啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「クズ」

2015-09-16 09:36:10 | 山野草
「クズ」 マメ科
 つる性の多年草。とにかく繁殖力が旺盛。荒れ地、野原、やせた土地、どこでもツルで覆い、他の木々に巻きつき、ぐるぐる巻きにしてしまう程の勢いを持っている。ひと夏で、10m以上伸びるという。花は、なかなか可愛らしく赤茶色。総状花序、下の方からだんだんと咲く。房状になっているので、花全体としては豪華な印象だが、しかし、それも葉に覆われて、意外と目立たない。個体は、かなり高い場所に咲いていたのを、ズームしたもの。根は、多量のデンプンを含んでいる。風邪のひきはじめには葛根湯が効く、と勧められるが、確かにクズの根を用いての漢方薬は、効力があるようだ。その他に、葛餅、葛切りといった和菓子は好物。とろみをつける葛粉など、葛の根は、利用価値が高い。命名は、クズは、奈良県、紀の川の上流、国栖(くず)が葛粉の産地であったことに由来する、という事がネットに記されていた。そういえば、数年前、3月下旬、奈良県、長谷寺の門前で頂いた葛切りは、ことのほか冷えていて、山間は、まだ肌寒い空気に包まれていた為か、味がよくわからなかった事を、今でもよく覚えている。
 クズは、別名“裏見草”とも。葉が風にひるがえると、裏の白さが目立つことからの命名という。“恨み草”とならぬよう・・。
コメント
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