今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

最大瞬間風速は平均風速の1.5~2倍

2013-03-31 17:55:21 | 幸福の追求

いよいよ台風シーズンに近づきつつある。参考のために

風速の話しをしよう。テレビや新聞などに掲示される風速は

平均風速のことである。台風の場合も同じ表記である。

  平均風速とは、地上約10mの高さにおける平均風速の

ことである。また、時間によっても風速は違う。しかし、その

中でも、高い方の10分間の風速の平均を平均風速とい

っている。

  一方、最大瞬間風速とは、瞬間風速の最大値をいう。

台風の場合、最大瞬間風速は平均風速の約1.5~2倍に

なる。すなわち、台風などの時、風速30m/秒とテレビなど

に表記された場合、最大瞬間風速は45~60mになる可能

性がある、と直感すべきである。

  ちなみに、2002年12月8日のグアム島の台風では海

に面したホテルの部屋のペアガラスが、一枚残らず破壊され

た映像がテレビで放映されたことがある。一般的には、風速

60m/秒以上でペアガラスも破壊されるといわれている。

  日本での台風の最大瞬間風速は85.3m/秒が、1996

年9月5日に沖縄県宮古島で観測されている。

  また、2004年9月、台風18号によって北海道大学のポプ

ラ並木が倒壊した。その際、当北海寺の斜め前の民家の屋

根が壁ごと飛ばされ、隣の駐車場にそっくり落下した。その時

の最大瞬間風速は50.2mと報じられた。「藤田スケール」で

いえば、風速50~69mの「F2」クラスとなる。

  さらに竜巻を例にとると、2012年5月に茨城と栃木県を襲

った竜巻は風速70~92mという「F3」が観測されている。民

家の76棟が全壊し、158棟が半壊している。半壊といっても、

直して住めるようにすることは困難と思われる。テレビのコメン

テーターの一人は、「自動車にスリッパが突き刺さっている

のを見たことがある」、と云っている。

  上記のように、日本でも、60m以上の自然の猛威に、

既にさらされているのである。60m以上の風速では、風圧

のために民家のガラスはほとんど破られるだろう。

  自分の命は、自分で守らざるを得ない。大事な家族を守

ることを模索すべきであると考える。