半透明記録

もやもや日記

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よいお年を

2005年12月29日 | もやもや日記
今年もいよいよあと3日です。はやかったです。
この1年は自分としては結構がんばったつもりです。
このブログを1年以上続けられているというだけでも、これまでの私にはありえない根気強さです。しかし、文章を書けるようになりたい、そして絵の練習のためにと思って続けていたわけですが、その点はまだあまり成果が上がっていないですね。一方で、ブログを通じて新しいお友達が出来たり、刺激を受けて勉強するようになったりして、実りも多い1年でもありました。このような過疎ブログを発見してくださった皆様、本当にありがとうございました。
来年はもっとがんばります。とりあえず、もう1割増しくらい面白味を加えたいところですね。

色気うさぎから今年お世話になったお礼を込めて花束をどうぞ。
なぜ色気うさぎかと言うと、じっと目を見ていると何となく悩殺されるからです。(私だけか)それにしても何であんな変なポーズを取ってるのでしょうか。悩ましい。

それでは、皆様、本年も大変お世話になりました。
よいお年を~

冬リンゴカード(訂正版)

2005年12月27日 | 手作り日記
クリスマスカードや年賀状を出さねばならぬ時期です。
なるべく寒そうにならないような図案を考えたつもりですが、やっぱ寒そうかも。今回からアステリスクが登場です。リンゴハウスの雪かきに動員されるところなのでしょうか。

制作所要時間はおよそ3時間ですが、いやにすらすらと描いてしまうなあと思ったら、一番手前の鳥を描いている時に、「そう言えば、ちょっと前にこんな構図の夢を見た」ことを思い出しました。私は割と夢のネタをそのまま使うことが多いのですねー。怠慢? いえ、省エネです。

それにしても、何と言うか、今年はどうももうひとつな出来という気もしますが、強引にこれで決まりです。はやく刷らなくてはー。



*****
↑以上、数日前の記事です。
あまりにイマイチだったので、ちょっと訂正して文字を加えてみました。
少しはマシになりましたでしょうか。本の表紙っぽくなった(気がする)ので、個人的には満足です。はー、ほんとにはやく投函しなくては。それにしても毎度のことながら、お正月とか年賀状とか全然関係ない絵だなあ。

あと一歩でしょう

2005年12月26日 | もやもや日記
昨日はいろいろと負けました。
大したことではないのですが、まず有馬記念。年に1回の運試しと思って、賭けました。3連複でハーツクライだけをはずしていました……。ああ、私ってやつは……!! 最初の印象ではハーツクライもいいなあと思っていたくせに……。さようなら、私の300円(これっぽちしか賭けてない小心者)。 まあ、どきどきしながら中継を見られて楽しかったからいいんですけどね。お馬が走ったり歩いたりするのは、見るだけでも結構楽しいものです。

もう一つ負けたのは、お笑いの頂上決定戦「Mー1グランプリ」。予想が当たると100万円が貰えるなどと言うので、応募してみました。麒麟ーブラックマヨネーズー笑い飯、という予想。お、惜しい~~! まさか麒麟が3位とは……。私の個人的な希望としては、決勝戦では、「ラブラシ」と「くつしたおる」のネタが聞きたかったです。それはともかく、ブラックマヨネーズがあんなに面白いとは知りませんでしたね~。これからもっと見られるといいなあ。私はお笑いのことは詳しいわけではありませんが、やはりお話の面白さだけであれだけ笑わせられるというのは凄いと思います。凄い。よし、私も来年は笑いについて考えるぞ。新しい目標決定。


はあ、今年もいろいろと負けつづけたけれど、ようやく一段落ついたかなあ。は、まだあった。年末ジャンボ。もう一歩だな……。そろそろ当たるんじゃないのだろうか……。うんうん、懲りねえな。

