小沢新党が船出した。今回は、新党の理念を本当に実現する気があるのか、
という本気度がためされることになりそうである。小沢氏に対する世間の風当
たりは強い。たとえば、毎日新聞は、あれだけ脱原発をかかげて論調をはっ
たのに、新党の脱原発は選挙目当てだ、として疑問をなげかけている。新党
「国民の生活は第一」の綱領骨子紹介欄に「脱原発」を記載していない。すな
わち、同紙は、小沢氏の本気度を疑っているのである。小沢新党は、これら
マスコミの疑問に答える必要がある。本欄で紹介したように「新党きずな」は、
小沢別働隊といわれている。近い将来、両党は統一するものと思われる。そ
の「新党きずな」は、党綱領に「脱原発」を明記している。したがって、3.11以
後は小沢氏も脱原発派だといえよう。しかし、マスコミから疑問をかけられて
いる以上、脱原発の本気度を目に見える形で応える必要がある。
たとえば、脱原発をかかげる社民党や共産党と政策共闘するとか、全国会
議員に脱原発をよびかけ輪を広めるとか、全国の首長に脱原発をよびかけ、
全国組織を構築する運動を進める、とかの具体的な活動が不可欠と思われ
る。
脱原発の理念さえかかげれば、国民の支持を受けられるだろう、という単純
な思考では次期選挙に完敗するであろう。
大阪の橋本市長は最初から原発推進派のような気がしてならない。橋本氏
と共闘するのは、はなはだ疑問である。
小沢新党は正道を歩むべきである。