あー! 勉強になったなあー!!




あ、そう言えば、よく「そら豆のベッド」なんていう表現を見たことがあったのですが、実際にそら豆を割ってみると、中は白くふかふかした綿状になっており、そこにぴっちりと豆が収まっているのでした。なるほどなー、たしかにベッドですな。これは本当に勉強になりました。
何事もやってみるものですね(^_^;)フフ…