実物を間近に見てみたいなあ、と思う絵がいくつかありまして、スルバラン(Francisco de Zurbarán, 1598年11月7日 - 1664年8月28日。スペイン)の作品もその例のひとつです。
私は「聖ウーゴと食卓の奇跡」という絵ではじめてこのスルバランという人を知ったのですが、それがどれほど衝撃的な出会いだったかはうまく説明できそうにありません。とにかく、その白さと静かさに圧倒されました。そして、その穏やかさにも。どうしてこんなに穏やかなのか。そして、なにか「正しさ」のようなものがあって、目が離せません。
目が離せないままずっと眺めていると、私の心中には次のような反省が促されるのでした。「炎を消さずに燃やし続けろ」。そう言われているような気がします。確かさ、とか誠実さ、とかそういう言葉を思い出すような。
私は一瞬の勢い良く燃え上がる炎を好みますし、私自身もおおかたそういう性質を備えていると感じるのですが、スルバランの絵には消えないように燃やし続けられた炎のすごさというものを感じます。それを私は魅力的に思うのでした。
San Hugo en el refectorio de los Cartujos
Plato con limones, cesta con naranjas y taza con una rosa
上の絵の右部分拡大。この部分のなにもかもがすごい
ここでスルバランという人物についての詳細と、彼のたくさんの作品が見られますよ。
脚を縛られた子羊の絵もかなり感動的。
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Wikipedia : フランシスコ・デ・スルバラン