地球温暖化対策のパリ協定の際、当初地球の平均気温の上昇を2度に抑えること
で提案されたが、島嶼諸国から1.5度に抑えるようにすべきだ、と反論され、1.5
度で決着した経緯がある。そこで問題となるのは、温暖化のレッドラインは1.5度
か2度か、という問題点がある。19世紀半ばより始まった産業革命以後の平均気
温の上昇値については諸説ある。その中でも、毎日新聞2017年9月24日付け
の3面に、- CO2「2兆トン以下」 今後の排出総量 対策強化促す 英研究
チーム - との記事が掲載された。この数値が1番正確だと思われる。
その内容は、①2015年時点で産業革命以降、0.93度上昇した。②さらに
0. 6度上昇する場合、炭酸ガスの放出量を最大1兆9800億トン、最小9166
億トン以下にする必要がある。③毎年330億トンが放出されており、最小の場合、
約30年後に超えることとなる。④パリ協定では、今世紀中に4度以上上昇すると
見込まれている。
これらの分析を見た結論は、今世紀中に2度どころか4度も平均気温が上昇する
のは確実な情勢と分析されている。1.5度と2度の論議はすでに無意味なものとな
りつつある。いずれにしても今世紀中にレッドラインを超えることは間違いない状
勢である。
尚、来世紀をどのくらいの地球人が迎えられるか、という問題については故西丸震
哉氏が、ある週刊誌に5から10%位の人しか生き延びられないだろう、と書いてい
たのが始まりである。
現在の異常気象はまだ序の口である。人類は自然の驚異におののくであろう。世界
中で地底都市の研究に入るべきであると考える。