「イチゲ(一華)」を称する花は、ハクサンイチゲ、フタマタイチゲなど他にも多い。
このキクザキイチゲは早春に咲く花で、私のお気に入り。戸隠高原で紫色の個体を見た
が、遊歩道より離れており、私のカメラでの撮影は無理だった。トキの島では花が
終わった大群落を数箇所で見た。西上州の山では、葉が長丸のアズマイチゲを多く
見る。
このキクザキイチゲは、木々の芽吹きが始まる前に芽を出し、花を持ち、木々の
緑が茂る頃には地上の部分が枯れてしまう。「スプリングエフェメラル」のひとつ。
もう、初夏の季節だが、先日訪ねた尾瀬は初夏と早春が混在していた。尾瀬ヶ原では
水芭蕉が大きく成長し、ニッコウキスゲやアヤメがスクスクと成長していた。竜宮から
富士見峠に上がったが、湿原からブナの林に入ると様子が変わる。色彩が濃いムラサキ
ヤシオツツジ、芽吹きを始めたばかりのブナなど春がたけなわ。この林の木道脇で
キクザキイチゲを見つけた。凛とした白が一際目立っていた。
富士見峠への急登では、未だ雪がいっぱい残っていた。明るい太陽を浴びて、木々の
芽吹きは始まっているが、富士見田代付近の地面は未だ冬だった。
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