おにき のぞみ虹色通信 No.3 2006年8月 前編
目次
◇ 人と自然にやさしい街づくり
◇ 変えよう!岡山市議会 市民の広場に
◇ こんなスポット・岡山県立図書館
◇ のぞみ日誌から
◇ 人と自然にやさしい街づくり
「モッタイナイ」という言葉の大切さを、改めて教えてくれたマータイさん(ノーベル平和賞受賞者)。「新幹線新駅や巨大ダムなどの公共事業に膨大な税金をつぎこむのは、“もったいない”。琵琶湖の環境を守ろう」がキャッチフレーズになり、この7月に滋賀県では、嘉田由紀子さんが草の根選挙で知事となりました。財政難でカネがないと言いながら巨大開発に税金を使うことに、有権者がNO!の声をあげたのです。「もったいない」という言葉には、人と自然が調和する「生活の知恵」が感じられます。
菜の花パワーで
地域を元気に 世界を平和に
5月に高松市で「第6回全国菜の花サミット」が開かれました。サミット会場の電気、移動のバス・電車は、風力発電と廃食油を精製したバイオ・ディーゼル燃料(BDF)という自然エネルギー。ヨーロッパでは、菜の花畑は「黄色い油田」と呼ばれていますが、菜の花は、資源植物=エネルギーとなるのです。ちなみに、日本の食糧自給率は40%、油は2%、菜種油は0.02%です。地球温暖化が叫ばれるなか、菜の花パワーには、農業を活性化し、エネルギーを地産地消する社会に変えていくためのヒントがあります。食糧・エネルギー自給率100%の国は、他国を攻めない平和の証となります。
会場は、市民団体・行政・企業など全国各地からの800人の参加者で熱気にあふれ、裾野の広がりを実感しました。岡山県内でも各地で取り組みが始まっています。
岡山国体を前に、昨年、岡山県総合グラウンド(いずみ町)付近では自転車道が整備されました。ドイツを訪問したとき、電車に自転車専用車両があるのに驚きましたが、自転車王国オランダを訪問した友人は自転車道を歩いていると、「そこは駄目よ」と注意されて、びっくりしたそうです。地形の面からも、岡山は自転車利用に適しています。自転車道を整備した特色ある、そして環境にやさしい街づくりができるのではないでしょうか。
税金の使い方
まず、セーフティネットを
岡山県議会で2月に成立した「単県医療費公費負担制度の見直し」予算により、高齢者や重度心身障害者、ひとり親家族などへの医療費負担が増すことになりました。これに対して倉敷市では、独自に助成を行いますが、岡山市では行われません。高齢者は重くなった住民税に悲鳴をあげ、障害者自立支援法は障害者の暮らしを直撃しています。
未来に向かって安心して暮らしていくため、岡山市でもセーフティネットの検討が重要です。「もったいない」の知恵をうまく活用していきたいものです。
◇ 変えよう!岡山市議会 市民の広場に
画期的な「議会基本条例」
北海道の栗山町議会は、議会の責務などを定めた議会基本条例を制定しました。各地で議会改革が進められていますが、議会改革の視点を取り込んだ形で、基本条例を設けるのは全国でも初めてです。
条例は前文で、地方分権時代を迎えて、自治体事務の立案、決定、執行、評価における「論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命である」と宣言。そしてこの条例の目的を「分権と自治の時代にふさわしい、町民に身近な政府としての議会及び議員の活動の活性化と充実のために必要な、議会運営の基本事項を定め…持続的で豊かなまちづくり」を進めることとしています。
具体的には、傍聴者に審議資料を提供するなど町民の傍聴意欲を高めること、議会の情報公開、町民への説明責任、さらに町民の議会参加が大きな柱です。そして質疑応答を一問一答方式で行うなど争点を明確にすること、議員相互間の自由な討議を重視することを通して、町政の課題の明確化と政策提案の拡大が目指されています。
議会は市民の広場である…その宣言が議会の新しい姿を示しています。
岡山市議会の情報公開を
岡山市議会は本会議も委員会ももちろん公開されていますが、平日の昼間傍聴にいくことはなかなか出来ません。インターネット中継も導入されていいはずです。そして何より、「議会だより」の改革が必要です。今の「議会だより」では、議会質問した議員名が書かれていないため、誰がどんな発言をしたのかまったく分かりません。また議案に対してどういう態度を取ったのかも書かれておらず「非公開」です。
市民が選んだ議員がどんな発言をし、議案への賛否はどうだったのかという基本的な情報をまず公開してもらいたいと思います。議会に期待される役割の一つは執行部に対するチェック機能です。同時に議会は市民からのチェックを受けるということを忘れてはなりません。
そして分権時代に果たすべき議会の役割は政策提案です。民意を顕在化させるフォーラムとしての機能、そして討議(熟議)を通して市政の方向性を示していくことが求められています。
新しい時代の新しい議会へ、岡山市議会を〈市民の広場〉に変えていきましょう。
