今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

ゴミのリサイクルは資源の再利用だが、化石燃料を使う点が問題。

2005-02-03 00:10:29 | 環境
 ゴミのリサイクルは、限られた資源を再利用するので
欠くことのできない重要なものである。日本や欧米など
のゴミ(空き缶、鉄くず、プラスチックなど)は、現在
中国に集められている。やがて中国はゴミを引き取らな
くなるだろう。自国のゴミのリサイクルだけで間に合う
ようになるからである。次はインドがゴミの引き受け手
になるだろうとと推測されている。その次は、他の開発
途上国がゴミを引き受けてくれるだろう。いずれにして
も、ゴミの再利用は途切れることはないだろう。
 リサイクルといえば聞こえはいいが、溶かしたりする
際に化石燃料を使うことが問題である。また、化学薬品
を使うことによって出る汚水なども問題として残ってい
る。資源からの直接的な製品化と、リサイクルによる製
品化とは大差ないといわれる由縁である。リサイクルの
メリットは、地球資源の再活用だけが評価されているの
が現状ではなかろうか。
 このゴミ問題は、大別すると二つある。一つは、日・
米・欧の先進国から出るゴミ処理を、中国などの開発途
上国がまかなっている点である。二つめは、ゴミの輸出
は、環境汚染の地球規模の拡散に繋がっている点である。
いわば、世界中をゴミの投げ捨て場としている。
 今後の問題点としては、できるだけゴミを出さない技
術と、リサイクルの効率化であろう。いずれにしても、
地球の大気や海や大地をゴミ捨て場とすることだけは止
めるだけの人知が求められている。

(追記)1月13日の当「今週の法話」の内容をそっく
り朝日新聞社にメールで1月14日に投稿しました。「
レスター・ブラウン氏の地球の未来は楽観的に疑問を呈
する」のことです。返答をお願いしましたが、19日経
過しても、朝日新聞社からは何の返答ももらえませんで
した。今後、朝日新聞に対する意見や苦言などは本欄に
掲載しません。この点、ご報告いたします。