半透明記録

もやもや日記

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ピタゴラスイッチ

2005年04月30日 | もやもや日記
というNHK教育で放送されている、とても面白い番組があります。
私はたまに録画してまでみているのですが、とっても楽しい。
特に「10本アニメ」というショートアニメのコーナーが大好きです。
他にも、《いつもここから》のお二人による「アルゴリズム体操」なども
目が離せません。
「山田バージョン」は何とかいけそうですが、「菊池バージョン」は
なかなか習得できなさそうです。
リズム感がねー。

さて、写真のペンギンは、ピタとゴラというそうです。
この二人が色々な疑問を百科おじさんに教えてもらうというコーナー。
先日、K氏がこんなことを言い出しました。
「これ、君に似てるよね」
「・・・、どれ?」
「この帽子の方」
「・・・」
「バケツの方でもいい」
「・・・」
可愛いけど、似ていてもあまり嬉しくないのは何故かーー。
というか似てない。
と思う。
そういえば彼は、ホークスの城島選手がブラッド・ピッドさんに似ていると
激しく主張するような人でした。
今のところ誰からも同意を得られないと嘆いています。
そんな彼の言うことなど、どうやら気にすることもなさそうです。
どうせ似ているなら、「ハッチポッチステーション」のダイヤさんがいい。
キオスクのおばちゃんのダイヤさんのもうひとつの顔は、
美貌のミス・ダイヤモンド。
二重生活、ロマンですね~。

ティッシュケース(その2)

2005年04月29日 | 手作り日記
クマのアップリケ付きティッシュケースを作ってみました。
顔がどうしても不細工になってしまいます。
難しい・・・。
しかし、誰かに似ていると思っていたら、私の甥でした。
いや、別に君が不細工だと言っているわけでは・・・!
君はとても愛くるしいですよ!
ほんとに!
と、弁解しようと思ったけど、彼はまだ字があまり読めないので(5歳)、
この記事を読まれる心配はないのでした。
でも、人づてに(母、姉などから)ばれたら、
空手を習い始めたばかりの彼に蹴り倒されそうなので、
やっぱり弁解しておいたほうがよさそうです。

知らず知らずのうちに、アップリケのクマに君の顔を描くほど、
私は君が可愛いのですよ。

よし、セーフ。

模様替えをしてみました

2005年04月28日 | もやもや日記
ブログのデザインを変えてみました。
が、変更点がすぐには反映されず、作業の途中で御覧になった方は、
とても読み辛い思いをなさったかもしれません、申し訳ないです。
季節柄、爽やかさを追求してみたんですが、なかなか難しいですねー。
週末までには安定すると思います。
それまでは、変化を楽しんで下さいませ!

ティッシュケースをつくってみた

2005年04月27日 | 手作り日記
ちょうどポケットティッシュサイズに余った端切が山のようにあるので、
ポケットティッシュケースを作ってみました。
端切の量からすると、まだまだ沢山作れてしまいそうですが、とりあえず3、4つ作製。
小さい割に結構手間がかかってしまいます。
ケースの形にするのが、面倒なんですね。
まあ、四角く裁った布を縫い合わせていくだけなんですけども。
楽しいのは、刺繍やアップリケを付ける作業です。
K氏によると、あとはアップリケを付けるだけのキットがあれば売れるのではないかとのこと。
確かにアイロンプリントのフェルトを貼るだけだったらいいかも。
何種類か組み合わせて遊べたら楽しいかもしれません。
なかなか鋭いぞ。

タイトルは、ケースの機能とは関わりがないので、なくてもよいのですが、
楽しいのでいちいち名付けていきます。
他にまだ作業中なのは「赤いスイトピー(シロクマ編)」「メタル犬Spittle 昨日を振り返る」などなど。
もしかしてすごく下らないんじゃなかろうか、と時々我に返りつつ作業を続けます。


ティッシュケース無限増殖中。

奈良ーー室生寺、長谷寺、法隆寺(その2)