目次
◇ 人と自然にやさしい街づくり
◇ 変えよう!岡山市議会 市民の広場に
◇ こんなスポット・岡山県立図書館
◇ のぞみ日誌から
◇ 人と自然にやさしい街づくり
「モッタイナイ」という言葉の大切さを、改めて教えてくれたマータイさん(ノーベル平和賞受賞者)。「新幹線新駅や巨大ダムなどの公共事業に膨大な税金をつぎこむのは、“もったいない”。琵琶湖の環境を守ろう」がキャッチフレーズになり、この7月に滋賀県では、嘉田由紀子さんが草の根選挙で知事となりました。財政難でカネがないと言いながら巨大開発に税金を使うことに、有権者がNO!の声をあげたのです。「もったいない」という言葉には、人と自然が調和する「生活の知恵」が感じられます。
菜の花パワーで
地域を元気に 世界を平和に
5月に高松市で「第6回全国菜の花サミット」が開かれました。サミット会場の電気、移動のバス・電車は、風力発電と廃食油を精製したバイオ・ディーゼル燃料(BDF)という自然エネルギー。ヨーロッパでは、菜の花畑は「黄色い油田」と呼ばれていますが、菜の花は、資源植物=エネルギーとなるのです。ちなみに、日本の食糧自給率は40%、油は2%、菜種油は0.02%です。地球温暖化が叫ばれるなか、菜の花パワーには、農業を活性化し、エネルギーを地産地消する社会に変えていくためのヒントがあります。食糧・エネルギー自給率100%の国は、他国を攻めない平和の証となります。
会場は、市民団体・行政・企業など全国各地からの800人の参加者で熱気にあふれ、裾野の広がりを実感しました。岡山県内でも各地で取り組みが始まっています。
岡山国体を前に、昨年、岡山県総合グラウンド(いずみ町)付近では自転車道が整備されました。ドイツを訪問したとき、電車に自転車専用車両があるのに驚きましたが、自転車王国オランダを訪問した友人は自転車道を歩いていると、「そこは駄目よ」と注意されて、びっくりしたそうです。地形の面からも、岡山は自転車利用に適しています。自転車道を整備した特色ある、そして環境にやさしい街づくりができるのではないでしょうか。
税金の使い方
まず、セーフティネットを
岡山県議会で2月に成立した「単県医療費公費負担制度の見直し」予算により、高齢者や重度心身障害者、ひとり親家族などへの医療費負担が増すことになりました。これに対して倉敷市では、独自に助成を行いますが、岡山市では行われません。高齢者は重くなった住民税に悲鳴をあげ、障害者自立支援法は障害者の暮らしを直撃しています。
未来に向かって安心して暮らしていくため、岡山市でもセーフティネットの検討が重要です。「もったいない」の知恵をうまく活用していきたいものです。
◇ 変えよう!岡山市議会 市民の広場に
画期的な「議会基本条例」
北海道の栗山町議会は、議会の責務などを定めた議会基本条例を制定しました。各地で議会改革が進められていますが、議会改革の視点を取り込んだ形で、基本条例を設けるのは全国でも初めてです。
条例は前文で、地方分権時代を迎えて、自治体事務の立案、決定、執行、評価における「論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命である」と宣言。そしてこの条例の目的を「分権と自治の時代にふさわしい、町民に身近な政府としての議会及び議員の活動の活性化と充実のために必要な、議会運営の基本事項を定め…持続的で豊かなまちづくり」を進めることとしています。
具体的には、傍聴者に審議資料を提供するなど町民の傍聴意欲を高めること、議会の情報公開、町民への説明責任、さらに町民の議会参加が大きな柱です。そして質疑応答を一問一答方式で行うなど争点を明確にすること、議員相互間の自由な討議を重視することを通して、町政の課題の明確化と政策提案の拡大が目指されています。
議会は市民の広場である…その宣言が議会の新しい姿を示しています。
岡山市議会の情報公開を
岡山市議会は本会議も委員会ももちろん公開されていますが、平日の昼間傍聴にいくことはなかなか出来ません。インターネット中継も導入されていいはずです。そして何より、「議会だより」の改革が必要です。今の「議会だより」では、議会質問した議員名が書かれていないため、誰がどんな発言をしたのかまったく分かりません。また議案に対してどういう態度を取ったのかも書かれておらず「非公開」です。
市民が選んだ議員がどんな発言をし、議案への賛否はどうだったのかという基本的な情報をまず公開してもらいたいと思います。議会に期待される役割の一つは執行部に対するチェック機能です。同時に議会は市民からのチェックを受けるということを忘れてはなりません。
そして分権時代に果たすべき議会の役割は政策提案です。民意を顕在化させるフォーラムとしての機能、そして討議(熟議)を通して市政の方向性を示していくことが求められています。
新しい時代の新しい議会へ、岡山市議会を〈市民の広場〉に変えていきましょう。