岡山市議会議員/おにきのぞみの虹色通信

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6月7日 「子ども虐待とDVのはざまで生きる子どもたち~現状と支援~」シンポジウム & ワーカーズ・コープ & 御津大野「ホタルまつり」

2014-06-07 | おにき日記





 「子ども虐待とDVのはざまで生きる子どもたち~現状と支援~」シンポジウム。〈DVサポートシステムをつなぐ会・岡山〉の総会記念企画です。私は恥ずかしながらほとんど初対面の方ばかりでしたが、実態をよくご存知で&専門的な視点からアプローチしていらっしゃるアツい最強トリオの面々でした。こういう皆さんが岡山にいらっしゃることを頼もしく嬉しく思いました。

 薬師寺真さん(倉敷児童相談所)の話を聞きながら、子ども虐待の背景にはDVが反映している場合が多いことを改めて認識しました。
 2010年に起きた大阪での子どもの餓死事件のあと虐待相談件数が急増しており、その内訳は、近隣・知人による通報と、警察からの通告(DV相談の同伴児通告)。警察が受理するDV相談に同伴の子どもがいた場合、原則的に「面前暴力」による心理的ダメージ、今後重大な被害が発生する危険性という観点から虐待通告がされているということです。
 子どもの目前でのDVは心理的虐待として法律に明記されていますから、どの児相でも件数があがってきます。でも、自分も母親と一緒にDVを受ける場合も含めてこうした「見えやすい」場合だけでなく、母が無力化されることで子どもが孤立したり、子どもが受ける暴力を母親が容認していたりというDVが「見えにくい」場合もある。図を使って関係構図を分かりやすく説明してくださいました。子どもへの支援を考えるとき、相談時には、こうした認識をもって背景をみていく必要がありますよと。

 財津財津さん(岡山県弁護士会)は元岡山県弁護士会・子どもの権利委員会委員長です。
 児童相談所から法律相談を受け、子どもの虐待に向き合っておられます。親権喪失の申立書作成にも関わり、子どものへ被害、傷の深さを中心に据えるが、子どもの傷は非常に深いと。DV加害者が絡む場合、(薬師寺さんの説明のように)虐待発生の根本ともいえるが表に出てこない場合があり、裁判所に理解しづらい難しさがあるということです。
 子ども虐待とDVは類似しており、同じものであるという視点が必要と指摘されました。どちらとも(支配する側の)勝手なルールがあり、それが守れないと約束を破る悪い人・子となり、叱責しても当たり前(DV)、子どものために叱るとなる。また、虐待が生まれる家庭には、影響力の強い「支配者」と抵抗を諦めた配偶者がいることがけっこうある。子どもの虐待、DV、少年事件。各支援者はそれぞれ別々のステージであるけど、子どもからすると、生まれてから今日まですべて一連の流れの出来事。支援者が分離していていいのでしょうかと。
 現状では、児童虐待があったとき、多くは親と子どもを引き離すことしかできていない。子どもは親が好き。いたる前に、弱い家庭をサポートするシステムがもっと充実していかないものか。

 高橋睦子さん(吉備国際大学・保健医療福祉学部教員)からは政策としての視点からの問題提起です。財津さんもですが、県児童相談所のスーパーバイズ・サポート・チーム委員をしていらっしゃいます。
 子ども虐待やDVがメジャーな政策課題からはずされてきた。少子化云々をいう前に、傷ついた子どもたちが社会にでていく、次の世代が健康な大人になれるのかどうかという根の深い重要な政策課題として本腰をいれなければなりませんよと。虐待やDV被害者への緊急対応(救済)をした後、どのように「生活再建」をしていくのか。子どもの教育をどうしていくのか。中長期にわたるこの点が政策から抜け落ちている。
 時間がかかるし、リソースが幾分かあっても、政策化されていない。本人たちが納得をしていない保護の仕方では、無力化の回復、力を取り戻していくことができない。例えば、児童相談所につながるにしても、ステップを10くらい持つくらい体系だてる必要がある。相談体制の整備とともにフォローアップ・検証、そして、行政・警察・裁判所・学校・医療などの専門機関の「つながり」とクロス・トレーニング(合同研修)が必要ですと。

 改めて気づかされること、驚くべき実情、「そうだそうだ、どうにかならないか」と思うこと、なるほどこう考えればよかったんだと整理されたこと。そもそも、親が一人でも安心して子どもを育てられる環境が必要、などなど、この他に、多くの問題提起がありました。また、行政職員の方から、実践の紹介のご発言もいただきました。

 さいごに、「受けとめること」と「つなぐこと」が上手くできていることが望ましい。「つなぐ」ことが関係機関に「ふる」ことにならないようにとの話も出されました。正直、多くの場面で感じることで、どのような体制作りをしたらいいのでしょう。「合同研修」のなかで導きだしていく必要がありますが、今日の参加者は、具体的に任務として担う参加者が多かったので、今後に向けてのよい機会になったと思います。
 3人のパネリストの皆さま、ありがとうございました。







 午前中は、岡山市の生活困窮者への学習支援を昨年度から委託している「ワーカーズ・コープ」に。昨年度からほぼ同内容の事業を倉敷市からも行なっておられます。また、この春から、岡山県からの「おかやま若者サポートステーション」の委託も受けていらっしゃいます。
 活動は全国展開のため、多くの事例と知恵をもっていらっしゃいます。この岡山という地域においてはどういうあり方が有効なのでしょう。お話を聞きながら、子どもたちが抱えている課題がみえてきます。また、2月に視察にいった埼玉県アスポート事業が大きな成果をあげておられましたが、ワーカーズコープはこの就労支援の部門を行なっておられます。
 話に熱が入りすぎて、慌てて、DVつなぐ会総会へ。RACDAまつりに行き損ねました(^^;)。

 DVシンポジウム後は、御津大野の「ホタルまつり」へ。大野のホタルは、毎年楽しみにしています。
 たくさんの方が参加していらっしゃいました。ホタルは年齢を問わず楽しめるのがいいですね。
 会場で、若い頃からお世話になり、励ましてくださってきたKさんにも思いがけずお会いしました。嬉しくて、嬉しくて。ユーモアいっぱいの方です。
 しみじみとホタルを楽しみ…。やっぱりホタルはいいなぁ。地元の皆さま、ありがとうございます。 

 


 
 

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