今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

東京の大雪は温暖化の一環!

2014-02-09 17:24:50 | 幸福の追求

 2月8日の東京の大雪は寒冷化現象ではない。温暖化の一環で

ある。なぜなら、北極の夏の氷は融解しているからである。温暖

化が進行している証拠である。その結果、北極圏の寒気が南へ下

降するのを今まで防いでいたのは偏西風だったが、温暖化の影響

で偏西風の位置が北へ下降し、寒気が日本などの温帯地方に降り

かかった結果だと考えられる。言葉を変えれば、地球の気象状態

が目茶苦茶になりつつあることを意味している。地球の摂理が崩

壊し始めたと認識すべきである。これまでの人類の経験や知識は、

今後ますます通じないことになるだろう。

 したがって昨年以上に、今年の夏も猛暑に襲われることになる

はずである。これまで、本欄でも寒暖を繰り返しながら最終的に

は温暖化すると主張してきたが、このような意味なのである。

 このように、地球の環境破壊は壮絶なものである。今後、いか

に科学的な対策を講じても、地球の環境を昔のような摂理に戻す

ことは不可能と思われる。現在の人類は地球環境を余りにも軽く

見ている。すでに環境破壊は人智を超えている段階になっている。

したがって「国土強靱化」するといっても、環境を元に戻す方法

ではなく、壮絶な環境破壊現象にいかにして耐えられるか、とい

う意味の対策に過ぎないであろう。「国土強靱化」されるから、自

然の猛威は怖くないという意味にはならない。

 自分を守るのは自分しかいない。そのことを十分に認識して、各

人は強く生きていってほしい。