2005年04月25日 | 旅の記録
11:20 長谷寺

雨も上がり、先ほどの室生寺よりもやや観光地らしさが感じられる長谷寺に参る。
ここは花の寺として有名なのだそうだ。
四季を通じて植物の美しさを堪能できるらしい。
この日はちょうど桜が満開で、山一面が花盛りだった。
大きな木蓮の木が、白い花を隙間なく咲かせ、巨大な泡の山のようにも見える。
登廊を上がって、本堂に向かう。
屋根が付いた登廊は、杉のあるところまで真っ直ぐに延びていて、
屋根から下がった提灯がずらりと並び、とても美しい。
灯がともるころは、一層美しいと思われる。
傍らには、まだ咲きそうもない牡丹が植わっている。
登廊が一旦横に折れてさらに本堂に向けて上がる手前のところにベンチがあったので、
少し休むことにした。
休憩所の周辺にも桜が連なっていた。
満開の桜の下で、鳥が鳴いている。
ここは喫煙所であったのだが、煙草の煙とは別に、清々しい花の香りが漂っている。
桜かと思ったが、もしかしたら、上手のほうにある黄緑色の花から匂うのかもしれない。
くんくんやっていると、上から鐘の音と法螺貝を吹き鳴らすのが聞こえてきた。
どうやら正午の合図のようだ。
鐘楼は本堂の傍らにあり、そこで鐘をつくと同時に、お坊さんが2、3人で法螺貝を吹いている。
鐘が気持ち良く鳴り響くのに対し、この日は調子が悪いのか、法螺貝は鳴り響かない。
空気が貝の中に送り込まれる音だけが、ふすーすかーと聞こえる。
こんな時は、お坊さんでも慌てたりするのだろうか。
そんなことを考えながら、私と同じ様に鐘楼を見上げていた見知らぬおじさんとほほえみ合う。

本堂でご本尊の十一面観世音菩薩を拝み、さらに境内を歩き回る。
とにかく花が多い。
あちらでもこちらでも咲いている。
ふと、花を美しいと思うのはどうしてなのかと疑問に思う。
植物の側からすると受粉のために、虫や鳥を惹き付けようとするのは、分かる。
人間が果実に魅力を感じるのも、種を遠くまで移動させるためだろうと分かる。
きれいだと思えば、株を遠くまで持っていくことはよくあることだが、花はそれを狙っているのか。
あるいは人間の方から考えると、花とは美しいものだと言われているから、美しいと思うのだろうか。
一度リセットして確かめられたら良いのだが。
I氏がおっしゃるには、前回寺巡りをしたときは、まだ寒く、木は丸裸の状態で、
まるで死んだようだったのに、ほんの1、2週間のうちに一斉に、芽吹き花を咲かせ、
生ということをとても実感させられるということであった。
なるほど、植物は我々と同じ様に生きている、という親近感は感じる。
植物だけでなく、土や石、空気や水までも、全て宇宙の物質から出来ているという点で
私と共通することに、非常な安心感を覚える。
物質的なつながりは誰しも感じるところだと思う。
美はその親近感からもたらされるのだろうか。
しかし、その理屈から考えると、地上の全ての美しいものを認めるなら、
全ての汚れたもの、みにくいものも認められるはずだがーー。
私に限って言えば、全てを受け入れるにはほど遠い。

お寺に参った甲斐があってか、生命力に満ちあふれる山を訪れたせいか、私は自分について見つめ直す機会を得られた。

『蟻塚の中のかぶと虫』

2005年04月23日 | 読書日記ーストルガツキイ
アルカジイ&ボリス・ストルガツキー 深見 弾訳(海外SFノヴェルズ 早川書房)



《あらすじ》

秘密調査員マクシム・カンメラーは、ある惑星から地球へ転属される途中で
失踪した進歩官アバルキンの捜査を命じられる。五日間のうちに極秘で任務
を遂行せねばならないが、当初は簡単と思われた捜査も、調査を進めるにつ
れ胡散臭さを増していく。マクシムはしだいに調査官としての権限を踏み越
え、やがてアバルキンの出生に関する驚くべき謎ーー地球の未来を脅かす事
実に直面することになるが・・・!?



《この一文》

” ドアのそばに
  けものがいたが
  鉄砲で射たれて
  死んじゃった
    ーー『童歌』   ”


はやく読みたい、という気持ちとは裏腹に、同じシリーズである『収容所惑星』の時に受けた衝撃の強さを思うと、なかなか手が出ませんでした。
が、勇気をふりしぼって読んでみると、読みやすい!
世界は、『収容所惑星』から25年ほど経った地球を舞台にしています。
20歳だったマクシムが45歳になり、語り手として物語を引っ張っていきます。
そして、今回はどうもミステリ調であることに、びっくり。
謎解きです、謎解き!
とは言うものの、これまでの経験からすると、最初の方の印象が最後まで続くとは限らないし・・・、と疑っていたのですが、予想外にちゃんと謎が解けていきました。
お兄さんのアルカジイ氏は、さすがに日本文学者だけあって、作品のところどころに日本に関係のあることが出てきたりして楽しいです。
芥川龍之介も出てきました。読みたくなるではないですか。

