啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

ショウジョウバカマ

2010-06-13 11:37:23 | 山野草

ロゼット状の葉を持つ植物には、葉が緑のままで冬を越すものが多くある。
日本海側に多いこの花もそうで、雪融けとともに茎を伸ばし、紫色の花をつける。
それほど目立つ存在ではない。花が少ない時期に開花するだけに色彩豊かな花弁
をつけるだけに、貴重な存在。

雪融けが終わったばかりの尾瀬・アヤメ平。ここには水芭蕉がほとんど見られない。
咲き始めたばかりのタテヤマリンドウ。この時期、ショウジョウバカマが主役だった。
ちなみに、アヤメ平にアヤメは少なく、誰かが他の植物の新芽をアヤメと間違えて
名がついたと聞いたことがある。湿地帯が荒れており、修復へ懸命の対応が続いて
いる。

ゴールデンウィークの前後。沼田市北西の三峰山を歩いた際。「紫色で可愛い、
カタクリに似たような花が直ぐ近くに咲いていた。何という花だろう?」と
訪ねられた。カタクリと紫??即答できなかった。分かれて直ぐ見つけたのが
ショウジョウバカマ。大声で「紫の花は・・・」と知らせると、大きな声で
復唱され「ありがとう」と気持ちよく返ってきた。写真撮影に失敗し
ブログには登場しなかった。
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キクザキイチゲ

2010-06-12 15:54:56 | 山野草

「イチゲ(一華)」を称する花は、ハクサンイチゲ、フタマタイチゲなど他にも多い。
このキクザキイチゲは早春に咲く花で、私のお気に入り。戸隠高原で紫色の個体を見た
が、遊歩道より離れており、私のカメラでの撮影は無理だった。トキの島では花が
終わった大群落を数箇所で見た。西上州の山では、葉が長丸のアズマイチゲを多く
見る。

このキクザキイチゲは、木々の芽吹きが始まる前に芽を出し、花を持ち、木々の
緑が茂る頃には地上の部分が枯れてしまう。「スプリングエフェメラル」のひとつ。

もう、初夏の季節だが、先日訪ねた尾瀬は初夏と早春が混在していた。尾瀬ヶ原では
水芭蕉が大きく成長し、ニッコウキスゲやアヤメがスクスクと成長していた。竜宮から
富士見峠に上がったが、湿原からブナの林に入ると様子が変わる。色彩が濃いムラサキ
ヤシオツツジ、芽吹きを始めたばかりのブナなど春がたけなわ。この林の木道脇で
キクザキイチゲを見つけた。凛とした白が一際目立っていた。

富士見峠への急登では、未だ雪がいっぱい残っていた。明るい太陽を浴びて、木々の
芽吹きは始まっているが、富士見田代付近の地面は未だ冬だった。
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アヤメ平から燧ケ岳

2010-06-11 21:05:02 | 低山歩き

大学時代の友人と尾瀬を歩いた。鳩待峠→山の鼻→竜宮→富士見峠→鳩待のコース。
低山歩きの分類ではなく、歩行8時間程度の本格的な山歩き。好天に恵まれ
初夏の湿原から残雪の急登、芽生えを待つ湿原と大自然を満喫した。

鳩待峠(1591㍍)から山ノ鼻までは緩やかな下り。団体さんを避けながら急ぐ。
山ノ鼻近くに咲いている「オオバキスミレ」数本だけある「シラネアオイ」の写真を
撮るのがここの最大も目的。キスミレは終わりかかっており、盛花を探すことに
気をとられていたら、シラネアオイの場所を過ぎていた。

ビジターセンターで情報を取る。シラネアオイの撮影を諦め、竜宮から富士見峠を
目指すことにする。尾瀬ヶ原の春は進んでいた。人は多いが、至仏山を背に、燧ケ岳
を正面に見ながら、快適な木道を歩いた。水芭蕉やリュウキンカは盛期を過ぎている。
タテヤマリンドウ、ショウジョウバカマ、イチリンソウなど可愛い花が咲いている。