Xデー

2005年12月24日 | もやもや日記
今日はクリスマスのお祝いで世間が騒がしいので、私も少しばかり便乗しました。
私はガラスが好きなので、点滅する電飾をテーブルの上に並べて、その上に丸いガラスの器をかぶせてみました。いただきもののガラス製の小さなツリーも置きました。おお、楽しいぞ。ガラスの器の中には、小さな人形(招き猫とカエル)も入れてみます。あ、なんか未来な感じ……。映画『未来惑星 ザルドス』っぽい。エスエフクリスマス。エスエフクリスマス! 真夜中に唱えると、何か起こりそうかも。

降雪

2005年12月22日 | もやもや日記
今日は大阪でも雪が降りました。
寒い~。
雪の日は、傘を差してもあまり効果がないので、今朝は徒歩30分の通勤の間にすっかり雪まみれになってしまいました。私は雪国育ちですが、雪は苦手です。寒いから。でも、雪の日はなんだかいつもよりも世の中が静かになるような気がするので、その点だけは好きかも。道も建物も何もかも白く塗りつぶされていって、私はそのうちに一体どこへ向かっているのやら行先を見失うかもしれません。そうやって、もう二度と帰ってこないかもしれない。雪の日の静寂と孤独は、妄想を加速させるのでした。
とは言え、都会で雪が降ったりすると、それはもう大騒ぎで、怪我人なども出たりするので、私は気が付かなかったけれども、世間では「静かでいい」どころではないのですねー。
はあ、年末実家(富山)へ帰ったら、もっと雪がひどいんだろうなあ。ああ……。

『悪魔物語・運命の卵』

2005年12月19日 | 読書日記ーロシア/ソヴィエト
ブルガーコフ作 水野忠夫訳(岩波文庫)


《あらすじ》

舞台は1920年代のモスクワ。奇怪な出来事が続くーー事務員コロトコフは分身に翻弄され、動物学者は不思議な光線を発見したばっかりに…… 20世紀ロシアの幻想と現実を描いた反逆の文学。ザミャーチンが激賞した映画的作品とソルジェニーツィンの刮目したSF中篇に、再評価めざましいブルガーコフ(1891-1940)がいま甦る。


《この一文》

”コロトコフは夜明けとともにようやく眠りに落ちたが、緑の草原にいる自分の前に、生き物のような巨大なビリヤードの玉が短い両足で出現するというような、グロテスクな恐ろしい夢を見た。なんとも気味の悪い夢だったので、コロトコフは叫び声をあげて、目をさました。  「悪魔物語」より”




不覚にも、この『悪魔物語・運命の卵』をまだ取り上げていませんでした。
20世紀の傑作『巨匠とマルガリータ』のブルガーコフによる小説です。「悪魔物語」は幻想的で悲劇的な短篇、「運命の卵」は恐ろしいSF中篇です。
正直に言うと、「悪魔物語」はもう3、4回は読み返しているというのに、いまだにどういう話なのか良く分かりません。いえ、とても面白いのは間違いないんですけれども。途中から幻想が加速して、何がどうなっているのやらさっぱり訳が分からなくなってしまいます。ともかく、分身に翻弄されて、身を滅ぼすことになるマッチ工場の事務員コロトコフの悲劇です。目まぐるしく場面が変わって、まるでサーカスのようです。こういう感触は、少し『巨匠とマルガリータ』に通じるものがあります。

「運命の卵」は不思議な赤色光線の発見によって引き起こされるロシアの大混乱の物語です。ある年、なぞの疫病によってロシア国内の鶏が死滅してしまいます。このあたりは、今まさに流行が懸念されているインフルエンザなんかを連想させて、笑い事ではない感じがします。ペルシコフ教授によって発見された不思議な光線は生命の力を増殖させると考えられており、それを用いてロシアに鶏を復活させようと目論まれますが……。オチは間抜けなのですが、やはり笑い事ではありません。結構迫力のあるパニックものという感じです。しかし、恐ろしいながらも、ブルガーコフ独特のユーモアが随所に散りばめられている点では楽しめる作品でありました。