本作では『地獄から来た青年』に登場するコルネイの秘密にも触れられています。
なるほど、そういうことだったのか。
設定は『ストーカー』にも似ています。(ネタばれになりそうなのでここまでで自主規制)
本当なら読み終えて「すっきりした!」と思いたいところだったのですが、なんだかすっきりしません。
謎は解けても、何かそれだけでは済まないような気がして仕方ないのです。

とても面白かったのに、どこがどう面白かったと言うと、何と言って良いのやら・・・。
例によって分からないところが多々あります。
まずテーマがよく分からないです。
いや、分かるんですけど、あれこれと盛り沢山な感じで、他にも考えられそうです。
そして、何故あのような結末をむかえることになるのかも、全然分かりません。
でも、きっと意味があるに違いないです。
もやもやします、うお~。
テーマも結末の意味も分からずに何故面白いと言えるのか、しかし面白いのです。
これを「ストルガツキイ現象」と名付け、そのうち分析してみる事にします(と言って誤魔化す)。
どうもこの作品も1度読んだくらいでは、私の手に負える代物ではなさそうです。
とりあえず『波が風を消す』を読んだ後で、再び考え直す事にしましょう。

『黒猫・白猫』

2005年04月22日 | 映像
(1998年 仏独ユーゴ合作 ユーゴスラヴィア映画)


《あらすじ》
ユーゴの天才監督エミール・クストリッツァが
放つパワフルで奇想天外な愛と友情の物語。

マトゥコは間抜けな密輸商。そんな彼が計画した、
起死回生の石油列車20両の強奪。だが父親に見
限られたマトゥコには資金がない。そこで父の親友
”ゴッドファーザー”グルガに「父親が死んだ」と
嘘をつき援助を取り付ける。


美しいドナウ川を背景にスリルとギャグの連打で爆
笑を誘う、愛すべきヒューマン・コメディの傑作!




何度見ても爆笑です。
涙なしにはみられないほど、笑えます。
特に「歩く切り株」が!!
そしてそのあとの「運命の出会い」が!
おかしくて仕方がありませんが、とてもロマンチックなお話でもあります。
映画を見て、笑いに笑っているうちに、生きる力も湧いてきます。
音楽も映像も何もかもが素晴らしいのでした。

『ぶっせん(1~6巻)』

2005年04月19日 | 読書日記ー漫画
三宅 乱丈 (講談社)


《内容》

ピカピカに輝く若人達の
日本初の青春仏教経済スパイ爆裂ハイテンションコメディ漫画ぶっせん登場。
煩悩が炸裂する!


《この一文》

”「私の知識も
  丸慶の体力と同じに
  所詮はエクスタシー欲しさの
  産物という事になってしまうんだ
  そして
  このエクスタシーの正体が何かと言うと?」

 「煩悩ですね?」

 「いや、遺伝子(DNA)だ
  所詮 生き物は
  生き延びる為の方法を
  エクスタシーによって
  学ぶよう 遺伝子に操られているんだよ
  とどのつまり「仏性」というのも
  単なる塩基配列という事になるな」

  「え・・・
   仏教って
   理科だったんですか・・・?」        ”



お寺の記事を書いていたら、お気に入りの漫画のことを思い出しました。
なので、久しぶりに読み返してみたところ、やっぱり面白い。
1話1話は短いながら、よく練られているなー、と感心すること頻りです。

おおまかな筋は、
金持ち寺の金々腹寺は山一番の古株の仏物専寺をつぶして講談山を手中に収めようと企むが、
仏物専寺は貧乏を乗り切る為に新たな事業「仏教専門学園」を始める(50単位で悟りだ!)。
そこで、金々腹寺は密偵として下っ端の正助を「仏専」に送り込むのだがーー。

そこで繰り広げられるドタバタ劇という感じです。
抱腹絶倒です。
でもちゃんと青春漫画にもなっているので、読後は爽やかな風が吹き抜けるようなのでした。

奈良ーー室生寺、長谷寺、法隆寺(その1)

2005年04月18日 | 旅の記録
4月某日 (雨→曇り→晴れ→曇り)