竜宮小屋で小休止。ここまで来ると人の数がめっきり減り嬉しいが、富士見峠への
急登が思い遣られる。富士見経由でアヤメに向かう人はほとんどゼロ。ムラサキヤシオ
ツツジ、リュウキンカなど見ながら進み、白のキクザキイチゲを見つけ大感激。

途中からは残雪が残る雪道の急登。過去2回この道を通ったが、2回とも下り。
言葉の多い友人の、語り掛けに息絶え絶えでようやく応対。かろうじて、燧ケ岳
を映す池のある見覚えのある峠近くの場所(富士見田代)に着いた。

ここから、アヤメ平まではわずか。好天に恵まれ、見通しは利かないが、大きな
展望を楽しみながら歩く。友人も福島、新潟との県境の山々を眺め、燧ケ岳や至仏
の尾瀬ヶ原と違う大展望に感激。アヤメ平は1969㍍)。

友人はアルプスの山々をこなすベテランだが「尾瀬の素晴らしさに感激」を繰
り返していた。アヤメ平は未だ雪融けしたばかり。ショウジョウバカマと
ワタスゲの仲間が元気だった。ここから鳩待への木道もまだかなり雪に埋ま
っている。
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オオカメノキ

2010-06-10 22:15:18 | 低山歩き

鹿俣山(1637㍍)の山頂近く。オオカメノキ(ムシカリ)が咲いていた。
白い特徴のある花が、青い空、赤城方面、上州武尊山の東側の山々に浮かび上
がっているように見える。山頂の北側は、ブナや白樺のような木々に囲まれ
展望がきかないがが、直ぐ北には武尊山が連なり、そのに奥には尾瀬の山、さらに
西には谷川の山々が見えるはず。良く見ると、残雪を残した山々がかすかに見える。

オオカメノキは小さな花の周りに、大型の白い「装飾花」があるのが特徴。
花はヤマアジサイやノリウツギに似るが外の花の花弁が1枚多い。葉は
ガマズミに良く似ている。山の春から初夏にかけての季節を彩る花のひとつ。


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アサツキの花

2010-06-08 18:57:13 | 山野草

何だか判りにくい写真。アングルも悪く恥ずかしいが、珍しいので掲載した。
「アサツキ」は葱を小さくしたネギ?コネギよりさらに胴?も高さも小型。

トキの島には畑のくろや道の脇などに自生しており、それほど珍しくない。
群馬の自宅に持ち帰り、植えてみたが、直ぐに適応し外形が大きくなった。
この写真は花というより「ネギボウズ」。トキの島に帰省した際に見つけた。
自宅の庭の一角。滞在する4日間の内に咲くと思ったが、残念だった。
今、当家(群馬)の畑で、本物のネギボウズが次々と出てくる。理由は
判らないが、祖母からの教えでカットする。ネギボウズも袋状で成長し
、坊主の部分が開いて花が咲く。ネギの仲間の花は意外と可愛い。

アサツキは春先食べても美味である。株になって集団で芽生えるが、
10㌢弱の大きさになり、丸々と太った頃が食べ頃。お浸し、味噌汁は
もちろん、きれいに洗って酢ミソ食べれば酒の肴にもGoo!
春先にはスーパーの店頭にも並ぶ。天然物だったら最高なのだが。
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夏グミ

2010-06-07 21:30:57 | 山野草
自宅の庭に植えられている、夏グミの実が赤く色付き始めた。
もちろん、食べられるが余り美味しい実ではない。少し酸味
があり、実の大きさの割りに種の部分が大きい。果実酒に
する人もあるようだ。

湿原の周辺や中低山の山頂などで、グミの木はたまに見る。
トキの島の自宅の庭にも、秋グミがなっていたのを覚えている。
ただ、夏グミというのはまだフィールドで見たことは無い。
農協のグリーンセンターで売っていたのだから、そんなに
珍しいものではないだろう。

完熟してくると、赤さが増し、透き通るように見えてくる。
青空とグミの赤のマッチングも素晴らしい。
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ムラサキヤシオツツジ