それにしても、このブルガーコフといい、ストルガツキイといい、ソヴィエト/ロシアの作家のユーモアというのは何か独特な感じがします。どのへんが独特なのかは、はっきりとは申せませんが。なんだろう、この面白味は。つい笑ってしまう描写のほうが、かえって皮肉や批判を印象的に伝えることができるのかもしれないと、ちらりと感じています。

『コロノスのオイディプス』

2005年12月16日 | 読書日記ーその他の文学
ソポクレス 高津春繁訳(『アイスキュロス・ソポクレス 世界古典文学全集 第8巻』 筑摩書房)


《あらすじ》

オイディプス王が自分の素性を覚り、自分が父親殺しであり、母親を妻として、不倫の交わりから、ポリュネイケスとエテオクレス、アンティゴネとイスメネの二男二女を設けた天人共に許すべからざる罪人であることを知り、自ら両眼をつぶして盲目となってからのことは、ホメーロス以来いろいろな話があって一致しないが、ソポクレスのこの劇では、王が国を追われる時に、二人の息子たちは父を庇おうとしなかったことに立腹し、姉娘のアンティゴネに伴われて、諸国を流浪の末、アッティカのアテナイ近郊コロノスのエリニュス・エウメニデスの神域の森に到着することになっている。
 この時王の祖国テーバイには、王座の争いから、国を追われたポリュネイケスが、アルゴスのアドラストス王の援助を得て、その大軍をひきいて城下に迫っている。この戦の始末は、アイスキュロスの『テーバイ攻めの七将』と、ソポクレスの『アンティゴネ』が扱っているが、『コロノス』はこの悲惨な事件のプロローグであると同時に、神々の虐い運命にしいたげられたオイディプスの神々との和解の物語である。


《この一文》

”すると突然、誰かの声があの人を大音声で呼んだので、並みいる者たちの髪の毛は、たちまち恐怖に逆立った。というのは、神は彼をいくたびも幾重にも呼んだからだ。そこなるオイディプスよ、オイディプスよ、なぜわれらは行くことをためらうのか。お前はもう遅れているぞ! 彼は神に呼ばれているのに気づいた時に、この地の王テセウスに自分に近づくことを求めた。そして近づいた時に、言った。   ”





『コロノスのオイディプス』は、制作年代は最も後になりますが、物語の順番で言うと、『オイディプス王』の次、『アンティゴネー』の前の話になります。ソポクレスの最晩年の作品であると言われておりますが、さすがに他の2作に比べてこの物語がもっとも壮大であるように感じました。あいかわらずテンポが良く、シンプルでありながら極めて印象的な表現が続きます。面白いです。ラーゲルクヴィストばりに感動しました。要するに、現代文学と比べても、全く劣らないほどの完成度です。さすがに古典中の古典だけはあります。本当に偉大だなあ、ソポクレスは。

この作品中で、ソポクレスは、オイディプスに彼が実は被害者であったということを自ら語らせています。彼は確かに父を殺し、母を妻としましたが、それは自分でも知らずに来た道を辿った末のことであり、不可避であり正当でもあったと覚ります。オイディプスが最後の最後で救われるのは、そのためであるのかもしれません。もちろん、この呪われた家系の悲劇は彼の死後もまだまだ続くのではありますが。神はなぜオイディプスにこのような苛酷な運命を担わせたのでしょうか。そもそもこの呪いは、オイディプスの父ライオスから始まっているような気もしますが(ライオスは亡命先の国の王子に恋をしそうになったことで呪われ、子を設ければその子に殺されるという神託を受けたにも関わらずオイディプスを生ませ、棄てさせます。私個人の感想からすると、王子に恋したくらいで呪わなくても……という気もしますが、神は彼を許しません)、一人の過ちが一族全体を滅ぼすほどの悲劇を巻き起こすことになるとしたら、それは何とも恐ろしいことです。ソポクレスの物語では、その恐るべき神の道を逃れることは、人間には決して出来ないようになっています。悲劇を避けるための決断というものが、彼等にはどうしても出来ないのです。いったん始まってしまえば、どうあっても、たとえその先が悲劇であっても突き進むしかないのです。恐ろしい。神の意志(時にきわめて不可解な)の前には、人間の起こす行動など、たとえそれが善意からであれ悪意からであれ、ほとんど無意味に等しいのでした。人間は自分では正義を発見することが出来ず、されるがままに浮かびもし沈みもします。