8:30 JR奈良駅

大阪からほんの1時間ほどで、奈良まで行くことができるのには驚いた。
関西は見どころが多い上に、交通の便がよいので楽しい。
奈良駅にて本日の旅に同行してくださるI氏と合流。
早速、目的地へと向かうこととなる。
まずは、女人高野と言われる室生寺へ。
カーナビってどういう仕組みなんだろう? などと下らないことをしゃべっていたら、
微妙に道を間違えたりする。
山道に入って、なんとか入り口まで辿り着いた。
車から降りると、雨が降り始めた。
天気が悪いせいか、時間が早いせいか、観光客らしき人はほとんどいない。
まだ開いたばかりと思われる土産物屋で買った草餅を、寺の表門のところに座って食べた。
ちょうど桜が満開で美しい。
向うの山には濃い桃色の花が咲いていて、それが桃なのかどうなのかと話し合う。
餅を食べていると、ちらほらと観光客らしい団体が門から出てきた。
朝早くから石段を登ってきたらしい。
腹ごしらえをしたので、我々も中に入ることにした。
大きなシャクナゲの木が沢山植わっており、蕾をつけている。
もう少ししたら、きっと花がきれいだろう。
大きな桜の木もあって、小さな花をいっぱい咲かせている。

室生寺には、屋外に建つものとしては最小の五重塔がある。
なるほど、小さい。
その奥に続く石段を登るのが、今回の旅の目的のひとつである。
下から見上げると、それほどたいした事はなさそうに思える。
両脇に大きな杉の木が立ち並ぶ。
気持ちが良い香りの中、ひたすら登る。
余裕だと思っていたが、途中から踏み台昇降をしているように心拍数が急激に上昇する。
I氏は私に比べるとかなり立派な体格をしていらっしゃるので、
その分、上がるのが辛そうに見える。
ものを持ち上げるために必要なエネルギーについて考える。
そうしてようやく奥の院に着いた。
ちょっとひと休みと座っていると、すぐそこに霧がかかってきてまるで山の中だ。

位牌堂の中に沢山の位牌が並べられているのを見た後、この建物のぐるりを歩く。
ここは舞台造りになっていて、そこから村の方が見渡せる様になっていた。
昔はこういう風景をみることは難しかったに違いない、と感慨にふけりながら、息を整える。
今度は石段を降りなければならないのだ。
既に、膝が少し笑い始めている。
見下ろすと、ものすごくきつい傾斜である。
転がり落ちない様に注意をしなくてはと、ゆっくり下る。
途中でこれから登ってくる人とすれ違った。

降りると小さな池に金魚だか小さな鯉だか、真っ赤な魚が泳いでいて、
水面に桜が散っている。
山の中の静かなお寺で、私の気持ちも静かになったようだ。
室生寺を出ると、山は花盛りで、新芽が吹き出し、春の美しさにぼんやりする。

『冥途』

2005年04月15日 | 読書日記ー日本
内田百間 (福武文庫)



《あらすじ》

からだが牛で顔丈人間の浅間しい化物<件>。
生まれて三日にして死に、その間に人間の言
葉で、未来の凶福を予言する。その<件>に
生まれ変った私の根源的な孤独と不安を描く
「件」ほか、鮮明、不可解な夢幻的世界を稀
有の文章で描いて、漱石の『夢十夜』に勝ると
も劣らない不朽の短篇小説集!



《この一文》

” 黄色い大きな月が向うに懸かっている。色計りで光がない。夜かと思うとそうでもないらしい。後の空には蒼白い光が流れている。日がくれたのか、夜が明けるのか解らない。黄色い月の面を蜻蛉が一匹浮く様に飛んだ。黒い影が月の面から消えたら、蜻蛉はどこへ行ったのか見えなくなってしまった。私は見果てもない広い原の真中に立っている。躯がびっしょりぬれて、尻尾の先からぽたぽたと雫が垂れている。件の話は子供の折に聞いた事はあるけれども、自分がその件になろうとは思いもよらなかった。からだが牛で顔丈人間の浅間しい化物に生まれて、こんな所にぼんやり立っている。
          ーーー「件」より ”




少し落ち着きたい時には、内田百間が効きます。
私はこの人の文章の最初から最後まで、ひと文字残らずを、全て愛します。
ほとんど崇拝しているといえるほどです。
何という完璧さ。
日本語はここまで美しくなり得るものなのか、驚くべきことです。

物語はどこまでも静かで、淡々と始まって、終わります。
そして、色の描写がとても美しい。
幾本もの赤い幟(のぼり)が黒雲の流れる空に立ち並んでいたり、黒い土が濡れていたり、海の上の空が紅色に焼けたりします。
何度読んでも、しびれます。
もちろん、文章の美しさだけではなく、物語も奇妙で面白いのでした。
「件」のオチはなんだか笑えます。
追っかけられたり、首を絞められたりと、怖い展開が多いのですが、不思議とあまり怖くならないのはどうしてなのでしょう。