2010-06-06 14:26:00 | 低山歩き

沼田市の北西部。玉原湿原は平均標高が1200㍍。
湿原は春から初夏に変わりつつあった。ムラサキヤシオはブナなど
広葉樹林と湿原の堺に、ぽつぽつと点在していた。緑一色の中に、
花の数が少なくても、あでやかなムラサキが目立つ。

自分の時間が持てるようになった今年の春。ヤシオツツジ、ミツバツツジ、
ヤマツツジ、シロヤシオツツジと順に写真に収めることができ、初夏の
ムラサキヤシオツツジまできた。残すところは、レンゲツツジとなる。

花期のピークは過ぎていたようで、少しくたびれていたが、それでも
妖艶なムラサキが際立っていた。
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サンカヨウの咲く鹿俣山

2010-06-05 13:26:03 | 低山歩き

沼田市の北西部。玉原湿原の北。鹿俣山(1637㍍)を歩いた。
10日ほど前の赤城の湿原=覚満淵が殆ど芽生えていなかったので、
玉原湿原もまだ早いかも知れないと重いながら訪ねた。意外だったが
赤城より春ははるかに進んでおり、水芭蕉は菜っ葉状態。ワタスゲが
間もなく咲きそう。ブナ平から、鹿俣山を目指した。

ブナ平での植物に期待したが、スミレ以外は殆どなく、全くの当て外れ。
途中、玉原スキー場のゲレンデをじぐざくに横切るところに期待したが
ここにも、熊のフンと思われる大きな塊があった程度で成果なし。

スキー場の最上部。谷川岳方面の展望がよくなる辺りから様相がやや変化。
エンレイソウやツクバネソウ等増えてきた。

気候から、シラネアオイなど咲いていてもおかしくないと期待したが無理。
ふと目に止まったのが、白く可愛い花。今まで、尾瀬で一度しか見たことの無い
「サンカヨウ」だった。この可愛さに、モヤモヤが吹き飛んだ。

我が家の庭にも、白神山地に旅行した際に求めた、地植えのサンカヨウ
がかろうじて生き延びている。3年ほどになるが花を持ったことは
一度も無い。昨年、尾瀬で写真を撮ったが、もう元気を失っていた。

それにしても可愛い花だった。
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この花の名前は何でしょうか?

2010-06-03 19:58:40 | 里山
私の散歩コース、高崎市(旧・吉井町)の八束山(452㍍)を歩いた。
ツクバネウツギの花が残っていたら写真に撮りたいと思った。
残念ながら、エゴノ木の花が満開だった他はめだっ田成果がなかった。

そんな時、目に飛び込んできたのが、この花だった。山野草でも、木でも
ない。写真を良く見ると判るが、この場所は果樹園。針金で支えている。
まだ、殆どが蕾で、開花しているものをようやく見つけたのだが、意外と
可愛らしい花をつけていた。

この花の名は「キューイ」フルーツでした。大分前、狭い庭にキューイを
植えて、爆発的に繁殖。実は数個しかならないのに、占有面積が拡大。
処分されてしまった。忙しく、花など観賞する時間も無い頃の話だった。
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フキの種

2010-06-02 09:46:58 | 山野草
春が遅いトキの島。帰省して、山道を歩くと蕗が種を飛ばす準備を完了していた。
春に低温が続き、田植えも野菜の植え付けも1週間強遅れたという。
5月最終の週末。島では春と初夏が混在していた。

子供の頃から、フキノトウなど見向きもしなかった。自宅の庭の片隅や
水気の多い土手沿いなど群馬でも見かける蕗だが、食べて美味しいと
感じるようになったのは、年を取ったつい最近のことだ。「天ぷら」
「フキノトウミソ」など我が家でも良く食べる。

綺麗でも、珍しくも無い蕗の花や種。これが気になるのは、年齢が
高くなったせいだろうか。種を飛ばす直前のところを、写真に撮って
みよう、そんなことを思うことは今まで無かった。


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