正義とは。
不可解で絶対的な神の道を、人はただ打ちのめされて歩くしかないのか。
神々との和解とは。
人類が長らく抱えている深刻なテーマと言えましょう。現代に生きる私に涙させるほどの傑作を生み出したソポクレスは偉大であることは疑いもありませんが、別の見方をすると、人類はソポクレスの時代から現代に至っても、いまだ精神的にはさして進歩を遂げていないというふうにも言えるかもしれません。私はソポクレスから、一体何を学べば良いのでしょうか。いつか我々は、新しい眼を持ち、この問題を過去のものとすることが出来るのでしょうか。それとももう既に誰か答えを得た人がいるのでしょうか。いずれにせよ、私はもっと勉強しなくてはならないことには違いないでしょう。

『12モンキーズ』

2005年12月15日 | 読書日記ーSF
エリザベス・ハンド 野田昌宏訳(ハヤカワ文庫SF)


《あらすじ》
21世紀初頭、全世界に蔓延したウイルスにより、人類は死滅寸前にあった。地表をおおいつくした死のウイルスをさけ、密閉された地下都市で生活するわずかに生き残った人々。科学者たちは、ひとりの男に人類が生きのびるための一縷の希望を託して、鍵を握る時代ーーすべてがはじまった1996年へと送りこんだ。そこで彼がつかんだ巨大な謎……”12モンキーズ”とは? 知られざる兵器か? 秘密の軍隊か? それとも……!?


《この一文》

”「精神科なんかーー最新の宗教よ! われわれは祭司様なのよーー何が正しいか、何が間違っているかを決めるのはわれわれなのよ! 誰が頭が変で、誰がそうでないかを決めるのはわたしたちにすぎないのよ!」  ”




映画『12モンキーズ』の小説版だそうです。映画の方はまだ観たことがありません。テリー・ギリアム監督作品なのに……。映画と言えば、この作品はもともとフランスのクリス・マイケルという人が制作した『ラ・ジュテ』という映画に触発されて作られたそうです。『ラ・ジュテ』、以前からタイトルは聞いていて、観たいと思いつつ観たことがないSF映画の名作です。
さて、物語はなかなか良く出来ており盛り上がりもし、2時間ほどで一息に読めます。まさに映画的。断片的な夢のイメージと悪夢のような現実が、「現在」と「過去」を行きつ戻りつしながら進行します。始まりと終わりが輪ッかのように繋がっている物語で、こういうのを考えるのは大変なのだろうなーと感心しました。それと、あからさまにそういう描写はないのですが、どことなく幻想的な感じがするところが気に入りました。やはり、映画版を観たいところです。科学者が並んでいる場面なんかは、テリー・ギリアムだったらとても良い感じに表現しているんだろうなあ。ああ、『未来世紀ブラジル』を観たくなってきました。

フラッシュゲームの名作

2005年12月14日 | もやもや日記
以前も紹介した素敵なフラッシュゲームを作っている「Amanita Design」で新作を公開していました。

「Samorost2」。
可愛らしい主人公の白タイツ氏(勝手に命名)の大冒険です。WEB版では第1章をプレイすることができます。前作よりもさらに手がこんでいます。シンプルな物語の中にやや複雑なゲーム、しかし操作はクリックのみという簡単さと驚く程の画面の美しさ。凄い。凄いなー。世の中には凄い人がいるものです。